ズルチン
ズルチン | |
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IUPAC名 | 4-エトキシフェニル尿素 |
別名 | Sucrol, Valzin, Dulcine, Suesstoff |
分子式 | C9H12N2O2 |
分子量 | 180.20 |
CAS登録番号 | 150-69-6 |
形状 | 無色固体 |
融点 | 173 °C |
ズルチン (dulcin)(IUPAC名:4-エトキシフェニル尿素) は、かつて人工甘味料として用いられていた有機化合物である。尿素の誘導体。化学式は C9H12N2O2、CAS登録番号は [150-69-6]。1884年にドイツでヨーゼフ・ベルリナーバウ(Joseph Berlinerbau)により発見され、1891年に生産が開始された。
蔗糖の約250倍の甘さを持つ無色または白色の結晶粉末である。エタノール、アセトン、エーテルに溶けやすく、水にはほとんど溶けない[1]。
サッカリンと違って苦い後味がなく、製造に要するコストも低かったため日本では戦後になって大量に使用された。しかし、中毒事故が多発したこと、肝機能障害や発癌性等の毒性が認められたため1969年1月1日より食品への添加が全面禁止された(アメリカ合衆国では動物実験の結果に基づき1954年に使用が禁止されている)。その後も中国から輸入された食品から検出されたことがあり、現在も検疫所などでは検査が続けられている[1]。
中毒事故の事例
関連項目
脚注
外部リンク
- 昭和44年版厚生白書→「第二章 環境衛生の向上」(ズルチン規制についての記述あり)
- 世界で一番甘い化合物(1) - 有機化学美術館