ポリスチレン
ポリスチレン (polystyrene) とはスチレンをモノマーとするポリマーである。略号はPSで、リサイクルマーク(SPIコード)は6である。スチロール樹脂とも呼ばれる。
概要
一般的に用いられているポリスチレンは過酸化ベンゾイルをイニシエーター(ラジカル開始剤)としてスチレンをラジカル重合して得られるアタクチック構造を持つプラスチックであり、非晶性のポリマーである。アタクチックポリスチレンは熱可塑性樹脂で安価であり、容易に射出成形できる事から日用品やプラモデルの素材として広く用いられている。またポリスチレンに発泡剤を用いて成型する発泡スチロールは断熱容器として、また、最近は建築材料としても広く用いられている。
オーブンレンジ等を使って熱することで、元の硬いプラスチック状に固められることを利用して、プラ板として学校の工作やキーホルダーなどの工芸品の製作に使用されることもある。
また、メタロセン触媒による重合ではシンジオタクチック構造を持つポリスチレンを合成することができる。これによって生成するポリスチレンは結晶性の高分子であり、不透明であるが、アタクチックポリスチレンよりも耐熱性に優れている。
テルペン油・エゴマ油・シソ油など一部の食用油、リモネン(柑橘類に含まれる)、ベンジン、シンナーなどに溶ける。また、アルコールと長期間接すると味を変質させることがある。
参考画像
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ポリスチレン製食品容器
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ポリスチレンは可燃性である
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汎用ポリスチレン( GPPS )と耐衝撃性ポリスチレン( HIPS )から作られたCDケース
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使い捨てポリスチレンかみそり
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発泡ポリスチレン包装のクローズアップ
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発泡スチロールの顕微鏡像
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環境では、分解するために約50年かかる
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約1cmの厚さのポリスチレンのシートは、太陽光が透過する
参考文献
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関連項目
外部リンク
- “日本スチレン工業会”. 日本スチレン工業会. 2013年4月17日閲覧。