マルミミゾウ

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マルミミゾウ
マルミミゾウ
マルミミゾウ Loxodonta cyclotis
保全状況評価[1]
ワシントン条約附属書I[注釈 1]
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 長鼻目 Proboscidea
: ゾウ科 Elephantidae
: アフリカゾウ属 Loxodonta
: マルミミゾウ L. cyclotis
学名
Loxodonta cyclotis Matschie, 1900[2]
和名
マルミミゾウ[3]
英名
African forest elephant[2]

分布域

マルミミゾウ(Loxodonta cyclotis)は、哺乳綱長鼻目ゾウ科アフリカゾウ属に分類されるゾウ。

分布[編集]

セネガルからウガンダにかけて[2]

形態[編集]

体長400 - 600センチメートル。尾長160 - 150センチメートル。肩高240センチメートル。体重2,700 - 6,000キログラム。現生するゾウ目(ゾウ科)最小種(生息地域レベルなら、アジアゾウの一種であるボルネオゾウ(ピグミーゾウ)が世界最小となる)。

門歯は下方へ伸び[4]、あまり湾曲しない[5]。耳介は小型で、丸みをおびる[5]。体格や外耳が小型なのは、障害物の多い森林内での移動に適していると考えられている。 蹄は前肢が5本、後肢は4本[4][5]。サバンナゾウ(前肢4本、後肢3本)よりも一本ずつ多いと言われている。しかしながら両種とも蹄の数には変異があることが知られているため、必ずしも分類の決め手にはならない。

分類[編集]

形態や分子系統推定から独立種とする説もあるが、アフリカゾウの亜種とする説もある[2]

大きさは違うが外見はアフリカゾウと酷似する。以前はアフリカゾウの亜種とされていたが、近年はDNAの分析により別種とする説[6]が有力。

生態[編集]

熱帯雨林に生息する。普段は最年長のメスを中心とした最大でも10頭前後の小規模な群れで生活する。

食性は植物食で、植物、枝、樹皮、果実等を食べる。ミネラルをとるために岩塩を食べることもある。

繁殖形態は胎生。1回に1頭の幼獣を産む。

人間との関係[編集]

日本では、ぞう科(ゾウ科)単位で特定動物に指定されている[7]

人間に慣れないアフリカゾウと違い、ある程度は人間に慣れるため、北アフリカでは家畜化(主に戦象として使用)された時代もあった。

象牙を目当てにした乱獲により生息数は大幅に減少した。現在は象牙の輸出は規制され保護されているが、密猟されることもある。

日本での飼育[編集]

2015年1月現在、2頭が国内で飼育されている。日本で飼育された例は以下の通り。なお、2009年に今までマルミミゾウだと思われていた周南市徳山動物園のマリが実はアフリカゾウだと判明した。

出生日 来日前の居住地 来日日 現住地 性別 名前 死亡日 備考
1974年ごろ 不明 不明 沖縄こどもの国 オス ベベ 2001年4月25日
1977年ごろ 不明(国内業者から購入したため) 不明(来園年は1980年[8] 旭山動物園 メス ナナ 2006年4月21日 1990年ごろマルミミゾウと判明
1999年ごろ[9][10] ブルキナファソの保護施設 2001年 広島市安佐動物公園 メス メイ 2009年にDNA鑑定によりマルミミゾウと判明
2001年ごろ[11] ブルキナファソ 2002年 秋吉台サファリランド メス ミミ 2013年3月18日 2011年にDNA鑑定によりマルミミゾウと判明
2001年ごろ ブルキナファソ 2002年 秋吉台サファリランド オス ダイ 2011年にDNA鑑定によりマルミミゾウと判明

出典[編集]

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  1. ^ Appendices I, II and III<https://cites.org/eng>(Accessed 07/07/2019)
  2. ^ a b c d Jejeskel Shoshani, "Order Proboscidea," Mammal Species of the World, (3rd ed.), Volume 1, Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 90-91.
  3. ^ 川田伸一郎, 岩佐真宏, 福井大, 新宅勇太, 天野雅男, 下稲葉さやか, 樽創, 姉崎智子, 横畑泰志世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
  4. ^ a b Richard F. W. Barnes 「ゾウ」犬塚典久訳『動物大百科4 大型草食獣』今泉吉典監修・D.W.マクドナルド編、平凡社、1986年、8-17頁。
  5. ^ a b c 祖谷勝紀 「最大の陸生動物」『動物たちの地球53 哺乳類II 5 ゾウ・サイ・シマウマほか』増井光子編著、朝日新聞社1992年、132-137頁。
  6. ^ “アフリカゾウは1種ではなく2種、遺伝子研究で判明”. ロイター (Reuters.). (2010年12月22日). https://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-18745820101222 2019年2月1日閲覧。 [要出典科学]
  7. ^ 特定動物リスト (動物の愛護と適切な管理)環境省・2019年7月7日に利用)
  8. ^ 飼育ニュース”. 旭山動物園. 2019年2月1日閲覧。[要出典科学]
  9. ^ 希少なマルミミゾウの可能性 広島・安佐動物公園のメイ. 朝日新聞社.. (2009年9月13日). https://www.youtube.com/watch?v=jZ8X8e7eRVk 2019年2月1日閲覧。 [要出典科学]
  10. ^ “asahi.com(朝日新聞社):実は希少なマルミミゾウ?サバンナゾウと思ってた 広島 - 環境”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2009年9月7日). http://www.asahi.com/eco/OSK200909070064.html 2019年2月1日閲覧。 [要出典科学]
  11. ^ マルミミゾウのミミが亡くなりました。[飼育員のブログ]”. 秋吉台自然動物公園サファリランド. 2019年2月1日閲覧。[要出典科学]

注釈[編集]

  1. ^ Loxodonta africanaとして掲載

関連項目[編集]