茶碗蒸し
茶碗蒸し(ちゃわんむし)は、日本料理の一種。
円筒状の茶碗にミツバ・干し椎茸・ギンナン・ユリ根・蒲鉾(主に板蒲鉾)・鶏肉・白身の魚・小海老・焼きアナゴ・貝などの具材と、溶き卵に薄味の出し汁を合わせたものを入れ、蒸し器で蒸す。蒸し器の蓋はずらして乾いた布巾を挟んでおく。 このとき蒸し時間が長いと、卵が凝固し過ぎて隙間(す)ができる。マイタケを生のまま入れるとプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の作用で卵が凝固しなくなるので、火を通してから入れる。
夏場には冷やして上に冷たいダシをはり、冬場には熱いままで供される。
バリエーションとして、茶碗蒸しの具にうどんを加えたものを小田巻き(苧環)蒸し(おだまきうどん)、具に豆腐を使い、蒸しあげた後に上から葛あんをかけたものを空也蒸しという。
なお、業務用のものとして茶碗蒸し用の卵液が茶碗蒸しスラリーとして数社から販売されている。
豆知識
- テレビドラマ「古畑任三郎」の主人公の得意料理。
- 鹿児島弁で「ちゃわんむしの唄」が存在する。この歌は、2009年に鹿児島県地上デジタル放送推進協議会によって作られた地デジPRのCMで推進大使が歌ったCMソングの元歌になった。※「茶碗蒸し」ではなく「ちゃわんむし」である。これは本作がちゃわんむしという言葉の意味の取り違えを題材とした歌であるため。
- 青森県や北海道ではギンナンの代わりに栗の甘露煮が入っている。
- 北海道の一般家庭では筍、鶏肉、三つ葉、椎茸、海老、そして前述の栗といった内容が定番である。
関連項目
- カスタードプディング - 似た製法の洋菓子。
- 玉子豆腐