ニューミクロマン

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ニューミクロマンは、株式会社タカラ(現・タカラトミー)から発売されていたミクロマンシリーズの1981年からのラインナップ。

本項ではこの1981年から1985年までのニューミクロマンについて詳述する。

玩具としての概要

ニューミクロマンでは増えすぎたラインナップを整理する意味も込めて歴代のシリーズから1タイプずつを抽出して10人とし(後に11人)、これまでの展開のようなカラーバリエーションによる別人は存在しない形で発売された。また1980年頃のガンプラブームに影響され、ロボットが多くなり、プラモデル形式のキットも発売されている。

ストーリーとしてのニューミクロマン

ミクロアースに住んでいたミクロマンと、惑星征服を企てるアクロ星人(アクロイヤー)との間に激しい戦争があり、この戦いはミクロアース側の勝利に終わったかに見えた。しかし、ミクロアースからはアクロイヤーにより異次元発生装置がぬすみ出され、それを追って10人のミクロマンが宇宙に向かったあと、ミクロアースは大爆発を起こし宇宙から消滅した。やがて10人のミクロマンは地球にたどり着き、地球人の少年とともにアクロイヤーから地球を守ることを決意する。ミクロマンが数々のロボットや武器を作り出してアクロ星人との戦いを続けるうちに、11人めのミクロマンが現れる。彼は異次元発生装置の制御機能を持つスーパーコンピューター、ミクロム2000とともにミクロアースの爆発から脱出したが、ミクロム2000は大気圏突入時にいくつかのモジュールに分解され、地表に落下したという。もしアクロ星人がミクロム2000を悪用したら地球は大変なことになる。ミクロマンは回収したミクロム2000を利用して新しいメカを作り、アクロ星人との決戦に挑む。

主な商品

ニューミクロマン

001 アロム
ニューミクロマンのリーダー的存在。ミクロマンのM10Xタイプで成型色はクリアグリーン。
002 イリア(イリヤ)
ニューミクロマンの作戦参謀。知的でニヒル。ミクロマンのM11Xタイプで、配色はM114ブラッキーと同じ黒と黄色のもののほか、赤と黒のものや、橙と黒のものがある。
003 ウイリ
ニューミクロマンの戦闘隊長。ミクロマンのM12Xタイプで、配色はM121メイスンと同じ赤と白のもののほか、黒と黄色のものや、紺と黒のものがある。
004 エイジ
ニューミクロマンの名パイロットにしてミクロライダーの設計者。どんなメカも操縦できるので新兵器のテストパイロットも務める。幼少期の親友にアクロイヤーの手先だった少年がおり、それに関して多少のトラウマを残している。M15Xタイプで、配色は青と黒のもののほか、バリエーションが豊富。胸の夜光部品はプラパーツに換えられている。
005 オルガ
イリア・ウイリとともに強化スーツ開発に携わった特殊部隊長。M17Xタイプで、配色はM171タクマによく似た赤と黒のもののほか、バリエーションが豊富。胸の夜光部品はプラパーツに換えられている。
006 カムイ
両親をアクロイヤーのために失った武器の設計担当。M23Xタイプで色はM234アントニーの逆配色の黄と黒。
007 キルク
陽気な性格だが百発百中の射撃の名手。M25Xタイプで色はM252ウィリアムの逆配色の白と青。
008 クレオ
自然科学や地球文明に興味を持つ学者肌のミクロマン。M26Xタイプで、配色は橙と黒のほか、バリエーションが存在する。
009 ケンジ
メカの整備・修理担当。壊れる前よりも性能を上げるほどの腕前。M27Xタイプで配色は深緑と黒のもののほか、バリエーションが存在する。
010 コロナ
ミクロマンの健康管理をする医療担当者。アクロイヤーの生態も分析している。M28Xタイプで青と黒。
011 サラム
11人目のミクロマンであり、ロボット工学の第一人者。ミクロム2000の存在を知らせた。M16Xタイプで、カラーバリエーション豊富。胸の夜光部品はプラパーツに換えられている。
ハイパーミクロマン
バイオスーツに搭乗するミクロマンで、設定ではハイパージャケットなる装甲服に身を包んでいるとされる。なぜかニューミクロマン11人には数えられていない。頭部もメッキされておらず、組み立て形式でリリースされた(BS-1、BS-2で成形色が異なる)。バイオスーツの付属。
ミクロボーグ
サイボーグ化されたミクロマン。上半身と下半身が分離する。3体存在する。各員にコンピューターボーグという強化パーツ用のアンドロイドが付属。
  • コズモプラズマ、コズモイナズマ、コズモスパーク

