ひまわりバス (南九州市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ひまわりバスの車両
日産ディーゼル・RN
(知覧バス停、2022年3月)

ひまわりバスは、鹿児島県南九州市が運行するコミュニティバスである[1]2009年平成21年)9月1日運行開始[2]

本項では、南九州市への市町村合併以前に、旧川辺町2003年2月から運行していたコミュニティバス「川辺町地域バス」(かわなべちょうちいきバス)についても記述する。

沿革[編集]

  • 2003年(平成15年)2月 - 川辺町地域バスが運行開始。
  • 2007年(平成19年)12月1日 - 南九州市が発足[2]
  • 2009年(平成21年)9月1日 - ひまわりバス運行開始[2]。抜本的な見直しにより新たな運行形態となり「ひまわりバス」の愛称が付いた。これにより、川辺町地域バスがひまわりバスへ統合される。

ひまわりバス[編集]

概要[編集]

南九州市では「ひまわりバス」として、市内の公共交通空白地域の解消のため、各地区の拠点を結ぶ「拠点間バス」と、地区内での通院や買い物など生活上の移動を支援する「生活交通バス」の2種類のコミュニティバス路線を運行している[1]

ひまわりバスの路線は、拠点間連絡バス2系統、生活交通バス47系統からなる[1]

  • 拠点間バスは、南九州市役所の各支所や主要な施設など、拠点となる地区を結ぶ2系統の路線。日曜日を除く毎日、1日4往復の8便が運行する[1]
  • 生活交通バスは、市内を3地区に分け、各地区内で運行する43系統の路線。平日(月曜日から金曜日)に週1 - 2往復を運行し、各ルートにより曜日が異なる[1]

拠点間バス、生活交通バスとも、年末年始(12月31日 - 1月3日)は運休[1]

拠点間連絡バスの運行は、鹿児島交通加世田支社)に委託している。

バス停留所のないところで乗降可能なフリー乗降区間がある[1]

運賃[編集]

路線[編集]

拠点間連絡バス[編集]

頴娃 - 川辺線
  • 頴娃支所 - 頴娃高校前 - 下門 - 春向 - 山脇 - 赤崎 - 飯山 - 粟ヶ窪 - 牧渕別府 - 上渕 - 青戸 - 加治佐 - 新田 - 浮辺 - 東門 - 内園 - 霜出げんき館 - 県立保健看護学校前 - 霜出 - 湯穴 - 柳下 - 外牧 - 高田上 - 高田 - 宮小路 - 宮 - 乱橋 - 平山下 - 平山中央 - 川辺文化会館
  • 1日4往復運行、日曜日運休。
番所鼻公園 - 知覧線
  • 番所鼻公園 - 別府温泉 - 大川郵便局 - 松ヶ浦港 - 南部出張所 - 松山 - 下塚 - 塗木 - 霜出 - 県立保健看護学校前 - 霜出げんき館 - 東平久保 - 木佐貫原 - 保健センター - 温泉センター - 知覧特攻観音入口 - 下郡 - 楠元 - 薩南工業高校前 - 中郡まち - 中郡 - 市役所 - 法務局前 - 知覧
  • 1日4往復運行、日曜日運休。
  • 松ヶ浦港 - 南九州市役所の路線を、起終点をそれぞれ延伸したもの。太字が延伸区間。
過去の路線[編集]
松ヶ浦港 - 南九州市役所
  • 松ヶ浦港 - 南部出張所 - 松山 - 下塚 - 塗木 - 霜出 - 県立保健看護学校前 - 霜出げんき館 - 東平久保 - 木佐貫原 - 保健センター - 温泉センター - 知覧特攻観音入口 - 下郡 - 楠元 - 薩南工業高校前 - 中郡まち - 中郡 - 南九州市役所
  • 1日4往復運行、日曜日運休。

生活交通バス[編集]

  • 頴娃系統:01から19までの系統がある[3]
  • 知覧系統:01から14までの系統がある[3]
  • 川辺系統:01から14までの系統がある[3]

車両[編集]

鹿児島交通の「まち巡りバス せごどん号」で使用される同型車両

鹿児島交通が運行を受託する拠点間連絡バスでは、ひまわりバス専用ラッピングを施した小型車が使用される[2]。黄緑色にひまわりの花を大きく描いたデザインで、車体前面・側面・後面に「南九州市コミュニティバス ひまわりバス」の文字が白抜きで書かれている。

専用車両として、日産ディーゼル・RN[2]が2台使用される(KC-RN210CSN、1997年式、鹿児島200か1116・1117)。いずれも京王バスからの移籍車で、富士重工業製8E車体を架装しているが、前面形状がいわゆる「京王マスク」と呼ばれる丸みを帯びた特注タイプとなっている。また京王バスの特徴であった系統番号と行先表示の部分が2分割された前面方向幕をそのまま使用しており(系統番号部分を埋めて使用)、移籍元の鑑別点となっている。

鹿児島交通をはじめ、いわさきグループには京王バスの中古車が多数移籍している。京王が日産ディーゼルと共同開発した車椅子用スロープ付きワンステップ小型車のRNは発売後に大半が京王へ納入され、除籍後はバリアフリー対応の小型車として全国各地に移籍し、コミュニティバスや狭隘路線、閑散路線用に重宝された。いわさきグループでも元京王のRNを大量導入し、鹿児島交通では一般路線のほか、鹿児島市内観光地巡回バス「まち巡りバス せごどん号」、南さつま市コミュニティバス「つわちゃんバス」でも元京王のRNを使用している。

川辺町地域バス[編集]

川辺町地域バスの車両
(うとタクシー)
川辺町地域バスのバス停

川辺町地域バスは、旧川辺町が運行していたコミュニティバスである。2003年9月に運行開始し、南九州市への合併後も旧川辺町域でそのまま運行を継続していたが、2009年のひまわりバス運行開始に伴い、ひまわりバスへ統合された。

概要[編集]

  • 運賃は1回利用につき100円[4]
  • 土曜・日曜は運休。祝日は運行していた。
  • 鹿児島交通と宇都自動車商会(うとタクシー)に運行を委託していた。

路線[編集]

鹿児島交通[編集]

鹿児島交通が担当していた路線は以下のとおり。

宇都自動車商会[編集]

宇都自動車商会(うとタクシー)が担当していた路線は以下のとおり。

高田上 - 田部田島線
  • 文化会館 - 島 - 高田下 - 上の前
松尾城 - 野間里線
  • 文化会館 - 古殿公民館 - 松尾城
越原 - 田部田佐々良線
  • 文化会館 - 佐々良 - 越原
馬立 - 小崎線
  • 文化会館 - 小崎 - 馬立

車両[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j ひまわりバス 南九州市、2017年11月22日更新
  2. ^ a b c d e 南九州市10年間の歩み 『広報 南九州』市政施行10周年特別号、南九州市、2017年。
  3. ^ a b c ひまわりバス路線図 南九州市、2017年11月22日更新
  4. ^ 南薩三町合併協議会 協定項目40 その他事業(企画関係)の取扱いについて 南九州市公式サイト

関連項目[編集]

外部リンク[編集]