渡辺一世

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渡辺 一世(わたなべ いっせい)は、日本の男性ピアニスト作曲家

経歴

千葉県出身。18歳でコンサートデビュー。(バッハゴールドベルグ変奏曲ブラームス・パガニーニ変奏曲)

ソリストとしての主なレパートリーは、バッハ平均律クラヴィーア曲集全2巻、パルティータ全曲、モーツァルト:ピアノ・ソナタ全曲、ベートーヴェンピアノ・ソナタ全曲、ショパンの全作品、リスト超絶技巧練習曲パガニーニ大練習曲巡礼年報、二つの伝説、演奏会用練習曲、ドビュッシーの全作品、ラヴェル:鏡、夜のガスパールスクリャービン:ソナタ、練習曲集、ラフマニノフ:ソナタ、前奏曲集、練習曲集「音の絵」、メシアン:まなざし、ブーレーズ:ソナタなど。

声楽との共演も多く、二期会等のオペラ・コレペティトールも歴任したが、得意分野はカッチーニスカルラッティ等のイタリア古典歌曲からピエトロ・チマーラ等のイタリア近代歌曲であるという。

クラシックのみならずジャズシャンソンアルゼンチンタンゴ等の分野でも活躍し、シャンソンは美輪明宏・岡本真理子、アルゼンチンタンゴではタンゴヴァイオリンの志賀清と共演。また、劇音楽などの作曲も手掛けるなど作曲活動も行う。1988年東京銀座にて自作品にて個展を開催。

しかし、演奏活動を単純に消化する生活に自己の行き詰まりを感じ始め、1992年から、ロシア国立チャイコフスキー記念モスクワ音楽院に留学し、エフゲニー・マリーニン、レフ・ナウモフに師事。この時はすでに30代を大きく上回る年齢だったが、翌93年から大学院に進み、1994年に芸術博士号を取得。同年5月にモスクワデビューをし、ムソルグスキーの「展覧会の絵」等を演奏した。

帰国後は倉敷音楽祭その他で独奏者として活躍し、2006年には宮崎県都城市・総合文化ホール開館記念事業の市民参加型ミュージカル『マリアとトラップ一家』の芸術監督を務める[1]

井口基成安川加壽子レフ・オボーリンアダム・ハラシェヴィチ、イングリット・ヘブラー、園田高弘タチアナ・ニコラーエワヴラディーミル・クライネフレフ・ナウモフ、エフゲニー・マリーニンにピアノを、池内友次郎に作曲理論を、三宅民規に伴奏法を、M・トーマス、J・マクダーモットにジャズピアノを、J・コランジェロにアルゼンチン・タンゴピアノを師事。

ディスコグラフィ

アルバム

  • 『円熟のバッハ』 バッハ・ピアノ曲集II (2006年4月24日録音)
  • 『天上のバッハ』 バッハ・ピアノ曲集I (2005年2月28日録音)
  • 『音のパレット』 ドビュッシー・ピアノ曲集 (2004年11月25日録音)
  • よき眠りのためのピアノ曲集 (2004年10月4日録音)
  • よき眠りのためのショパン・ピアノ曲集 (2004年10月4日録音)
  • めざめ (2004年5月31日録音)
  • ショパン・コンサート(東京ライヴ) (1992年10月4日、1997年1月21日録音)
  • ピアノ・ファンタジー VOL.2「クラシック名曲編」 (2000年6月12日録音)
  • ピアノ・ファンタジー VOL.1「映画音楽編」 (2000年6月12日録音)

脚注