わいせつ、強制性交等及び重婚の罪

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わいせつ、強制性交等及び重婚の罪(わいせつ、きょうせいせいこうとうおよびじゅうこんのつみ)は、刑法第2編第22章に規定された犯罪類型の総称。わいせつな行為などをすることによって性的な自己決定権公序良俗を害する行為を内容とする。この章に規定された犯罪類型は、従来はいずれも社会的法益に対する罪とされていたが、近年では強制わいせつ罪や強制性交等罪などは被害者の性的自己決定権を侵害する個人的法益に対する罪とするのが一般的である。2017年7月13日以降はすべての犯罪については親告罪は撤廃されている。

犯罪[編集]

なお、姦通罪(旧刑法第183条)は、戦後まもなく削除された。 また、2017年(平成29年)の刑法改正により、集団強姦罪、集団準強姦罪(改正前の刑法第178条の2)、未遂も罰せられた(同第179条)、親告罪(同第180条)および集団強姦致死罪(同第181条第3項)削除された。かつての法定刑等については強制性交等罪を参照。

公然わいせつ罪の罪数に関する判例[編集]

  • 前後数回それぞれ異なる多数の観客の前で公然とわいせつな行為をした場合、回数に応じた公然わいせつ罪が成立する(最判昭和25年12月19日刑集4巻12号2577頁)。
  • 男女2組のショーに照明を当てて公然わいせつを容易にさせた場合、公然わいせつ幇助罪の単純一罪である(最判昭和56年7月17日刑集35巻5号563頁)。
  • 強制わいせつを公然と行った場合、公然わいせつ罪と強制わいせつ罪は観念的競合の関係に立つ(大判明治43年11月17日刑録16輯2010頁)。

強制わいせつ罪に関する論点[編集]

わいせつの意義及び保護法益については、わいせつを参照。

主体・客体[編集]

男女の区別なく成立する。

目的[編集]

判例は、強制わいせつ罪が成立するためには、その行為が犯人の性欲を刺激興奮させ又は満足させるという性的意図のもとに行なわれることを要し、専ら侮辱し、虐待する目的であった場合には、強要罪その他の罪を構成するのは格別、強制わいせつ罪は成立しないとしている(最判昭和45年1月29日刑集24巻1号1頁)。しかし、そもそもこの判決には反対意見も付されており、反対する学説も有力である。

その他[編集]

暴行・脅迫の程度や、客体が13歳未満の者の場合における錯誤があった場合については、強制性交等罪と同じである。

関連項目[編集]