ベニマシコ
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ベニマシコ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Uragus sibiricus Pallas, 1773 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ベニマシコ(紅猿子) | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Long-tailed Rosefinch |
ベニマシコ(紅猿子、突厥雀[2]、Carpodacus sibiricus)は、スズメ目アトリ科ベニマシコ属に分類される鳥類の一種である。また、ベニマシコ属唯一の種でもある。
分布
[編集]日本では夏鳥として北海道、青森県下北半島で繁殖し、冬鳥として本州以南へ渡り、越冬する。
生態
[編集]繁殖地では、低木が点在する草原や湿原、海沿いの低木林などで生活する。4-10月に見られる。
平地の海岸、川、沼の藪のある草原や湿原などに繁殖する。 枯れ葉や花の穂などを材料に、椀形の巣をつくる。5-7月に淡い緑褐色に暗色の斑のある卵を3-4個産む。
越冬期は、丘陵や山麓の林縁や草原、河原などで生活する。10-4月に見られる。
食性
[編集]繁殖地では、地上や樹上で昆虫などを捕食している。
地鳴きは、ピッポッ、ピッポッまたはフィー、フィー。 囀りは、フィー、チリチィチョ、チィチョ。
形態
[編集]全長約15 cm、翼開長約21 cm。ほぼスズメと同寸。 嘴は丸みを帯びて短く、肌色をしている。
雄は全体的に紅赤色を帯び、目先の色は濃い。夏羽は赤みが強くなる。頬から喉、額の上から後頭部にかけて白い。 また、背羽に黒褐色の斑があり、縦縞に見える。
雌は全体的に明るい胡桃色で、頭部、背、喉から胸、脇腹の羽毛に黒褐色の斑があり、全体に縞模様があるように見える。
オスの個体。日本 | メスの個体。日本 | 草の実を捕食するメスとオス |
名称
[編集]学名「Uragus sibiricus」のUragusはギリシャ語で「後衛隊長」、sibiricusはロシア語の「シベリア」の意[3]。
和名の「ベニ」(紅)はその名の通り体色が赤いため。 「マシコ」は猿子と書き、猿のことで、猿のように顔が赤いため付けられた。この「マシコ」は赤い顔をしているアトリ科の鳥につけられている。
種の保全状況評価
[編集]日本の以下の都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[4]。
脚注
[編集]- ^ “IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2. (Uragus sibiricus)” (英語). IUCN. 2012年1月1日閲覧。
- ^ 『日本難訓難語大辞典』遊子館、2007年1月。
- ^ 『鳥類図鑑』、138頁。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(ベニマシコ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年1月1日閲覧。
参考文献
[編集]- 真木広造 監修・写真 『野鳥』 永岡書店 2009年7月10日発行 140頁 ISBN 9784522311486
- 杉坂学 監修 『色と大きさでわかる 野鳥観察図鑑 CD付』 成美堂出版 2003年7月10日発行 108頁 ISBN 4415020259
- 本山賢司 絵・文 上田恵介 本文監修 『鳥類図鑑』 東京書籍 2006年7月14日 第一刷発行 138頁 ISBN 4487801281