アクロ軍団

アクロデビル元帥を筆頭に構成されるアクロ星人の侵略軍団。各惑星の征服とミクロム2000のモジュール奪取を画策し、地球に襲来した。

ニューアクロイヤー

人型のアクロイヤーから、アクロダーマと呼ばれる節足動物状の攻撃形態に変形できる。

  • アクロレッド
  • アクログリーン
  • アクロブルー

アクロサタン

アクロ星人のミュータント。蓄光素材のベンダブル人形で、プロテクター・パーツ頭部を覆った姿に変形できる。両手の鋭い爪・サタンクローや専用剣・サタンソード、胸部に仕込まれたサタンミサイルを武器とする。

  • サタンレッド
  • サタンブルー
  • サタンブラック

ミクロマン側のロボット・スーツ

強化スーツ

ミクロマンに着せるABS樹脂性のアーマースーツ。後にA.F.S.の改造素体となった。

アーマードスーツ

ミクロマン搭乗型のメカ。箱型変形だがロボット風に見せようとしていた。バルソニックのみはアーマードスーツDXとしてカテゴライズされており、飛行形態に変形可能。やはりガンプラの影響か、リアルタイプも発売された。

  • ギャラクスナイパー
  • ダブルキャノン
  • バルソニック

ミクロガンダー3

3体のメカが合体する。各メカはマグマガンダー、コスモガンダー、アースガンダー。それぞれミクロロボット1〜3との合体も可能。

ミクロライダー

大型のバイクがロボットに変形する。どちらの形態でもミクロマンが搭乗可能。二対のミサイル砲を装備し、両肩や両腕の5mmジョイントに取り付ける事が可能。

ミクロロボット

ニューミクロマンでもっとも力が入れられたラインナップ。それぞれのロボットが変形・合体を行なう。ロボット単体の変形と各ロボットの組み合わせでさまざまなバリエーションが可能で、2003年から発売されたムゲンバインに見られる有形ブロックロボの先祖的な存在。

ミクロロボット

ミクロロボット1 M1ゴードン
ロボット、タンク、ジェットの3形態に可変する。3色のカラーバリエーションがある。以下Mナンバーは同じ。
ミクロロボット2 M2ギャラク
ロボット、タンク、ファイターの3形態に可変する。大型ウィングをもつ。
ミクロロボット3 M3フラッシュ
ロボット、タンク、ファイターの3形態に可変する。ドリル状の頭部を持つ

ミクロロボットV(ファイブ)

5体のミクロロボットが合体して完成するミクロロボット。ニューミクロマンシリーズでは人気アイテムであった。

R4ミクロパイソン
合体後胸になる。単体で変形してパイソンミサイルという砲台になる。
R5ミクロランダル
合体後頭部と背中ウィング、両腕などを形成。単体で変形してランダルウィングという飛行ユニットになる。
R6ミクロバズーカ
合体後腰と太ももを形成。単体で変形してバズーカミサイルという砲台になる。
R7ミクロモーゼル
合体後右脚となる。単体で変形してモーゼルミサイルという砲台になる。
R8ミクロマグナム
合体後左脚となる。単体で変形してマグナムミサイルという砲台になる。

ミクロロボットW(ダブル)

