ジャーボンテイ・デービス 対 ライアン・ガルシア戦

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It Doesn’t Get Any Better Than This
ジャーボンテイ・デービス 対 ライアン・ガルシア戦
開催日 2023年4月22日
認定王座 136ポンドキャッチウェイト12回戦
開催地 アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス
会場 T-モバイル・アリーナ
観衆 20,842人
リングアナ ジミー・レノン・ジュニア
放送局 Showtime
DAZN
実況・解説 マウロ・ラナーロ(実況)
アル・バーンスタイン(解説)
アブネル・マレス(アナリスト)
ジム・グレイ(リポーター)
主催 トム・ブラウン(TGBプロモーションズ)
ジャーボンテイ・デービス(GTDプロモーションズ)
オスカー・デ・ラ・ホーヤゴールデンボーイ・プロモーションズ
レオン・マグダレス(ウォリアーズ・ボクシング・プロモーションズ)

ジャーボンテイ・デービス 対 ライアン・ガルシア
Tank(戦車 KingRy(キング・ライ)
比較データ
28歳 年齢 24歳
メリーランド州ボルチモア 出身地 カリフォルニア州ヴィクターヴィル
28戦 28勝(26 KO)無敗 戦績 23戦 23勝(19 KO)無敗
5 ft 5.5 in (1.66 m) 身長 5 ft 8.5 in (1.74 m)
135 lb (61 kg) 体重 135.5 lb (61.5 kg)
サウスポー 特徴 オーソドックス
カルヴィン・フォード 指導者 ジョー・グーセン
WBA世界ライト級レギュラー王者・世界3階級制覇王者及び史上3人目の3階級同時王者 評価 WBC世界ライト級暫定王者

結果 デービスの7回1分44秒KO勝ち
主審 トーマス・テイラー
副審 ティム・チータム
デーブ・モレッティー
スティーブ・ワイスフェルド

ジャーボンテイ・デービス 対 ライアン・ガルシア戦(ジャーボンテイ・デービス たい ライアン・ガルシアせん、別名It Doesn’t Get Any Better Than This)は、2023年4月22日にネバダ州ラスベガスT-モバイル・アリーナで開催されたプロボクシングの試合。世界3階級制覇王者でWBA世界スーパーライト級レギュラー王者のジャーボンテイ・デービスと元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシアが、136ポンドのキャッチウェイト級契約12回戦で対戦した。ShowtimeDAZN(Showtimeの中継映像及び実況をそのまま使用した)のPPVで生中継され、PPVの売上が120万件以上を記録し、ラスベガスで開催されたボクシングの大会の中で歴代5位となる約2280万ドルの入場収益を記録するなど大成功を収めた興行となった[1]

試合までの経緯[編集]

両者の王座獲得から防衛まで[編集]

2021年1月2日、テキサス州ダラスアメリカン・エアラインズ・センターでガルシアがWBC世界ライト級2位のルーク・キャンベルとWBC世界ライト級暫定王座決定戦を行い、2ラウンド目にキャンベルの左フックがクリーンヒットしダウンを喫するも、7回に左ボディブローでキャンベルをマットに沈め、7回1分58秒TKO勝ちを収め王座を獲得した[2]

2021年4月24日、ガルシア自身のInstagramに「現時点では、私の健康と幸福を管理することが重要です。自分自身がより強いバージョンになることに集中するため、少し休みを取ることを決めました」と、自身のうつ病メンタルヘルス問題のために同年7月9日に対戦することが決定していたハビエル・フォルトゥナとの試合を欠場することを発表した[3][4]。その後WBCが暫定王座を剥奪した[5]

2021年6月26日、ジョージア州アトランタのステートファーム・アリーナにて、デービスがWBA世界スーパーライト級レギュラー王者マリオ・バリオスと対戦し11回2分13秒TKO勝ちを収め、王座を獲得し3階級制覇を達成すると同時に、保持していたWBA世界スーパーフェザー級スーパー王座、WBA世界ライト級レギュラー王座と合わせて3階級王座同時保持となった[6]

2021年8月20日、WBAがデービスに対して王座の同時保持は認めず別の階級の王座を獲得した場合には王座獲得日から5日以内にどちらの王座を保持するかを自身の署名入りの文書によりWBAに提示しなければならないというWBAルールを適用し、デービスに保持している3つの王座の内どの王座を保持するのか決めるよう指令した[7]

