大阪市交通局80系電車

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大阪市営地下鉄80系電車
大阪市交通局80系8110編成
大阪市交通局80系8110編成
基本情報
運用者 大阪市交通局
製造所 近畿車輛(第1・6 - 13編成)
川崎重工業(第2 - 5・14 - 17編成)
製造年 2005年 - 2006年
製造数 17編成68両
運用開始 2006年12月24日
運用範囲 今里筋線
主要諸元
編成 4両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 直流1,500V架空電車線方式
最高運転速度 70 km/h
起動加速度 2.5 (2.8) km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 377人
自重 先頭車:26.5t
中間車:24.5t
編成重量 102.0 t
全長 15,800 mm
全幅 2,496 mm
全高 3,120 mm
主電動機 車上1次片側式三相リニア誘導電動機
駆動方式 リニア駆動方式
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
保安装置 車内信号式ATC
定点停止支援装置 (TASC)
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大阪市交通局80系電車(おおさかしこうつうきょく80けいでんしゃ)は、大阪市交通局の高速電気軌道(大阪市営地下鉄今里筋線用の通勤形電車リニアメトロ車両)である。

概要[編集]

2006年平成18年)12月24日正午の今里筋線の開業時から営業運転を開始した。既存のリニアモーター車両である長堀鶴見緑地線70系とは設計変更点が多い。試験車両の01編成は2005年(平成17年)11月に近畿車輛で落成し、今里筋線が完成するまで長堀鶴見緑地線で試運転を実施していた。また、02編成以降は川崎重工業でも製造され、2013年現在17編成68両が在籍している。

起動加速度は2.5km/h/sと日本の地下鉄車両にしては加速度が低い部類である。これは22・23・2530・70系も同一数値である。

車体・走行機器など[編集]

車体はアルミ合金製薄肉大型中空形材で構成されており、先頭形状などは70系に類似する。

車体塗装は薄いクリーム色を基本とし、今里筋線のラインカラーであるオレンジのラインを側面中央と上部および前面非常用貫通扉下部に配し、客用ドア周りは肌色である。さらに先頭車の前面下部には、今里筋線の正式名称が「大阪市高速電気軌道第8号線」であることにちなんで「8」を変形させたマークと、リニアモーター駆動を示す「LIM」の表記がある。また、大阪市営地下鉄を表す「コマルマーク」は、車両連結部分の下部に塗装されている。

客室の窓ガラスは扉間は1枚下降式、車端部は固定式である。行先表示器は70系では前面字幕式、側面LED式であったが、本系列では前面・側面とも字幕式である。

主回路はVVVFインバータ制御で、使用素子は70系のGTOサイリスタからIGBTに変更された。

客用扉については、01編成のみ試験的に大阪市営地下鉄初の電気式ドアエンジンが採用された。このためか、01編成では非常用ドアコックが各扉に1台ずつ設置されている。(その他の編成は1両当たり2台)

70系との相違点[編集]

コストダウンによるスペック変更が随所に見られる。

  • 行先表示指令器が10系改造車・20系改造車・66系2次車(第13編成以降)と同じタッチディスプレイ式になっている。
  • 側面の行先表示器が字幕式である。
  • 運転台にATO自動運転ボタンが設置されていない。
  • ドア部分のガラスが直線(70系のドアは上の方で内側に傾く構造になっているため、ガラスも曲がっている)

内装[編集]

客室内部

車体のオレンジ系に対し、車内は白を基本色としている。

座席は定員着席を促すため緑色系のバケットシートを採用し、1人分の場所に模様が入っている。1人当たりの座席幅は70系の433mmから470mmに拡大された。つり革は従来からの座席前のみならず乗降口部分にも1,800mmの高さに各4箇所ずつ増設された。

70系では貫通扉の上部に設置されているLED式車内案内表示器は乗降ドアの上に1両あたり3箇所に千鳥配置で設置されており、扉の開閉方向や、各エスカレータエレベーターの位置も表示されるようになっている。扉開閉表示はLEDの案内表示に連動しており、66系13編成以降と違い「扉が閉まります」の表示も追加されている。

車椅子スペースは、各車両に一箇所ずつ設置されている。また、車椅子の着座高さでも利用できるよう車椅子スペースのわきにはインターホンが取り付けられている。このインターホンは、車椅子スペースと妻面の1両2箇所に設置されている。

従来の大阪市営地下鉄の電車は車両の床面と駅ホームの床面との間に段差が存在していることから、車椅子利用者は乗降時に駅員が簡易スロープを使用して介助する必要があったが、本系列では車両とホームの床面段差が縮小したことから駅員の介助は不要となった。

外部リンク[編集]