北京の55日
北京の55日 | |
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55 Days at Peking | |
監督 | ニコラス・レイ |
脚本 |
フィリップ・ヨーダン バーナード・ゴードン ロバート・ハマー ベン・バーツマン |
製作 | サミュエル・ブロンストン |
出演者 |
チャールトン・ヘストン エヴァ・ガードナー デヴィッド・ニーヴン 伊丹十三 |
音楽 | ディミトリ・ティオムキン |
撮影 | ジャック・ヒルデヤード |
編集 | ロバート・ローレンス |
配給 | アライド・アーチスツ |
公開 |
1963年5月29日 1963年7月26日 1963年8月7日 1963年9月16日 1963年9月20日 1963年9月27日 1963年9月27日 1963年10月3日 1963年10月19日 1963年11月15日 1963年12月27日 1964年4月23日 |
上映時間 | 150分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | US $17,000,000 |
『北京の55日』(ペキンのごじゅうごにち、英語: 55 Days at Peking)は、1963年に製作・公開されたアメリカ合衆国の映画である。義和団の乱に遭遇した北京の外国人居留区の55日間を描く。
解説
清王朝は、阿片戦争以来欧米列強(後には日本も加わる)によって半植民地化されていた。1900年、中国(当時は清王朝の末期)では大規模な宗教団体である義和団が暴力による外国勢力排斥の行動を起こし、北京の外国人居留区に押し寄せ、包囲した。
この時にアメリカ海兵隊のルイス少佐に指揮される居留区の外国人が、500名の兵力によって女性や子供を守りながら、欧米や日本の軍からなる救援部隊が到着するまでの55日間の籠城戦を戦った姿を描いている。
スタッフ
- 監督 - ニコラス・レイ
- 製作 - サミュエル・ブロンストン
- 脚本 - フィリップ・ヨーダン、バーナード・ゴードン
- 撮影 - ジャック・ヒルデヤード
- 作詞 - ポール・フランシス・ウェブスター
- 音楽 - ディミトリ・ティオムキン
キャスト
- チャールトン・ヘストン(ルイス少佐)
- エヴァ・ガードナー(イワノフ男爵夫人)
- デヴィッド・ニーヴン(英国公使ロバートソン卿)
- 伊丹十三(柴五郎)
- ジョン・アイアランド(ハリー軍曹)
- フローラ・ロブソン(西太后)
- ハリー・アンドリュース
- ウォルター・ゴテル
楽曲
劇中、主題歌として登場する“55 DAYS AT PEKING”は、ブラザーズ・フォアによる英語版が日本でも販売された他、克美しげるが歌うカバー曲も製作された。歌詞は原曲に忠実だが、「さらに加えて精鋭日本」などの脚色された歌詞もある。シングルレコード「エイトマン」のB面に収録されている。
史実との相違
アメリカ映画であるため欧米人側から描かれ、アメリカ人ルイス少佐を中心とした西洋人の活躍が目立つ内容だが、実際の義和団の乱鎮圧においては、距離的に近かった日本とロシアが主力となった[1]。また、作品中では義和団は悪役として設定されているが、共産党政権下の中国では、欧米の帝国主義的侵略に対抗した義民として肯定的に評価されている[2]。
エピソード
- 撮影はスペインで行われたが、数千名の中国人を出演させるため、映画会社はスペイン全土から中国人を集めたという。またチャイニーズレストランで働く中国人が多かったため、撮影期間中の数ヶ月は、スペインのチャイニーズレストランがほとんど閉店したという話が残っている。
- この映画は、欧米人を善、中国人を悪とし、欧米側が中国側を打ち破る内容となっているところから、香港では1980年代後半まで上映が禁止されていた。