キャスパ (福山)

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キャスパ
CASPA
店舗概要
所在地 720-0066
広島県福山市三之丸町1-8[2]
座標 北緯34度29分18秒 東経133度21分44秒 / 北緯34.4882度 東経133.3621度 / 34.4882; 133.3621座標: 北緯34度29分18秒 東経133度21分44秒 / 北緯34.4882度 東経133.3621度 / 34.4882; 133.3621
開業日 福山駅前共同ビル
1976年(昭和51年)6月13日[3]

キャスパ
1987年(昭和62年)4月25日[3]
閉業日 2012年(平成24年)1月31日[4]
正式名称 福山駅前三之丸共同ビル[1]
施設所有者 鞆鉄道グループ、イズミ、その他の地権者[5]
施設管理者 有限会社キャスパ[4]
敷地面積 3,032.12 m²[2]
延床面積 26,050 m²[2] 
商業施設面積 10,500 m²[2]
店舗数 約120店舗(1990年代)[6]

約60店舗(2011年(平成23年)8月時点)[7]
営業時間 10時00分 - 20時00分[4](一部除く)
前身 福山駅前共同ビル(イズミ 福山店)[4]
最寄駅 JR福山駅[7]
外部リンク http://www.caspa.co.jp/
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キャスパ(英語表記「CASPA」)は、広島県福山市三之丸町にあったショッピングセンター

歴史・概要[編集]

福山駅南口[4]を出てすぐ目の前でアイネスフクヤマの隣にある[8]地上8階地下1階建て[6]の『福山駅前三之丸共同ビル』[1]で営業しており、下層階にはファッション雑貨店や飲食店、上層階には専門店などが入居していた。

1976年(昭和51年)[4]6月に鞆鉄道バスセンター跡地に広島県内を地盤とするスーパーイズミの福山店(現在のゆめタウン福山とは別の店舗)を核テナントに据えた『福山駅前共同ビル』として開業[4]。鞆鉄道の系列会社「トモテツセブン」[7]による専門店街もあり、これが現在のキャスパのルーツに当たる。

1987年(昭和62年)に『キャスパ』に改称[7]。運営担当もトモテツセブンから、イズミが50%出資した[9]「有限会社キャスパ」[4]に変更された。『キャスパ』移行当初は専門店とイズミの運営による店舗とが混在していたが、段階的にイズミは撤退し、最終的には専門店に統一された。

若者向けファッションを中心に人気を集めて[4]流行発信の拠点として[10]周辺市町からも集客し[11]、1990年代にはファッション関連を中心に約120店舗が入居していた[6]

しかし、郊外型ショッピングセンターの出店が相次いで集客力が減少していたところにリーマンショック後の消費低迷が重なり[6]2011年(平成23年)9月30日に核店舗だったフレスタが隣接して完成した再開発ビルアイネスフクヤマに店舗を移転させるために閉店となる[12]などテナントの流出が相次ぎ、同年夏に閉店が発表された時点では約40店舗までテナントが減少して[6]かつての面影は失われていた[10]。そのため2011年(平成23年)8月10日に2012年(平成24年)1月末をもって閉店することが発表され[7]、予定通り2012年(平成24年)1月31日に閉店した[4][6]

なお、兵庫県姫路市にも同名の商業施設が存在するが、一切関係はない。

店舗跡の活用[編集]

解体中のキャスパ

ビルの活用については閉店時点では未定で[6]、個人所有部分である1-2階の一部テナントが営業を継続しているため、閉店に伴いキャスパの看板を外すものの建物を直ちには解体しない方針を表明していた[13]。しかし、福山駅前の公共性の高い一等地であるため拠点都市の駅前に相応しい新たな役割を持った施設に再開発を行いたいとして地元の政官界や関係者などと協議を進め[9]、2014年(平成26年)1月に既存の建物を耐震改修すると共に全面的に改修を行って「一部商業施設を含む駅前にふさわしいサービス業」に利用する方針が発表されたが[5]、2016年現在手つかずのままであり、5月頃まで1-2階の表通りに面した部分の飲食店等のテナントが営業する状態が継続していた。2017年11月10日に新聞報道などで9日までに高松市の穴吹興産がイズミ所有部分の土地建物を取得[14]、2018年4月、隣の「と~ぶホテルビル」と合わせて2棟とも解体する方針が発表された[15]。閉店から7年強が経過した2019年に、2019年7月頃より北側に隣接すると~ぶホテルビルと併せて解体に着手し、3284平方メートルの跡地に、地上22階地下1階建ての事務所・マンション棟、地上13階地下1階建てのホテル棟、10階建ての事務所棟が建築される方針が明らかにされた[16]。また、隣接するダイエー福山店東館→トモテツビルの跡地にも14階建てのホテルが建設されている。

