ドラゴンズの歌

「ドラゴンズの歌/私のドラゴンズ」
伊藤久男・コロムビア合唱団（A面） /安西愛子（B面） の シングル
初出アルバム『『昇竜魂 〜ドラゴンズ70thメモリアルソングス〜』『野球ソングス 大定番と貴重盤』 （いずれも「ドラゴンズの歌」のみ）』
A面	流行歌 ドラゴンズの歌
B面	流行歌 私のドラゴンズ
リリース	1950年5月
規格	SPレコード
ジャンル	球団歌, 応援歌
時間	A面：2分45秒 B面：2分49秒
レーベル	日本コロムビア（A790）
作詞・作曲	「ドラゴンズの歌」作詞： 小島情（サトウハチロー補作） 「私のドラゴンズ」作詞： 田中順二（藤浦洸補作） 作曲（両曲とも）：古関裕而

「ドラゴンズの歌/私のドラゴンズ」（ドラゴンズのうた/わたしのドラゴンズ）は、1950年（昭和25年）に日本コロムビアより発売された日本プロ野球のセントラル・リーグに所属する中日ドラゴンズの初代球団歌および応援歌を収録したSPレコードである。

解説

両曲とも阪神タイガースの歌（六甲颪）や巨人軍の歌（初代「野球の王者」と現行の3代「闘魂こめて」）と同様に古関裕而が作曲を担当している。日本コロムビアの管理楽曲であり、演奏に際しては専属開放申請が必要である。

ドラゴンズの歌（青雲たかく）

中日ドラゴンズの初代球団歌「ドラゴンズの歌」は1949年（昭和24年）に中部日本新聞社が歌詞を公募し、応募作から小島情の作詞が採用されサトウハチローの補作と古関裕而の作曲・編曲により制定された。歌い出しの部分を取って「青雲たかく」（あおぐも - ）の別名で呼ばれることもある。

1950年（昭和25年）3月21日に前年の2リーグ分裂を受けて成立したセントラル・リーグの発足式で最初の演奏が行われ、5月に伊藤久男の歌唱でシングル盤が発売された。1970年代前半には中日スタヂアム（現在のナゴヤ球場）でインストゥルメンタルが演奏されていたが、応援歌としては1974年にCBCラジオの番組「ばつぐんジョッキー」の企画で発表され、現在も歌詞の変更を繰り返しながら歌い継がれている「燃えよドラゴンズ!」が人気を集め、現在に至っている。1977年（昭和52年）まではこの「ドラゴンズの歌」が球団歌の地位に在ったが、1978年（昭和53年）には「勝利の叫び」が本曲に代わる2代目の球団歌に制定され2014年（平成26年）までセ・リーグ開幕戦で演奏された。

CD化は長らく行われなかったが、2006年（平成18年）に球団創立70周年を記念してキングレコードより発売されたコンピレーション・アルバム『昇竜魂 〜ドラゴンズ70thメモリアルソングス〜』のディスク2に収録されている。2015年（平成27年）に制定された3代目球団歌「昇竜 -いざゆけ ドラゴンズ-」の副題は、初代「ドラゴンズの歌」の歌詞の一節を引用したものである。

私のドラゴンズ

B面に収録された「私のドラゴンズ」は中日新聞系列の夕刊紙・名古屋タイムズを発行していた名古屋タイムズ社が歌詞を公募し、入選作を藤浦洸の補作と古関裕而の作曲により完成させた応援歌である。安西愛子の歌唱により「ドラゴンズの歌」と合わせてシングルに収録されたが、発売後に名古屋タイムズ社と親会社の中日新聞社が経営方針を巡って長く対立したなどの事情で演奏される機会がほとんど無くなった。その影響からか『昇竜魂』を始めとする各種のコンピレーション・アルバムでも本曲の収録は見送られることが多く、現在では半ば忘れ去られた状態となっている。

なお、名古屋タイムズは2008年（平成20年）10月31日発行分を最後に休刊（事実上廃刊）し、発行元の名古屋タイムズ社は2009年（平成21年）を以て法人を解散した。

脚注

先代 無し （1936年 - 1949年）

中日ドラゴンズ球団歌 初代:ドラゴンズの歌 （1950年 - 1977年）

次代 勝利の叫び （1978年 - 2014年）