室内小協奏曲 (イベール)
クラシック音楽 |
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作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 ルネサンス - バロック 古典派 - ロマン派 近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 木管楽器 - 金管楽器 打楽器 - 声楽 |
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音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 宗教音楽 |
イベント |
音楽祭 |
メタ |
ポータル - プロジェクト カテゴリ |
アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲(仏: Concertino da camera pour saxophone alto et onze instruments)はジャック・イベールが1935年に完成したアルト・サクソフォーンのための室内協奏曲。演奏時間はおよそ12分。
作曲の経緯
1933年にフランスのストラスブールで開催された現代音楽祭に、本作の被献呈者であるドイツ生まれのサクソフォーン奏者シーグルト・ラッシャーが出演した際、その演奏に感銘を受けたソプラノ歌手マリー・フロイント(Marya Freund 1876 - 1966)が、ラッシャーのための作品を作曲するようイベールに依頼したのが作曲の契機となっている。イベールはサクソフォーンのための曲を作るのはこれが初めてであったため、作曲にあたってマルセル・ミュールに助言を請い試奏を依頼している[1][2]。
曲は1935年に完成し、当初の予定通りラッシャーに献呈された。ラッシャーは本作の1年間の独占演奏契約を結んだが、それにもかかわらず、イベールは曲の誕生に大いに力のあったミュールが演奏することを望み、ラッシャーによる公的初演に先駆けてミュールによる放送初演が行われた[3]。
初演
ミュールによる放送初演は1935年5月2日、フランス放送局にて。ラッシャーによる公的初演は同年12月11日、スイスのヴィンタートゥールにて。
編成
独奏アルト・サクソフォーン、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス(ただし、弦楽器はコントラバスを除いて多少増やすことが可能)
構成
2楽章構成[4]。
- 第1楽章 Allegro con moto
ソナタ形式。4分の2拍子。短い序奏の後、サクソフォーンが生き生きとした第1主題を奏し、トゥッティの後、ファゴットと弦に支えられてサクソフォーンが伸びやかな第2主題を歌い徐々に高揚する。一旦静かになった後、展開部となり、第1主題のみが再現されて終わる。
- 第2楽章 Larghetto - Animato molto
序奏を伴うロンド形式。序奏は4分の3拍子。サクソフォーンが独白のように無伴奏で語り、弦が入ってから穏やかな主題を奏する。拍子が4分の2拍子に変わり、活発な無窮動風のロンド主題が弦、サクソフォーンの順に登場する。続いてサクソフォーンで奇想曲風の副主題が奏される。2つの主題が発展した後、カデンツァ、主題再現の順に進み、軽妙に締め括る。
脚注
参考文献
- 「最新名曲解説全集10 協奏曲III」(矢代秋雄執筆)(音楽之友社)ISBN 4-276-01010-1
- CDライナーノーツ(EMI国内盤-ジョン・ハール サクソフォーン独奏-赤松文治 執筆)
- 属啓成 『名曲事典』(1991年第16刷発行 音楽之友社)ISBN 4-276-00120-X