名称について[編集]

以下の5つの英単語の頭文字を並べたもの(公式ホームページ内より)。

  • Core(市街地のであり)
  • Accord(さまざまな楽しみが調和する)
  • Scrupulous(より熟成度の高い)
  • People(生活を愛する人々のための)
  • Area(新しい領域

テナント[編集]

過去に入居していた店舗[編集]

2012年2月4日に隣にあるトモテツビル(かつてのダイエー福山店およびフタバ図書GIGA福山駅前店)1階に移転。2018年3月にはアイネスフクヤマに再移転。
RiM-fに移転。
広島県民文化センターふくやま(エストパルク)に移転。
アイネスフクヤマに移転。
2006年(平成18年)11月より営業していたが2011年(平成23年)9月30日をもって閉店した[12]。翌月下旬に近隣のアイネスフクヤマへ移転して新店舗を開店[12]
  • 啓文社 キャスパ店
  • ボークス 福山ショールーム(7階)
  • スガナミ楽器
  • 鈴丹[The Tep][HITO HITO]

ポイントカード[編集]

独自のポイントカードが存在し、クレジット機能の有無で2種類用意されていた。本体価格100円につき1ポイントが付与され、500ポイントを集めると各店で使用できる500円分の買い物券(金券)がもらえる。

  • CASPA CLUB CARD - 13歳以上が入会可能。クレジットカード機能はない。
  • CASPA Kimochi CARD - クレジット機能付き。セゾンカードと提携。
「Kimochi CARD」を使用した場合は、ボーナスポイント(本体価格200円につき1ポイント)が加算される。

他のポイントカードとの併用について[編集]

アニメイトでは、同社独自発行のポイントカードとキャスパのポイントカードが併用可能であった。他方、『フレスタスマイルカード』を発行しているフレスタではキャスパのポイントカードは使用できなかった(「Kimochi CARD」については、単なるクレジットカードの扱い)。

出典・脚注[編集]

  1. ^ a b “福山市内の大規模小売店舗”. 福山商工会議所. http://www.fukuyama.or.jp/fukuyamanow/8-daikibokouritenpo.pdf 2011年11月13日閲覧。 
  2. ^ a b c d “福山駅前の「キャスパ」が来年1月閉館へ 35年の歴史に幕、各方面に波紋”. びんご経済レポート 2011年8月10日号 (備後レポート社). (2011年8月10日).
  3. ^ a b イズミ50年記念誌編纂事務局 『挑戦の流儀』 イズミ、2012年。
  4. ^ a b c d e f g h i j “福山駅前の「キャスパ」閉館”. 山陽新聞 (山陽新聞社). (2012年2月1日)
  5. ^ a b “耐震改修後サービス業に利用 福山・閉店のキャスパ”. 山陽新聞 (山陽新聞社). (2014年1月25日)
  6. ^ a b c d e f g “「キャスパ」閉店 36年に幕”. 中国新聞 (中国新聞社). (2012年2月1日)
  7. ^ a b c d e “キャスパ来年1月閉店”. 読売新聞 (読売新聞社). (2011年8月11日)
  8. ^ “「アイネス」開業2週間、ビル内と周辺で明暗 福山駅前”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2011年4月16日)
  9. ^ a b “「キャスパ跡」活用に意欲-林社長 来年1月末閉店を発表”. 中国新聞 (中国新聞社). (2011年8月25日)
  10. ^ a b “流行発信の拠点 別れ惜しむ”. 中国新聞 (中国新聞社). (2012年1月31日)
  11. ^ “<5>縮む郷土 流出の影、都市にも”. 中国新聞 (中国新聞社). (2012年4月30日)
  12. ^ a b c “福山キャスパのフレスタ閉店”. 中国新聞 (中国新聞社). (2011年9月30日)
  13. ^ “閉店キャスパ、ビル解体せず”. 中国新聞 (中国新聞社). (2012年1月23日) 
  14. ^ “キャスパ 福山駅前の一部土地 穴吹興産(高松)が取得 /広島”. 毎日新聞 地方版. (2017年11月10日). https://mainichi.jp/articles/20171110/ddl/k34/020/600000c 
  15. ^ “福山駅前の“巨大空きビル”が解体へ”. yahooニュース. (2018年4月4日) 
  16. ^ “旧大型商業施設「CASPA跡」に複合施設 福山市”. 日本経済新聞. (2019年4月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44198620V20C19A4LC0000/ 2019年9月21日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]