山田浩
山田 浩 (やまだ ひろし) | |
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生誕 | 1956年8月 |
居住 |
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国籍 |
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研究分野 |
医学 薬学 |
研究機関 |
静岡県立総合病院 焼津市立総合病院 共立菊川病院 自治医科大学 カロリンスカ研究所 聖隷浜松病院 浜松医科大学 静岡県立大学 |
出身校 |
自治医科大学医学部卒業 自治医科大学大学院修了 |
主な業績 |
医薬品・健康食品の 有効性・安全性の 評価・解析に関する研究 創薬候補化合物の 有用性・安全性を 検証するための研究 |
プロジェクト:人物伝 |
山田 浩(やまだ ひろし、1956年8月 - )は、日本の医師、医学者・薬学者(応用薬理学)。学位は博士(医学)(自治医科大学・1994年)。静岡県立大学健康支援センターセンター長・薬学部教授・大学院薬学研究院教授。
共立菊川病院小笠診療所所長、自治医科大学医学部助手、聖隷浜松病院総合診療内科部長、浜松医科大学医学部附属病院助教授、静岡県立大学健康支援センター副センター長などを歴任した。
概要[編集]
1981年、自治医科大学の医学部医学科を卒業した。在学中に医師国家試験に合格し医師免許を取得しており、卒業後は静岡県立総合病院にて研修医となった。
その後は焼津市立総合病院や共立菊川病院小笠診療所にて内科医としてキャリアを積んだのち、母校である自治医科大学の大学院に復学する。1994年に自治医科大学の大学院を修了し博士(医学)を取得すると、スウェーデンに留学した。学位論文の題は「大脳基底核-特に被殻-の機能に関する研究:薬物刺激による発現するジストニアの神経機序について」[1]。
帰国後は聖隷浜松病院総合診療内科の医長や部長、治験事務局の長などを歴任した。浜松医科大学医学部附属病院の臨床研究管理センターの助教授を務めたのち、静岡県立大学に移り、薬学部薬学科にて教授を務めている。また、大学院の薬学研究科でも教授を兼任しており、双方にて医薬品情報解析学に関する授業を担当している[2]。さらに、同大学に設置された健康支援センターでは、副センター長に就任した[2]。
研究[編集]
医師の資格を持っており、神経内科を専門としている[3]。薬学者としては、臨床薬理学、神経内科学、内科学、医薬品情報学、治験・医薬品開発学、臨床統計学など、主として応用薬理学に関する分野を専門としている[2]。
緑茶などに含まれるカテキンに注目している。山田は、日本の老人ホームや病院を対象に、緑茶カテキンの使用の有無でインフルエンザの発症率に違いがあるか数年がかりで調査した[4]。その結果、カテキンを使用した場合の感染率は1.3%、使用しなかった場合は10.4%だったという[4]。東京都の老人ホームでは、科学的な見地に立った山田の協力の下で、入所者に対し緑茶を使用したケアを実施している[4]。これらの結果に基づき、山田は「緑茶に含まれるカテキンにはインフルエンザ・ウイルスのカラダへの侵入を防ぐ効果が見込めます。具体的には、ウイルスに吸着し、のどの粘膜にくっつくことを防ぐ作用がある」[5]としている。また、これらカテキンの効能については、現在も疫学調査を継続している[4]。
薬価についての主張[編集]
また、日本の薬価の算定方法に対して異論を唱えており、「薬価は本来、開発経費で決まるもの。経費などを無視して価格設定する状況は改善すべき」[3]と主張している。たとえば、大日本住友製薬の抗てんかん薬「エクセグラン」とパーキンソン病治療薬「トレリーフ」は、同一成分にもかかわらず100倍を超える価格差がある[3]点を問題視しており、「同じ成分でこれほど価格差が生じた例は聞いたことがない」[3]と述べている。
略歴[編集]
- 1981年 - 自治医科大学医学部卒業。
- 1981年 - 静岡県立総合病院勤務。
- 1983年 - 焼津市立総合病院勤務。
- 1986年 - 共立菊川病院小笠診療所所長。
- 1994年 - 自治医科大学大学院修了。
- 1994年 - 自治医科大学医学部助手。
- 1994年 - カロリンスカ研究所留学。
- 1997年 - 聖隷浜松病院総合診療内科医長。
- 1998年 - 聖隷浜松病院総合診療内科部長・治験事務局長。
- 2001年 - 浜松医科大学医学部附属病院臨床研究管理センター助教授。
- 2005年 - 静岡県立大学薬学部教授。
- 2005年 - 静岡県立大学大学院薬学研究科教授。
著作[編集]
- 山田浩・中野真汎・鈴木千恵子編集『すぐに役立つ! 治験コーディネーターCRCスキルアップ実践マニュアル』メディカル・パブリケーションズ、2006年。ISBN 4902007126
- 中野重行監修・編集、小林真一・山田浩・井部俊子編集『創薬育薬医療スタッフのための臨床試験テキストブック』メディカル・パブリケーションズ、2009年。ISBN 9784902007084
脚注[編集]
- ^ 博士論文書誌データベース
- ^ a b c 「教員情報詳細」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
- ^ a b c d 「パーキンソン新薬、成分同じでも薬価100倍超」『パーキンソン新薬、成分同じでも薬価100倍超 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)』読売新聞、2009年8月7日。
- ^ a b c d 谷内誠「緑茶で新型インフル予防――カテキンの抗ウイルス作用に注目」『緑茶で新型インフル予防 カテキンの抗ウイルス作用に注目 - MSN産経ニュース』産経デジタル、2009年10月7日。
- ^ 『「緑茶カテキン」でインフル撃退ってホント? : J-CASTトレンド』ジェイ・キャスト、2009年11月16日。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 山田浩 - Researchmap
- 山田浩 - J-GLOBAL
- 山田浩 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
- 論文一覧(KAKEN)
- 医薬品情報解析学研究室 - 山田が所属する研究室の公式ウェブサイト
- 新型コロナウイルス感染症の治療への期待と取るべき対策:臨床の立場から(静岡県立大学 薬学部 山田浩教授) - YouTube(山田の講義)