R9からR11までは同型のミクロロボット。それぞれに、上半身と下半身とに変形するギミックが仕込まれているために2体で1体のミクロロボットWが完成できる。また、中間変形としてジェット形態にも変形可能。ミクロボーグとの合体も可能。

  • R9ミクロハリケーン
  • R10ミクロタイフーン
  • R11ミクロモンスーン

スリーウォーカー

3体のミクロロボットに加えてウォーカータンクというコアパーツを加えて合体し、スリーウォーカーとなる。名前の通り『戦闘メカ ザブングル』のウォーカーマシンに似た形であった。スリーウォーカータンクという別形態も組み替え可能。単体での変形は無し。

  • R12ミクロラングレー
  • R13ミクロスタリオン
  • R14ミクロギャラン

フォーウォーカー

4体のミクロロボットに加えてウォーカージェットというコアパーツを加えて合体し、フォーウォーカーとなる。どちらかといえばヒーロー体型をしている。フォーウォーカージェットという別形態も組み替え可能。単体での変形は無し。

  • R15ミクロレオーネ
  • R16ミクロサバンナ
  • R17ミクロトレディア
  • R18ミクロパルサー

ミクロロボット7(セブン)

スリーウォーカーとフォーウォーカーが合体し大型ロボット、ミクロロボット7となる。

バイオスーツ

ハイパーミクロマンとセットで販売されていた組み立てキット式パワードスーツ。BS-1、BS-2の二種類にカラーバリエーションがある。外見は完全なモビルスーツ風である。内部にハイパーミクロマン(こちらも組み立てキット)を格納できる。

  • BS-1鉱物資源探査型
  • BS-1耐熱シールド強化型
  • BS-2防塵フィルター強化型
  • BS-2超深海作業型

アーマードマシーン

コズミックファイター
電動走行可能な大型ジェット機。パーツの組み換えでヘリコプター、戦車などに組み替えられる。ミクロチェンジを除けば唯一の非人間型メカ。

ミクロチェンジシリーズ

身近なものが変形してミクロマンの仲間になる、というコンセプトから始まった変形重視のシリーズでニューミクロマン後期のメインアイテムとなった。

ミクロカセットロボ

それぞれマイクロカセットテープからロボットや動物型に変形する。

ミクロス
人型に変形。
ジャガー
ジャガー型に変形。
コンドル
コンドル型に変形。

ミクロロボットCAR

ミニカーからロボットに変形する。

カメラロボ

カメラからミクロファインダー、ミクロシャッター、ミクロワインダーの3機のロボットに分離。

ガンロボ

モデルガンがロボットにチェンジ。拳銃形態では引き金を引いてスプリング仕掛けの弾丸が発射可能。

ガンロボ ブローニング
M1910がチェンジ。
ガンロボ S&W44マグナム
M29がチェンジ。ガンロボシリーズでは唯一の回転式拳銃
ガンロボ ワルサーP38
またの名をワルサーロボ。スコープ、エクステンションバレル等のオプションパーツを追加したアンクル・セット[1]も登場。色はノーマルタイプがブラック、アンクル・セット(カービンタイプ)はシルバー。ガンロボシリーズの中では最も売れた商品。

ウォッチロボ

腕時計から変形。下記4種はカラーバリエーションに個別の名前が付けられているだけで、形態や機能の違いはない。電卓付きのタイプも存在。

  • ゴールドウォッチ
  • シルバーウォッチ
  • ブラックウォッチ
  • ブルーウォッチ

カセットマシン

カセットテープ(マイクロカセットではない)が変形し、ミクロマンの乗るビークルになる。

バトルバイク
バイクに変形。
ジェットヘリ
ヘリコプターに変形。

カセットマン

ヘッドホンステレオが変形する。胸に前述のミクロカセットロボをカセットテープ形態で収納可能(カセットマシン不可)な他、ミクロスのカラーバリエーションであるレッドミクロスが付属している。ラジカセとしての機能はない。

