宮さん宮さん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
錦の御旗を詳細に描いた絵図

宮さん宮さん」(みやさんみやさん)は、1868年慶応4年/明治元年)頃に作成された軍歌行進曲である。トコトンヤレ節[1][2]もしくはトンヤレ節ともいう。作詞は品川弥二郎、作曲は大村益次郎とされているが確証はない[3]。事実上、日本初の軍歌と言える。

概要[編集]

歌詞は、戊辰戦争での新政府軍(官軍)の気勢を描いている。歌詞の「宮さん」は、戊辰戦争時に新政府の総裁で東征大総督でもあった有栖川宮熾仁親王を指す[4]

慶応4年1月(1868年1月)、薩摩藩(島津氏)長州藩(毛利氏)土佐藩(山内氏)の三藩(頭文字から薩長土)を中心とした諸藩から編制された新政府軍は、鳥羽・伏見の戦いで旧幕府軍と戦い勝利した。翌月には、新政府総裁の有栖川宮熾仁親王が東征大総督を兼務して、明治天皇から錦の御旗節刀を授けられ、東海道の進軍を始めた。

覚えやすい歌詞と明るい曲調により、新政府軍の兵のみならず広く人々に愛唱され、後には「小学唱歌」[5]などの歌集や、尺八[6]銀笛(フラジオレット)[7]などの楽譜にも収録された。

脚注[編集]

  1. ^ 不明 (n.d.). “都風流トコトンヤレぶし(早稲田大学図書館所蔵)”. 不明. 2015年3月13日閲覧。
  2. ^ 不明 (n.d.). “都風流トコトンヤレぶし (国立国会図書館所蔵)”. 不明. 2015年3月13日閲覧。
  3. ^ 品川弥二郎の恋人の中西君尾が節をつけたという説もある。
  4. ^ 山口県文書館 (n.d.). “戊辰戦争とトコトンヤレ節”. 山口県文書館. 2015年3月13日閲覧。
  5. ^ 伊沢修二 編 (1892年3月). “小学唱歌. 1(国立国会図書館所蔵)”. 大日本図書. 2015年3月13日閲覧。
  6. ^ 後藤露渓 (新吉) (1898年10月). “尺八独稽古(国立国会図書館所蔵)”. 岡本偉業館. 2015年3月13日閲覧。
  7. ^ 倉田初四郎 編 (1898年10月). “銀笛独まなび. 上巻(国立国会図書館所蔵)”. 十字屋. 2015年3月13日閲覧。

参考文献[編集]

  • 毎日新聞社編『昭和流行歌史 : 「宮さん宮さん」から「北の宿から」まで心の歌500曲』毎日新聞社〈一億人の昭和史〉、1977年。
  • 武田勝蔵『宮さん宮さん : 明治回顧』武田勝蔵、1969年。
  • 井筒月翁『維新侠艶録』中公文庫、1988年(原著、萬里閣書房、1928年)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]