2021年8月28日、デービスがWBA世界スーパーフェザー級スーパー王座を返上した[8]。また、WBAは年内に行われるであろうデービスの次戦が終了次第、試合終了後48時間以内に、デービスは保持する2つの王座、WBA世界ライト級レギュラー王座、WBA世界スーパーライト級レギュラー王座の内どちらか1つを返上しなければならないと指令した[9]

2021年12月5日、ロサンゼルスステイプルズ・センターでデービスがWBA世界ライト級9位のイサック・クルスと対戦し、12回3-0判定勝ちを収め2度目の防衛に成功した[10]。この試合でデービスは100万ドル(約1億1400万円)、クルスは30万ドル(約3400万円)のファイトマネーを稼いだ[11]

2021年12月7日、デービスがWBA世界スーパーライト級レギュラー王座を返上した[12][13]

2022年4月9日、1年3カ月ぶりの試合をアラモドームでガルシアがエマニュエル・タゴエ英語版と139ポンド契約のノンタイトル12回戦で対戦し、2ラウンド目にダウンを奪い3-0の判定勝ちを収めた[14]

2022年5月28日、ニューヨーク市ブルックリン区のバークレイズ・センターにてデービスが同門かつ元WBA世界ライト級暫定王者でWBA世界ライト級1位のロランド・ロメロと対戦し、カウンターの左フックで6回2分39秒TKO勝ちを収め3度目の防衛に成功した[15]

2022年12月6日、デービスはこれまでSNSなどで度々メイウェザー・プロモーションズからの離脱をほのめかしていたが、改めてメイウェザー・プロモーションズと契約が満了して離脱したことを明らかにした[16]

2023年1月7日、ワシントンD.C.キャピタル・ワン・アリーナにてデービスが1階級下のWBA世界スーパーフェザー級王者エクトール・ルイス・ガルシアと対戦し、8回終了後にガルシア陣営が試合を棄権しTKO勝ちを収め4度目の防衛に成功した。なお、8回途中にリングサイドで客同士の乱闘が勃発し、試合が中断するハプニングが起こった[17]

対戦決定後の概要から試合まで[編集]

2022年11月、デービスとガルシアがSNS2023年4月に対戦する契約に合意したことを発表した[18]。また、デービスはガルシア戦前の2023年1月7日に、WBA世界スーパーフェザー級王者エクトール・ルイス・ガルシアを相手に防衛戦を行うことを発表し、ガルシアはデービス戦へ集中するために、2023年1月28日に予定されていたメルシト・ヘスタとの試合を見送ることを発表した[19]

2023年2月24日、デービスとガルシアの試合が4月22日に136ポンドのキャッチウェイト契約で行われることが正式に発表された[20]。また、デービス側の要求により試合当日の体重の上限は146ポンドに設定された。

2023年4月22日、ラスベガスのT-モバイル・アリーナにてデービスとガルシアが対戦し、7回に左ボディブローダウンを奪ったデービスが7回1分44秒KO勝ちを収めた[21]

対戦カード[編集]

階級 契約 vs. 結果 ラウンド 時間 Notes
キャッチウェイト 136 lbs. アメリカ合衆国の旗 ジャーボンテイ・デービス アメリカ合衆国の旗 ライアン・ガルシア KO 7R 1:44
スーパーミドル級 168 lbs. キューバの旗 デビッド・モレル (c) ブラジルの旗 ヤマグチ・ファルカン KO 1R 2:36 Note 1
スーパーミドル級 168 lbs. ウズベキスタンの旗 ベクテミル・メリクジエフ アメリカ合衆国の旗 ガブリエル・ロサド 3-0 10R - Note 2
ミドル級 160 lbs. アメリカ合衆国の旗 イライジャ・ガルシア (c) メキシコの旗 ケビン・サルガド 3-0 10R - Note 3
ミドル級 160 lbs. ポーランドの旗 フョードル・チェルカジン メキシコの旗 イライアス・エスパダス TKO 9R 2:07
スーパーウェルター級 154 lbs. アメリカ合衆国の旗 ヴィト・ミエルニキ・ジュニア (c) メキシコの旗 ホセ・チャールズ KO 4R 0:33 Note 4
ライト級 135 lbs. アメリカ合衆国の旗 フロイド・スコフィールド メキシコの旗 ヘスス・バレンティン・レオン TKO 2R 1:51 Note 5
ミドル級 160 lbs. アメリカ合衆国の旗 ロレンゾ・シンプソン アメリカ合衆国の旗 パチーノ・ヒル TKO 2R 1:51
スーパーウェルター級 154 lbs. アメリカ合衆国の旗 ジャリル・ハケット アメリカ合衆国の旗 ジェイソン・フィリップス TKO 3R 2:20
バンタム級 118 lbs. アメリカ合衆国の旗 カッティノ・オリバー メキシコの旗 ロベルト・カントゥ・ペーニャ TKO 2R 3:00

