寺澤有

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寺沢 有(てらさわ ゆう、戸籍上は寺澤有1967年2月9日 - )は、日本フリージャーナリスト

人物

中央大学法学部在学中から、ジャーナリストとしての活動を開始。警察検察裁判所会計検査院交通違反取り締まりなど、聖域になりがちな組織の腐敗を追及、製造物責任法(PL法)に関する著作もある。警察不祥事に関する記事や著作が多い。パチンコが違法行為として摘発されないのは警察官の天下りによる癒着のためであると追及している[1]。映画『ポチの告白』では特別出演するとともに、原案協力・スーパーバイザーをつとめた。

山岡俊介野田敬生武富士の不祥事の取材を通じて親しくなる。2ちゃんねるに対し、武富士関連のスレッドにおける発信者情報開示請求訴訟を山岡・野田とともに起こしたことがある。

2009年10月、光市母子殺害事件被告人の実名本出版により、出版元であるインシデンツ代表として、著者の増田美智子とともに出版差し止めと損害賠償を求める訴訟を起こされた。広島高裁は2013年5月、「出版による権利侵害は認められない」とする判決を出した。

2011年10月13日の園田康博内閣府大臣政務官の共同記者会見で、「東京電力は『(放射能汚染水は)口に入れても大丈夫』と答弁しているが、汚染水をコップに入れて飲むつもりはあるか」と問いかけ、「パフォーマンスということではなくしっかり飲水させていただく」と答えさせた[2]。この件に関して、10月31日の共同記者会見で園田政務官は、敷地内に散布している5、6号機の建屋地下水を浄化した水を飲んだ。

2014年3月、特定秘密保護法に対して違憲確認、施行差し止めを求める訴訟を呼びかけ、同月、フリージャーナリストら約40人とともに東京地裁に提訴した[3]

国境なき記者団が2014年5月3日の世界報道自由デーに向けて発表した「世界の情報ヒーロー100人」(100 héros de l'information)に、日本人としてただ一人選出された。選出理由は、長年にわたる警察腐敗追及、記者クラブ批判、秘密保護法の違憲確認・施行差し止め請求訴訟の提起など[4][5][6][7]

著作リスト

主著

  • 『警察がインターネットを制圧する日』メディアワークス〈オルタブックス〉(原著1998年7月)。ISBN 9784073085256 
  • 『PL法があなたを守る欠陥商品のトラブル解決法』風雅書房(原著1995年12月)。ISBN 9784894241008 
  • 『警察庁出入り禁止』風雅書房(原著1994年12月)。ISBN 9784894240445 
  • 『報道されない警察とマスコミの腐敗 映画『ポチの告白』が暴いたもの』インシデンツ(原著2009年3月)。ISBN 978-4-9035-3800-6 
  • 『本当にワルイのは警察~国家権力の知られざる裏の顔~』(2012年2月)宝島社新書

共著

編集

  • 『全国警察力ランキング--本当に優秀なケーサツはどこだ?』宝島社〈別冊宝島〉(原著2006年11月)。ISBN 9784796655057 

脚注

  1. ^ “"パチンコ利権"を貪る上場貸金業者と警察の天下り”. サイゾー (Livedoor ニュース). (2008年10月14日). http://news.livedoor.com/article/detail/3857981/ 2010年2月21日閲覧。 
  2. ^ 放射能汚染水、「しっかり飲水させていただく」と園田康博政務官 THE INCIDENTS インシデンツ 2011年10月14日12:30
  3. ^ 原佑介 「特定秘密保護法は憲法違反」 フリージャーナリストら43人「施行差止め」求め提訴 弁護士ドットコムトピックス 2014年3月29日
  4. ^ Reporters sans frontières Yu Terasawa | 100 Information Heroes 2014年4月28日
  5. ^ 原佑介 自由報道の為に戦った世界のヒーロー・寺澤有氏「記者クラブは堂々と大本営発表を垂れ流し続けろ」 IWJ Independent Web Journal 2014年5月20日
  6. ^ BLOGOS編集部 "世界のヒーロー100人"に選出のジャーナリスト、寺澤有氏が会見「日本の大手メディアは警察を批判できない」 BLOGOS 2014年5月27日
  7. ^ 林克明 腐敗する警察 批判者を逮捕状なしで暴行・連行・監禁…逮捕、懲戒免職される警官続出 Business Journal 2014年5月28日

関連項目

外部リンク