自給自足
自給自足(じきゅうじそく)とは、生活に必要な物資をすべて自ら(単身または家族で)手に入れる生活のあり方のことである。一般的な生物はすべて自給自足である。ヒトにおいてはそれが普通でないのは、道具などの使用において、専門性や分業制が現れ、流通が広域化していることに由来する。
自給自足では、食料や衣料、住居などを自分自身で生産または製作したり、もしくはそれを実行したりしながら生活する。
半自給生活
現代において完全な自給生活を送っている人はまずなく、一般的には、自動車など燃料を必要とする機器にあまり依存せずに必要な食料は自分で畑や田を耕し穀物や野菜、果物を育て、足りない物資は近隣の人々との物々交換などで手に入れるなど、現金収入にそれほど依存していない生活スタイルを指す。中には衣料や住居を自分で作り生活する人達もいる。このような生活スタイルは工業化が進む以前の農山村において普通に行われていた。近年、エネルギーや食料価格の高騰、給与所得の低迷を受け、このような半自給的生活を実行しようとする人が増えつつある。
関連人物
- ヘンリー・デイヴィッド・ソロー - 『ウォールデン-森の生活』(1854年)の作者。ウォールデン湖畔の森の中に丸太小屋を建て、自給自足の生活を2年2ヶ月間送る。
- 横井庄一 - グアム島のジャングルで自ら作った地下壕などで自給自足生活、28年後の1972年にようやく日本に帰還。
- 小野田寛郎 - 終戦を知らされず、太平洋戦争終結から30年近くフィリピン・ルバング島にて自給自足をしながら一人戦い続ける。
- 市橋達也 - 沖縄県のオーハ島に4回にわたり潜伏。最長3ヶ月間の自給自足生活を送っていた。
関連項目