榛名神社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Saigen Jiro (会話 | 投稿記録) による 2015年12月22日 (火) 05:01個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク: Wikipediaのルールに沿わない宣伝につき除く。)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

榛名神社
所在地 群馬県高崎市榛名山町849
位置 北緯36度27分31秒 東経138度51分08秒 / 北緯36.45861度 東経138.85222度 / 36.45861; 138.85222 (榛名神社)座標: 北緯36度27分31秒 東経138度51分08秒 / 北緯36.45861度 東経138.85222度 / 36.45861; 138.85222 (榛名神社)
主祭神 火産霊神
埴山姫神
社格 式内社・県社
創建 用明天皇元年(586年)
例祭 5月15日
地図
榛名神社の位置(群馬県内)
榛名神社
榛名神社
テンプレートを表示

榛名神社(はるなじんじゃ)は、群馬県高崎市(旧群馬郡榛名町)にある神社である。式内社で、旧社格県社上野国六宮とされる。

祭神

赤城山妙義山と共に上毛三山の一つとされる榛名山の神を祀る神社で、現在の主祭神は火の神・火産霊神と土の神・埴山姫神である。水分神・闇神・大山祇神大物主神木花開耶姫神を合せ祀る。

中世以降は「満行権現」と称され、「元湯彦命」が祭神とされていた。『榛名山志』には東殿・饒速日尊、中殿・元湯彦命、西殿・熟真道命と記されている。明治元年に現在の二柱に改められた。

歴史

綏靖天皇の時代に饒速日命の御子、可美真手命父子が山中に神籬を立て天神地祇を祀ったのが始まりといわれ、用明天皇元年(586年)に祭祀の場が創建されたと伝えられる。

延長5年(927年)完成の延喜式神名帳に上野国十二社として位置づけられている。古くから神仏習合が定着し、山中には九世紀ごろの僧坊とされる巌山遺跡がある。

南北朝時代ごろから上野寛永寺の下に属し、高崎市中里見町の光明寺から別当が派遣されて管理がされてきた。

近世は東叡山輪王寺宮兼帯所となり、榛名山巌殿寺・満行宮と称していた。明治の神仏分離により仏教色が廃され、元の榛名神社の社号に復した。

文化財

重要文化財(国指定)
  • 本殿(本社・幣殿・拝殿) - 春日造本社と入母屋造拝殿の間を幣殿でつないだ複合社殿。権現造。棟札により文化3年(1806年)の建立と判明する。屋根を銅板葺きとし、柱、などの各所に華やかな彩色と彫刻を施している。本社は背後の御姿岩と接続しており、御姿岩内の洞窟御神体を祀っている。
  • 国祖社及び額殿(1棟) - 本社・幣殿・拝殿の向かって左に建つ。国祖社は元々勝軍地蔵阿弥陀仏を安置していた本地堂で、享保年間(1716 - 1735年)の建築、接続する額殿は文化11年(1814年)の建築。本来は神楽拝観所。 
  • 神楽殿 - 明和元年(1764年)の再建。舞台は板張りで三方吹放ちとして、格天井には花鳥図や神楽面が描かれている。
  • 双龍門 - 安政2年(1855年)の建立。入母屋造銅板葺きの四脚門。竜の彫刻や水墨画が施されていることから双龍門と呼ばれるようになった。
  • 神幸殿 - 安政6年(1859年)の建立。神幸祭のとき神輿が出御しとどまる社殿。古制により彩色は施されていない。
  • 随神門 - 弘化4年(1847年)の建立。入母屋造、瓦棒銅板葺きの八脚門。元来は仁王門、神仏判然令が出されたとき隋神門と呼ばれるようになった。
天然記念物(国指定)
  • 矢立スギ 武田信玄が戦勝祈願をし、境内の木に矢を射たてる矢立神事を行ったことに由来する。樹高55メートル、周囲9.4メートル。
その他

年間祭儀

「」括弧がある祭は神職のみ
  • 01月01日 - 歳旦祭:天下泰平と国家安穏、かつ崇敬者の安泰繁栄の祈願祭
  • 01月03日 - 氏子・崇敬者への年頭祈願祭
  • 01月15日 - 「筒粥(つつがゆ)神事:1年間の豊作凶作を占う」
  • 02月03日 - 節分祭
  • 02月15日 - 御神楽(みかぐら)始祭:太々御神楽を奏上
  • 02月17日 - 祈年祭(としごいのまつり):作物の豊作を祈る祈願祭
  • 05月01日 - 「御嶽(みたけ)祭神事」
  • 05月05日 - 端午祭
  • 05月08日 - 神幸祭:神輿渡御と小神楽奏上
  • 05月15日 - 還御祭:神輿還御
  • 05月15日 - 春季例祭:国・氏子・崇敬者の安泰繁栄を祈る春の祭典
  • 06月05日 - 粽祭(ちまきまつり):1年間の邪気を祓い、家業の繁栄を祈る
  • 06月30日 - 大祓、道饗祭、鎮火祭
  • 10月09日 - 秋季例祭:国・氏子・崇敬者の安泰繁栄を祈る秋の祭典
  • 11月23日 - 新嘗祭:秋の初穂を供えて、豊作御礼の祭典
  • 12月31日 - 「天狗祭神事」
  • 12月31日 - 大祓道饗祭、鎮火祭:心身の穢れを払い、また安全火防の祈願
  • 毎月1日と15日 - 「月次祭(つきなみさい):氏子と崇敬者の安泰繁栄祈願」

他の榛名神社

当社より勧請を受けた同名社が、群馬県を中心として日本各地にある。

参考文献

  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』507号、第一法規、2005

外部リンク