コスリイムシ目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
コスリイムシ目
Plesiosiro madeleyi CT.jpg
Plesiosiro madeleyi
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: クモ綱 Arachnida
: コスリイムシ目 Haptopoda
  • コスリイムシ科 Plesiosironidae

コスリイムシ目 Haptopoda は、クモ綱に属する絶滅群。よく発達した歩脚を持っていた。1種のみが石炭紀から知られる。

学名はギリシャ語のhapto(掴む・捕らえる)+pous(足)に由来する。和名は発見地であるイギリスの地名 Coseley にちなんだものである。

特徴[編集]

体長は10mm程度。身体は前体部と後体部からなり、その間は幅広く接続する。尾部はない。

前体部は頭胸部で、背面は1枚の背甲に覆われる。背甲は方形か三角形で、やや縦長。前方の中央よりに2眼を持つ。腹面の胸板は細長くて3枚に分かれている。

鋏角は3節あり、鋏状触肢は6節で、歩脚に比べて、はっきりと細くて短い。またその基部は下顎とはなっていない。歩脚は4対でよく発達するが、第1脚が特に長くなっている。それぞれ7節からなるが、付節がさらに4から6の小節に分かれている。また、腿節と脛節が発達しており、その下面に刺状の構造を持つ。

後体部は腹部で、11節からなる。背板は節ごとに分かれるが、第1節のそれは幅が狭くて前体部の背甲の下に隠れる。腹面も節ごとに腹板に覆われるが、第1腹板は三角形で第4脚基節の間にあって三角をなす。第2節の腹板は後方に膨らみ、その中央には一対の生殖孔があり、その両側に書肺を持つ。書肺は第3節にも1対がある。最後端の節は肛丘となっている。

生態[編集]

よく発達した歩脚や、付節が分節しているなどの特徴から、運動能力の高い捕食者であったと考えられている。腿節と脛節の棘から、この部分で獲物を捕らえたのではないかと考えられる。

産出[編集]

古生代石炭紀の地層からのみ発見されている。発見されているのはイギリスのみである。

系統と分類[編集]

外見的な類似から、やはり絶滅群のワレイタムシ目マルワレイタムシ目と共にダニ目ザトウムシ目に近縁との説もあったが、歩脚の分節構造や、眼や書肺などの特徴からサソリモドキ目ウデムシ目との近縁性が主張されている。

ただ1種、コスリイムシ Pleiosiro madeleyi のみが知られ、コスリイムシ科 Plesiosironidae に含めている。

参考文献[編集]

  • 石川良輔編『節足動物の多様性と系統』,(2008),バイオディバーシティ・シリーズ6(裳華房)。 p.156-157
  • 小野展嗣著、『日本産クモ類』、(2009)、東海大学出版会。 p.19-20