アーミッシュ
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アーミッシュ(Amish)とは、アメリカ合衆国・ペンシルベニア州やオハイオ州などに居住するドイツ系アメリカ人で、原郷はスイス、アルザス、シュワーベンなど。人口は20万人以上いるとされている。
アーミッシュとメノナイトは、ルーテル派(ルター派)とツヴィングリ派の新教再組織から分かれて、スイスのチューリッヒで生まれた一派で、のちにドイツに移住した。キリスト教と共同体に忠実である厳格な規則のある派で、創始者のメノ・シモンズ(Menno Simons)の名前をとってメノナイトといわれ、メノナイトの一員ヤコブ・アマン(Jacob Amman)は、教会の純粋さを保つために、ほかのグループから離れて暮らすいっそう保守的な派を作った。彼の名前から、この派の人たちのことをアーミッシュという。ライフスタイルは少し違うが、メノナイトもアーミッシュも基本的信条は同じで、ひとくくりにアーミッシュと呼ばれている。
カナダ・オンタリオ州のセント・ジェイコブス周辺にも住居している。
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[編集] 概要
アーミッシュは電気を使用せず、現代の一般的な通信機器(電話等々)も家庭内にはない。原則として、現代の技術による機器を生活に導入することを拒み、近代以前と同様の生活様式を基本に自給自足の生活を営んでいる。自分たちの信仰生活に反すると判断した新しい技術・製品・考え方は拒否するのである。一部では、観光客向け商品の販売などが行われている。
基本的に大家族主義であり、ひとつのコミュニティは深く互助的な関係で結ばれている。新しい家を建てるときには、親戚・隣近所が集まって取り組む。服装はきわめて質素。子供は多少色のあるものを着るが、成人は決められた色のものしか着ない。洗濯物を見れば、その家の住人がアーミッシュかどうか分かる。
アーミッシュの日常生活では、きわめて古い時代の技術しか使わない。そのため自動車は運転しない。商用電源は使用せず、わずかに風車、水車によって蓄電池に充電した電気を利用する程度である。移動手段は馬車によっているものの、ウィンカーをつけることが法規上義務付けられているため、充電した蓄電池を利用しているとされる。しかし、メノナイトは自動車運転免許を持つ事が許されており、家電製品も使用している。
アーミッシュがあまり生活について語らないため、謎に包まれている部分もある。写真撮影は宗教上の理由から拒否されることが多い。ただしこれらの宗教上の制限は、成人になるまでは猶予される。成人になる際、アーミッシュであり続けることを拒否することもできるが、ほとんどのアーミッシュの新成人はそのままアーミッシュであり続けることを選択するといわれる。
政治的には、「神が正しい人物を大統領に選ぶ」との信条から、積極的に有権者として関わることはなかった。しかし、2004年アメリカ合衆国大統領選挙では、激戦州となったペンシルベニア州やオハイオ州のアーミッシュに共和党が宗教的紐帯を根拠とし支持を広げたという。
彼らは専用の教会をその集落に持たず、普通の家に持ち回りで集い神に祈る。これは教会が宗教を核とした権威の場となることを嫌って純粋な宗教儀式のみに徹するためである。学校教育は全てコミュニティ内だけで行われ教育期間は8年間である。教師はそのコミュニティで育った未婚女性が担当する。
アーミッシュの言語は、初期新高ドイツ語(アレマン語、スイス語、高地ドイツ語など)という古いドイツ語の一派とするペンシルベニアドイツ語を基本とする。 しかし、ヨーロッパにいる今日のドイツ人が、仮にペンシルベニア・ドイツ語で会話するのは、きわめて困難かつ理解できるものではないとされる。つまり、ペンシルベニアドイツ語、シュワーベン方言、スイス語(ドイツ語圏)で話されていたドイツ古語が変形した言語ともいわれる。
彼らにとって英語は、「外の世界」とのコミュニケーションのための言語である。
その独特の生活様式は、1985年のアメリカ映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』で取り上げられた。
ハリソン・フォード演じる刑事の主人公が、偶然殺人事件を目撃したアーミッシュの子供を守るため、アーミッシュの家庭に身を寄せるうちに、その母親と恋に落ちるという物語である。日本ではこの映画で初めてアーミッシュの文化を知る人が多い。
しかし、必ずしもアーミッシュの人々の中ではこの映画は好意的に受け止められていないようであり、実際は共同体外部の異性と恋愛をすることは現在でも皆無とされる。
また、アーミッシュが多く居住するLancasterは、スリーマイル島から南東に40kmほどに位置しており、スリーマイル島原子力発電所事故(結果的には健康被害はなかったとされる事故)のような技術災害が、技術自体を好む好まずに関係なく、社会全体に影響することの代表例として知られている。
[編集] 規則
- 屋根付きの馬車 - 大人にならないとこれは使えない。子供、青年には許されていない。
- 馬車(バギー) - アーミッシュの唯一の交通手段である。車の行き交う道をこれで走るために交通事故が多い。
- アーミッシュの家庭 - 家族のいずれかがアーミッシュから離脱した場合は、たとえ親子でも互いの交流が疎遠になる。
[編集] アーミッシュを題材とする作品
[編集] 映画
- 『刑事ジョン・ブック/目撃者』1985年/アメリカ
- 『大富豪、大貧民』1997年/アメリカ
- 『ジーパーズ・クリーパーズ』2001年/アメリカ
- 『Devil's Playground』2002年/アメリカ
- 『ヒューマン・キャッチャー/ジーパーズ・クリーパーズ2』2003年/アメリカ
- 『ヴィレッジ』2004年/アメリカ
- 『コラムニスト・サラの選択』 2007年/アメリカ
[編集] 漫画
- 『アメリカなんて大きらい!』
- 『ゴルゴ13』(第391話「パッチワークの蜜蜂たち」;134巻収録)
[編集] 書籍
- 『ペンシルバニア・ダッチ・カントリー〜アーミッシュの贈り物』 ジョセフ・リー・ダンクル 著、 主婦の友社、1995年
- 『アーミッシュの赦し―なぜ彼らはすぐに犯人とその家族を赦したのか』 ドナルド B.クレイビル著、亜紀書房、2008年
- 『アーミッシュの謎―宗教・社会・生活』 ドナルド B.クレイビル著、 論創社 、1996年
- 『アーミッシュに生まれてよかった』ミルドレッド・ジョーダン 著、評論社、1992年
[編集] 音楽
[編集] 関連項目

