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'''スモーキークォーツ'''(smoky quartz)とは、[[水晶]]の一種で、[[石英]]グループに属する[[鉱物]]の変種。茶色や黒っぽい煙がかったような色をしたものをスモーキークォーツと呼ぶ。和名は、'''煙水晶'''。
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落ち着いた色合いから良質のものは、[[宝飾品]]や[[念珠]]として加工されたり、[[置物]]や[[印鑑]]などの素材としても幅広く用いられている。
かつては、[[トパーズ]]の一種と誤認され、スモーキー・トパーズという名称で高価な宝石材料とされていたこともある。


天然の煙水晶は、[[結晶]]([[クラスター]])の状態では見つかるものの、宝飾品になるほどの高品質のものは決して安価ではない。[[天然石]][[ビーズ]]として流通しているものの中には、いわゆる[[宝石のトリートメント|エンハンスメント改良と呼ばれる処理]]が施されているものが多数ある。安ければ安いほど、その傾向は強い。[[白水晶]]に人工的に放射線を浴びせて煙水晶にしたものもあれば、着色したものもある。その逆で、煙水晶を加熱処理して[[黄水晶]](シトリン)として販売しているケースも度々見受けられる。
== 改良や着色について ==

天然のスモーキークォーツは、[[結晶]](クラスター)の状態では見つかるものの、宝飾品になるほどの高品質のものは決して安価ではない。[[天然石]][[ビーズ]]として流通しているものの中には、いわゆる[[宝石のトリートメント|エンハンスメント(改良)と呼ばれる処理]]が施されているものが多数ある。安ければ安いほど、その傾向は強い。白水晶に人工的に放射線を浴びせてスモーキークォーツにしたものもあれば、着色したものもある。その逆で、スモーキークォーツを加熱処理して[[黄水晶]](シトリン)として販売しているケースも度々見受けられる。
== サイド・ストーリー == <!-- 鉱物にまつわる話や語源・名前の由来など -->
かつては、[[トパーズ]]の一種と誤認され、スモーキー・トパーズという名称で高価な宝石材料とされていたこともある。

== 脚注 ==
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== 参考文献 == <!-- {{Cite book}}、{{Cite journal}} -->
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|title = 鉱物 : やさしい鉱物学
|year = 1974
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|title = 鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる
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== 関連項目 ==
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== 外部リンク == <!-- {{Cite web}} -->
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2012年3月31日 (土) 16:11時点における版

煙水晶

スモーキークォーツsmoky quartz)は、水晶の一種で、石英グループに属する鉱物変種煙水晶(けむりすいしょう)[1]ともいう。

性質・特徴

モース硬度7。

茶色や黒っぽいがかったような。色彩に発色する原因は、はっきりとは分かっていないものの、地中で天然の放射能を浴びたり、内部にアルミニウムイオンが含まれるためであるとされている。

用途・加工法

落ち着いた色合いから良質のものは、宝飾品念珠として加工されたり、置物印鑑などの素材としても幅広く用いられている。

天然の煙水晶は、結晶クラスター)の状態では見つかるものの、宝飾品になるほどの高品質のものは決して安価ではない。天然石ビーズとして流通しているものの中には、いわゆるエンハンスメント(改良)と呼ばれる処理が施されているものが多数ある。安ければ安いほど、その傾向は強い。白水晶に人工的に放射線を浴びせて煙水晶にしたものもあれば、着色したものもある。その逆で、煙水晶を加熱処理して黄水晶(シトリン)として販売しているケースも度々見受けられる。

サイド・ストーリー

かつては、トパーズの一種と誤認され、スモーキー・トパーズという名称で、高価な宝石材料とされていたこともある。

脚注

  1. ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、361頁。ISBN 4-8181-8401-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 

参考文献

関連項目

外部リンク