流星ロボ

メッキ球から人型や動物型に変形する。それぞれ、カラーバリエーション2種類。

メタルマン
人型に変形。
メタルレオ
ライオン型に変形。
メタルホーク
鷹型に変形。

実用ミクロチェンジシリーズ

ミクロチェンジ・シリーズの後期商品。玩具は変形モードで実際にラジオや顕微鏡などとして使用できる。

カギロボ

ダイヤルマン
鍵に変形する。
マグネマン
ダイヤルマン同様、鍵に変形するが鍵に磁石が使われている。

眼鏡ロボ

スコープマン
双眼鏡から変形。双眼鏡として使用可能。

顕微鏡ロボ

ミクロスコープ
顕微鏡から変形。顕微鏡として使用可能。

サウンド戦士

ラジカセロボ
上記のカセットマンと同様、ラジカセから変形するが、サイズはカセットマンよりも大きく、AMラジオの機能が装備されており、ラジオとして使用可能。

トランスフォーマーへの転用

ミクロチェンジシリーズはダイアクロンシリーズと共にトランスフォーマー(以降TFと表記)の元となった。ここではTFでの名称を記載する。

ニューミクロマン時 トランスフォーマー時
ミクロカセットロボ ミクロス デストロン
カセットロン部隊
特殊破壊兵フレンジー
レッドミクロス 特殊破壊兵ランブル
ジャガー 諜報破壊兵ジャガー
コンドル 空中攻撃兵コンドル
空中攻撃兵バズソー
ミクロロボットCAR ポルシェ924ターボ サイバトロン
ミニボット部隊
戦闘員クリフ
フォルクスワーゲン 情報員バンブル
4WDオフロード 探査員ギアーズ
ジープ 攻撃員ゴング
トランザム 戦闘員チャージャー
アメリカントラック 技術員ドラッグ
(ファミリア1500XG) (バンパー)
カメラロボ デストロン 光学情報兵リフレクター
ガンロボ ブローニング ガンマンブローニング
ワルサーP38 破壊大帝メガトロン
カセットマン デストロン
カセットロン部隊
情報参謀サウンドウェーブ
顕微鏡ロボ ミクロスコープ サイバトロン 科学者パーセプター
サウンド戦士 ラジカセロボ サイバトロン
カセットボット部隊
通信員ブロードキャスト

なお、ブロードキャストはラジカセロボにあったラジオ機能が省略されている。また、ファミリア=バンパーは本来流用ではなく製品化の際に誤って混入したものが、後に設定付けられたもの。詳しくはミニボット参照。

コマーシャルソング

ミクロチェンジシリーズ・ガンロボ、カメラロボのCMソング「ミクロチェンジ〜愛・あい・AI〜」「グッドラック地球」は水木一郎の歌唱による。(1983年日本コロムビアよりシングル発売)

こぼれ話

  • ニューミクロマンはミクロマンのカラーバリエーションが豊富であるが統一性がないため、しばしばイレギュラーなカラーがニューミクロマンと紹介されることがある。が、ミクロマンはそもそも壊れやすかったので個人で手や足のすげ替えで修理することも多かったため、誤認も多い。
  • ニューミクロマン系列の玩具は搭乗タイプが比較的少なかったため、後に箱換えで販売されたものがある。また後にトランスフォーマーとして発売されたものもあるため、シリーズの概要が把握しにくく、コレクター泣かせとなっている。いくつかの研究本も1980年頃のミクロマンまでで終わっていることが多い。
  • 「ビームロボ」(懐中電灯に変形)はカタログに試作品が掲載されたものの未発売に終わった。
  • 1983年のデュアルマガジン誌に「ミクロマン84」と称する次シリーズがタイトルと開発者の抱負のみ発表されたが、これが結実することはなかった。

関連項目


  1. ^ 0011ナポレオン・ソロ』で「アンクル」と言う組織に所属する主人公が愛用する改造拳銃を模していた事から付けられた名前と思われる。