くすみ書房

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大谷地店

くすみ書房(くすみしょぼう)は、かつて存在した北海道札幌市の書店。

概要[編集]

創業は1946年(昭和21年)9月[1]1958年(昭和33年)4月には、経営企業として株式会社「久住書房」が設立した[1]。所在地は札幌市西区琴似2条7丁目2-5で、商店街の一等地だった[1]

1999年(平成11年)、創業者である父の後を継いで久住邦晴(1951年-2018年札幌西高等学校立教大学経済学部卒業)が2代目社長に就任する[2]。しかしこの年、札幌市営地下鉄東西線の終点が琴似駅から宮の沢駅まで延伸され、それに伴って繁華街も琴似から移動したため、集客力が低下[1]。書籍のインターネット通信販売の普及という時流もあいまって経営危機に陥った[1]

そこで2003年(平成15年)、「なぜだ!?売れない文庫フェア」と銘打ち、良質だが手に取られることの少ない本を主題とした企画を実施[2]。このユニークな取り組みがマスコミからの注目を集めたために売り上げが回復した[2]。この試みは、国際基督教大学図書館の「誰も借りてくれない本フェア」をはじめ全国の図書館で追随企画を生んだ[3]。その後も「中学生はこれを読め!フェア」を実施したり、2005年(平成17年)には店舗の地下にブックカフェを開設するなど、独自の活動を精力的に続けた[2]

2009年(平成21年)には厚別区大谷地に店舗を移転し[2]大谷地駅直結「CAPO大谷地」の一角で新規まき直しを図る。それでも出版不況下での経営は厳しく、2015年(平成27年)6月21日をもって閉店した[2]

久住邦晴は書店再開を模索していたが、2017年8月28日肺癌のため死去した[4][5]。1周忌となる2018年8月28日に、生前の手記をもとにした『奇跡の本屋をつくりたい くすみ書房のオヤジが残したもの』がミシマ社より刊行された。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 東京商工リサーチ:(株)久住書房
  2. ^ a b c d e f 「哀惜:久住邦晴さん」、『北海道新聞』2017年10月28日 夕刊 5面
  3. ^ ICU図書館「誰も借りてくれない本フェア」が話題 7月19日には1日限定で一般公開も
  4. ^ 北海道)くすみ書房元社長の久住邦晴さん死去」、『朝日新聞』、2017年8月30日、同年10月30日閲覧
  5. ^ 『クォリティ(2017年10月号)』第52巻第10号、太陽、2017年10月1日、 162頁。

外部リンク[編集]