チンアナゴ

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チンアナゴ
チンアナゴ
Heteroconger hassi
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : カライワシ上目 Elopomorpha
: ウナギ目 Anguilliformes
亜目 : アナゴ亜目 Congroidei
: アナゴ科 Congridae
亜科 : チンアナゴ亜科 Heterocongrinae
: チンアナゴ属 Heteroconger
: チンアナゴ H. hassi
学名
Heteroconger hassi
(Klausewitz et Eibl-Eibesfeldt, 1959)
英名
spotted garden eel

チンアナゴ(狆穴子、: Heteroconger hassi)はウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種。

分布

インド洋、西太平洋熱帯域に分布し、日本では高知県から琉球列島にかけて分布する[1]

形態

全長35cm程度[1]。体は灰白色で多数の暗色点を持ち、普通孔周辺、躯幹部及び肛門周辺に大きな黒色斑がある[1]上唇胸鰭の形状は同属のゼブラアナゴと同様[1]。ゼブラアナゴの上唇の左右の遊離縁は前方でつながり、胸鰭はない[2]

生態

流れの強い珊瑚礁外縁部の砂底に生息する[1][3]頭部を外に出しての流れに乗ってくる動物プランクトンを捕食している[3]。プランクトン飼育の難しい小規模環境では、冷凍イサザアミ(ホワイトシュリンプ)を与える。餌を目で見て確認し、体をのばして1つずつ丁寧に捕食する。体の下部は常時に入っており[3]、敵が近づくと全身を穴にひっこめて隠れる。新たな場所の砂に入る場合は、尾から体をくねらせるようにして穴を作りながら入って行く。

名称

和名は顔つきが日本犬に似ていることからこの名がついた[3]

英名は「spotted garden eel」で、spottedは斑点のあるという意味で、garden eelは直訳すると「ウナギ」で、砂底から頭を出す生態が庭の草木が生えることに似ていることから名がついた。

また中国語名は哈氏異康吉鰻である[3]

利用

姿や生態が特徴的で愛らしいため、観賞用として同属のニシキアナゴなどと共に水族館飼育されることも多い。

飼育されている主な水族館

チンアナゴを題材とした出版物

画像集

脚注

  1. ^ a b c d e 岡村・尼岡,1997年,86頁
  2. ^ 岡村・尼岡,1997年,87頁
  3. ^ a b c d e 沖縄美ら海水族館 チンアナゴ”. 2014年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月22日閲覧。

参考文献

関連項目

  1. ^ 知っているだけで100倍かわいい!チンアナゴの豆知識”. すみだ水族館. 2020年4月12日閲覧。