^Note 1 WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ
^Note 2 WBAインターコンチネンタルスーパーミドル級王座決定戦
^Note 3 WBAインターコンチネンタルミドル級王座決定戦・WBCラテンアメリカミドル級タイトルマッチ
^Note 4 WBAアメリカ大陸スーパーウェルター級タイトルマッチ
^Note 5 WBAインターナショナルライト級王座決定戦

脚注[編集]

  1. ^ Report: Gervonta Davis-Ryan Garcia generated massive 1.2 million PPV buys yahoo!sports 2023年4月27日
  2. ^ Ryan Garcia Gets Off The Floor To Knock Luke Campbell Out in Seventh BoxingScene.com 2021年1月2日
  3. ^ Ryan Garcia withdraws from fight with Javier Fortuna”. Bad Left Hook (2021年4月24日). 2021年4月25日閲覧。
  4. ^ RYAN GARCIA BATTLING MENTAL HEALTH ISSUES, WITHDRAWS FROM JAVIER FORTUNA BOUT”. The Ring (2021年4月24日). 2021年5月5日閲覧。
  5. ^ Javier Fortuna vs. Joseph Diaz is Sanctioned For WBC Interim-Title”. Boxing Scene.com (2021年月日). 2021年6月8日閲覧。
  6. ^ Gervonta Davis vs. Mario Barrios fight results: Live boxing updates, scorecard, start time, undercard”. CBSSports.com. 2021年6月27日閲覧。
  7. ^ Gervonta Davis Issued Deadline By WBA To Confirm Which Title He Plans To Next Defend”. Boxing Scene.com (2021年8月20日). 2021年9月13日閲覧。
  8. ^ デービスがWBA・S・フェザー級スーパー王座返上 今後はライト級かS・ライト級”. Boxing News(ボクシングニュース). 2021年8月29日閲覧。
  9. ^ Gervonta Davis vacates WBA's 130-pound title, mulling future at 135 or 140”. ESPN.com (2021年8月29日). 2021年9月13日閲覧。
  10. ^ Gervonta Davis vs. Isaac Cruz - CompuBox Punch Stats”. Boxing Scene.com (2021年12月6日). 2021年12月25日閲覧。
  11. ^ Gervonta Davis $1M, Isaac Cruz $300k”. ダン・ラファエル公式ツイッター (2021年12月5日). 2021年12月25日閲覧。
  12. ^ Gervonta 'Tank' Davis Relinquishes Secondary WBA 140-Pound Title, Will Remain At Lightweight”. Boxing Scene.com (2021年12月7日). 2021年12月26日閲覧。
  13. ^ ジェルボンテ・デービスがS・ライト級王座を返上 ライト級でライバル対決目指す Boxing News(ボクシングニュース) 2021年12月10日
  14. ^ Ryan Garcia return set at 139 lb catchweight against Emmanuel Tagoe”. Bad Left Hook (2022年3月24日). 2022年6月14日閲覧。
  15. ^ GERVONTA DAVIS KNOCKS OUT ROLLY ROMERO; SAYS HE'S READY FOR RYAN GARCIA DAZN 2022年5月29日
  16. ^ Gervonta Davis Confirms He's Not Contractually Tied To Mayweather: 'All Love, No Bad Blood'”. Boxing Scene.com (2022年12月6日). 2022年12月6日閲覧。
  17. ^ Idec, Keith. “Gervonta Davis Stops Hector Luis Garcia After Eight Rounds”. BoxingScene.com. 2023年1月8日閲覧。
  18. ^ Ryan Garcia vs. Gervonta Davis confirmed, boxers close deal and will fight in 2023 Marca 2022年11月18日
  19. ^ Ryan Garcia to Forgo Tune-Up Fight in Preparation for Gervonta Davis 2022年12月17日
  20. ^ Gervonta Davis-Ryan Garcia bout finalized, date pushed back ESPN 2023年2月24日
  21. ^ GERVONTA 'TANK' DAVIS DELIVERS SEVENTH-ROUND KO OF RYAN GARCIA WITH A LIVER PUNCH DAZN 2023年4月23日

外部リンク[編集]