ショックで直せ

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ショックで直せ
Nit-Witty Kitty
トムとジェリーシリーズ
監督 ウィリアム・ハンナ
ジョセフ・バーベラ
プロデューサー フレッド・クインビー
脚本 ウィリアム・ハンナ
ジョセフ・バーベラ
声の出演 リリアン・ランドルフ英語版
音楽 スコット・ブラッドリー
作画 レイ・パターソン
エド・バージ
ケネス・ミューズ
アービン・スペンス
配給 メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
公開日 1951年10月6日
色調 テクニカラー
上映時間 6分33秒
言語 英語
前作 パパは強いな
次作 ふんだりけったり

ショックで直せ』(Nit-witty Kitty、1951年10月6日)はトムとジェリーの作品の一つ。

作品内容

台所でグルグル回りながら、ジェリーを追い回すトム。ネズミ嫌いのお手伝いさんは悲鳴を上げながらも、でジェリーをぶちのめそうとする。しかし手元が狂い、トムの方に強烈な一撃を食わしてしまった。打たれたトムは一瞬硬直して目をグルグル回したかと思いきや、頭を何度もゴム毬のように弾ませる。最終的に2本の前歯を突き出した「ネズミ」のような容姿に変身してしまった。

「トム!お前どうしたんだい?なんだか変だよ!」

いぶかるお手伝いさんの前でトムはケタケタ笑い、恐れて椅子の上に逃れたお手伝いさんをガタガタ揺さぶって突き倒す。そして冷蔵庫からチーズを取り出し、美味そうに食ってはケタケタ笑うのだった。まるでいつものジェリーのように。その挙句、壁のジェリーの家に無理やりもぐり込み、ジェリーのベッドを占領してさも気持ちよさそうに眠るのだった。

いつもはトムを邪険に扱いながら、動物医院にあわてて電話するお手伝いさん。相談を受けた医師の話によれば、殴られたショックによる記憶喪失(アムネジア)らしい。ケタケタ笑うトムに恐れを成して、竹馬に乗って家の中を行き来するお手伝いさん。そんな彼女をトムはケタケタ笑いつつ、ゆすぶり倒す。

一方、巨大ネズミ化したトムに家を占領され、ジェリーはウンザリ。自分を襲わないのはありがたいとしても、こんなトムはトムではないと、何とか元に戻してやろうとする。医学書を読み漁ったところ、記憶を回復させるには「頭を殴る」とのこと。そこで物陰からバットで殴ろうとするが、ネズミ化したトムは異様に勘がよく、ことごとくかわされてしまう。今度はシーソーの上にチーズを置いておびき寄せ、トムが乗ったところで反対側に重りを載せる。衝撃で飛び上がったトムは天井に激突して元に戻りかけるが、重りが再度頭に当たって元の木阿弥。それ以降も家の中にさまざまな罠を仕掛けるが、まるで引っかからないネズミ化トム。

ネズミ生活を謳歌するトムは、ジェリーに気安くチーズなどを分けてやる。そんなトムにウンザリしているジェリーは、受け取る気にもならず放り投げる。と、そのチーズのかけらが壁の上に飾られた皿を転がし、落ちた皿は箒を倒し、箒が引っかかったアイロン台が倒れて・・・頭を強打したトム。頭にコブを作りながらも、いつもの精悍な表情へと変貌していく。失われていた猫としての記憶が戻ったのだ。頭のコブに気が付き、ジェリーの仕業と直感して追い回すトム。ジェリーは穴に逃げ込みながら、トムに熱いキスをするのだった。

ところが、背後にはお手伝いさんの姿が。 「さぁトム!直してあげるわよ!」などと言いつつ、右手に医学書を持ち、左手でバットを振りかざすのだった・・・

備考

  • 日本での初回放送時の版では、記憶喪失でネズミ化したトムに対してお手伝いさんが「あんたはクルクルパーなんだよ!」と怒鳴りつけているが、再放送ソースではその台詞はカットされ、無声になっている。また現在、そのセリフは「あんたは病気なんだよ!」に変更されている。
  • 記憶喪失は、頭部を強打することで治療できるものではない。専門機関への相談が必須である。

日本でのテレビ放映

TBS系および他系列で1964年1990年頃まで時折放映された。

関連項目