恐怖の頭脳改革
『恐怖の頭脳改革』 | ||||
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エマーソン・レイク&パーマー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1973年 | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | マンティコア | |||
プロデュース | グレッグ・レイク | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
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チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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エマーソン・レイク&パーマー アルバム 年表 | ||||
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恐怖の頭脳改革(きょうふのずのうかいかく、Brain Salad Surgery)は、エマーソン・レイク・アンド・パーマーのアルバム(収録時間は各バージョンによって異なるため、右表は初期盤CDの収録時間)。
収録曲
基本的な収録曲
- A面
- 聖地エルサレム:Jerusalem
- トッカータ:Toccata
- スティル...ユー・ターン・ミー・オン:Still...You Turn Me On
- 用心棒ベニー:Benny The Bouncer
- 悪の教典#9-第一印象パート1:Karn Evil 9: 1st Impression-Part 1
- B面
- 悪の教典#9-第一印象パート2:Karn Evil 9: 1st Impression-Part 2
- 悪の教典#9-第二印象:Karn Evil 9: 2nd Impression
- 悪の教典#9-第三印象:Karn Evil 9: 3rd Impression
Rhino盤ボーナス(1996)
- The Making Of Brain Salad Surgery
DVD-A盤ボーナス(2000)
- Lucky Man
リマスター盤ボーナス(2001)
- Brain Salad Surgery (single ver.)
- When the Apple Blossoms Bloom in the Windmills of Your Mind I'll Be Your Valentine (Single)
- Excerpts from Brain Salad Surgery (Flexi Disc)
リマスター盤ボーナス(2007)
- Jerusalem(Alternate Mix)
- Karn Evil 9 (Instrumental Mix)
デラックス・エディション(2009)
VICP-64644~5 Disc-2 ボーナス・ディスク
- あなたのバレンタイン
- 恐怖の頭脳改革
- 悪の教典#9 第4印象 (オリジナル・バッキング・トラック)
- 聖地エルサレム (ファースト・ミックス)
- スティル…ユー・ターン・ミー・オン (ファースト・ミックス)
- トッカータ (オルタナティヴ・ヴァージョン)
- 悪の教典#9 第1印象 パート1 (アンリリースド・アンティル・35THアニヴァーサリー・ヴァージョン)
- 悪の教典#9 第1印象 パート2 (アンリリースド・アンティル・35THアニヴァーサリー・ヴァージョン)
- 悪の教典#9 第2印象 (アンリリースド・アンティル・35THアニヴァーサリー・ヴァージョン)
- 悪の教典#9 第3印象 パート1 (アンリリースド・アンティル・35THアニヴァーサリー・ヴァージョン)
- 恐怖の頭脳改革 (NME付録ソノシート収録1973)
- 「恐怖の頭脳改革」抄録 (NME付録ソノシート収録1973)
内容
1973年初頭にELP自身がレコード・レーベル「マンティコア」を設立した。本作は、そのマンティコアから初めてリリースされたELPのアルバムである。前作の『トリロジー』から約1年半ぶりの新作であり、全盛期ELPの最後のスタジオ録音作品でもある。
それまでELPは、大概は2~3ヶ月でアルバムを仕上げていた。そのため、約半年程度で新作をリリース出来ていたが、本作は9ヶ月かかったと伝えられている。レコーディングの途中でツアーが開始されたり、キース・エマーソンが音楽的に行き詰ったり、といったトラブルに相次いで見舞われたものの、11月の全米ツアーには間に合う形で発売された。
特徴としては、まず新型のポリフォニック・モーグ・シンセサイザー(ポリ・モーグの試作品と推定される)を初め、新しい機材が大幅に導入された事。それまでは脚色の範囲でしか使われていなかったシンセサイザーが、作曲/編曲の段階から使用を前提として考えられている事が挙げられる(例えば、アルベルト・ヒナステラのピアノ協奏曲第1番終楽章をアレンジした「トッカータ」などは、シンセサイザーの機能があって初めて実現しうる構造になっており、「悪の経典#9」でも、随所にそういった要素が存在する)。
さらに「悪の経典#9」の一部で、グレッグ・レイクがエレキ・ギターを弾き、本来ならグレッグ・レイクが担当するベース・パートを、キース・エマーソンがシンセサイザーで弾く、という構造が成立している。
協力者の顔ぶれも豪華である。この年、新たに設立されたマンティコアと契約したピート・シンフィールドが作詞で参加。さらにアルバム・ジャケットは、当時は(世界的には)まだ無名に近かったH・R・ギーガーが原画を担当している。最初に描いた絵ではペニスのようなものが見えたため、見えないように修正依頼したことを、Rhino版CDのインタビューでエマーソンが笑いながら話している。ちなみに原題の「Brain Salad Surgery」というのは「非常に性的な意味を含んだスラング」のことである、とキース・エマーソンが語っていて、その性的な意味とはフェラチオであるとされる。(英語版などに画像あり。) 2005年11月5日に、このアルバムの原画二枚がプラハ(チェコ)で開催されたギーガーの個展で盗難に遭い、それ以来行方不明となっている。現在も尚ギーガーの公式サイトでは情報を募ると共に、発見者に対して懸賞金を提示している。
また、以後定番になる、疑問符(クェスチョン・マーク)を象ったELPロゴが初めてジャケットに使われたアルバムでもある。
なお、録音エンジニアは、前作までエディ・オフォードだったが、本作からはジェフ・ヤングとクリス・キムジィに交代している。
評価
イギリスでは最高2位(1位はイエスの海洋地形学の物語)、アメリカでは最高11位まで上昇している。ELPの最高傑作に挙げられることもあるが、セールス的にはそれほど大きな成功は得られなかった。新装盤やリマスター盤が発売される頻度も高く、ELPのスタジオ作品の中でDVDオーディオ盤が出ているのも本作だけである。
DVD-AUDIO盤
2000年に、RhinoからDVD-AUDIO盤がリリースされている。オリジナルのマルチ・テープから5.1chにリミックスされ、96kHz/24bitでサンプリング収録されている。音質も音場効果も非常に優れているが、音響システムを選ぶ傾向があり、よほど優れたオーディオ・サラウンド・システムで無い限り、バランスの良い再生音が得られない。