アメリカン・イーグル航空4184便墜落事故

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アメリカン・イーグル航空4184便
事故機と同型のATR72型機
出来事の概要
日付 1994年10月31日
概要 主翼が着氷し、除氷装置の設計上の問題のために除氷できず墜落
現場 Flag of the United States.svgインディアナ州ローズローン近郊
乗客数 64
乗員数 4
負傷者数
(死者除く)
0
死者数 68
生存者数 0
機種 ATR 72-210
運用者 Flag of the United States.svgアメリカン・イーグル航空
機体記号 N401AM

アメリカン・イーグル航空4184便墜落事故(アメリカン・イーグルこうくう4184びんついらくじこ、American Eagle Flight 4184)とは、1994年アメリカ合衆国で空中待機中の旅客機が主翼に着氷したが、除氷装置の設計上の問題のために除氷できず墜落した航空事故である。

事故の概要[編集]

アメリカン・イーグル航空4184便は、インディアナ州インディアナポリスからシカゴに向かうコミューター路線であった。アメリカン・イーグル航空はアメリカン航空の子会社で、主に地方地域間の路線を運行していた。4184便の運航はシモンズ航空(1998年消滅)に委託されていた。なお事故機ATR 723月23日にシモンズ航空に納入されたばかりの新造機であった。

4184便には運行乗務員2名と客室乗務員2名そして乗客64名が搭乗していた。なお事故当日の10月31日はハロウィンで普段より乗客は多かった。4184便は14時10分にインディアナポリスを離陸したが、シカゴのオヘア国際空港は悪天候によるダイヤの乱れにより混雑していた為、4184便は空中待機を管制官から指示され、40分以上も旋回飛行をしていた。当時の天候は荒天であった。自動操縦により10000フィートから8000フィートに降下しようとしたが、異常振動に見まわれその直後操縦不能に陥り、機首下げのまま時速800kmで16時ごろにインディアナ州ローズローン近郊のトウモロコシ畑に墜落した。機体は尾翼付近以外は粉々になっており残骸は8ヘクタールの範囲に散らばっていた。この事故により乗員乗客68人全員が死亡した。

事故原因[編集]

国家運輸安全委員会(NTSB)の事故報告によれば、空中待機中に両翼前縁の除氷装置の効かない部分に着氷したことが事故原因とされた。それによるとATR-72型機は着氷しやすい部分に除氷装置を取り付けていたが、その面積が不足しており装置のすぐ後に着氷することが判明した。

そのため、荒天で上空の気温が低く特殊な気象状態であったことから着氷性の雨が防氷装置の届かない場所に雨氷として着氷し、補助翼が上がった状態になった。このため、機体は右に傾き操縦不能に陥り墜落した。FAAは除氷装置面積を延長する耐空性改善命令(AD)を発令し、着氷しやすい寒冷な天候下では同機種の運航を控えるよう航空各社に勧告した。

類似する事故[編集]

映像化[編集]

参考文献[編集]

  • ニコラス・フェイス著 小路浩史訳『ブラック・ボックス』 原書房 1998年
  • デビッド・ゲロー「航空事故」(増改訂版)イカロス出版 1997年

外部リンク[編集]

以下はNTSBによる事故報告書(英語)