スカイラブ2号

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スカイラブ2号
徽章
ミッションの情報
ミッション名 スカイラブ2号
質量 CSM: 19,979 kg
乗員数 3名
コールサイン Skylab 2
発射台 ケネディ宇宙センター39番B発射台
打上げ日時 1973年5月25日
13:00:00(UTC)
着陸または着水日時 1973年6月22日
13:49:48 UTC
北緯24度45分 西経127度2分 / 北緯24.750度 西経127.033度 / 24.750; -127.033
ミッション期間 28日/00:49:49
周回数 404周
遠地点 438 km
近地点 428 km
公転周期 93.2分
軌道傾斜角 50.0°
航行距離 ~18,500,000 km
乗員写真
左からカーウィン、コンラッド、ウィーツ
年表
前回 次回
アポロ17号 スカイラブ3号

スカイラブ2号(Skylab 2、SL-2、SLM-1[1])は、スカイラブ計画の初の有人ミッションであり、アメリカ合衆国初の軌道上の宇宙ステーションである。サターンIBロケットで打ち上げられ、3人の人間をステーションに運んだ。スカイラブ2号という名前は、このミッションに使われた打上げ機に対して使われる場合もある。スカイラブ2号のミッションでは、人類の宇宙滞在の記録を打ち立てた。また、サリュート1号では大気圏再突入の際に乗組員が死亡したため、乗組員は無事に帰還した初めての宇宙ステーション滞在となった。

乗組員

機長 パイロット サイエンスパイロット
ピート・コンラッド, 4度目 ポール・ウィーツ, 1度目 ジョセフ・カーウィン, 1度目

交代要員

機長 パイロット サイエンスパイロット
ラッセル・シュウェイカート ブルース・マッカンドレス2世 ストーリー・マスグレイブ

支援要員

ミッションパラメータ

  • 質量:19,979 kg
  • 最大高度:440 km
  • 距離:18,536,730.9 km
  • 打上げ機:サターンIB

ドッキング

  • ドッキング:1973年5月26日21時56分00秒(UTC)
  • ドッキング解除:1973年6月22日19時48分07秒(UTC)
  • ドッキング時間:26日21時間52分7秒

宇宙遊泳

ミッションハイライト

打ち上げに使われたサターンIBロケット
スカイラブ宇宙ステーションを、スカイラブ2号のコマンドモジュールから見た写真

1973年5月25日に打ち上げられ、乗組員の最初の仕事は宇宙ステーションを修理することだった。スカイラブの隕石シールドと太陽電池パネルの1つは、打上げの際に破損していた。シールドの部分を除いて、スカイラブは直射日光に晒されていた。船内の高温のために揮発性の有毒物質が発生し、船内の食糧やフィルムが傷んでいたため、乗組員は作業を素早くこなす必要があった。

折り畳まれた太陽電池パネルの展開に失敗した後、彼らは日よけの「パラソル」を組み立てた。これによって、船内の温度が人の住める程度に下がった。2週間後、コンラッドとカーウィンは宇宙遊泳を行い、太陽電池パネルを展開させ、彼らの新しい「家」に電力を発生させることに成功した。

彼らは1カ月近くの間、さらに修理を行い、科学実験や太陽や地球のデータの収集を行った。合計で2万9000枚の写真を地球に送信し、392時間の実験を行った。スカイラブ2号の乗組員は28日間を宇宙で過ごし、これまでのアメリカ合衆国の記録を2倍近く更新した。

スカイラブ2号は1973年6月22日に、回収用に待機していた空母タイコンデロガから9.6km離れた太平洋上に落下し、ミッションは成功裏に終了した。

このミッションにより、有人の宇宙滞在時間記録、最長飛行距離記録、宇宙でのドッキングの最重量記録等が打ち立てられた。またコンラッドは、個人としての宇宙滞在時間の記録を作った。

ミッションの徽章

スカイラブの第1次長期滞在の徽章は、SFの世界では有名な画家フランク・ケリー・フリースによってデザインされた。これはSF作家のベン・ボーヴァがNASAに推薦したものだった。徽章には、太陽を背景にして、地球の上に浮かぶスカイラブ2号が描かれている。

衛星の展示

国立海軍航空博物館に展示されているスカイラブ2号司令船

彼らがステーションを訪れた司令船は、フロリダ州ペンサコーラ国立海軍航空博物館に展示されている。

出典

  1. ^ Skylab Numbering Fiasco”. Living in Space. William Pogue Official WebSite (2007年). 2009年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月7日閲覧。

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