きらり (曲)
「きらり」 | |||||||||||||||||
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藤井風の配信限定シングル | |||||||||||||||||
収録アルバム | 『LOVE ALL SERVE ALL』 | ||||||||||||||||
リリース | 2021年5月3日 | ||||||||||||||||
規格 | デジタル・ダウンロード | ||||||||||||||||
ジャンル | |||||||||||||||||
時間 | 3分52秒 | ||||||||||||||||
レーベル | HEHN RECORDS / UNIVERSAL SIGMA | ||||||||||||||||
作詞者 | 藤井風 | ||||||||||||||||
作曲者 | 藤井風[2] | ||||||||||||||||
プロデュース | Yaffle | ||||||||||||||||
チャート順位 | |||||||||||||||||
2021年度 (Billboard JAPAN) | |||||||||||||||||
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「きらり」は、2021年5月3日にHEHN RECORDS / ユニバーサルミュージックより配信限定でリリースされた、日本のシンガーソングライター・藤井風の楽曲である。
Honda『VEZEL』のCMソングとして書き下ろされた楽曲であり[9][10]、ストリーミング累計再生回数は1億回を突破している。
背景
本楽曲のリリースは2021年4月22日の「VEZEL」のフルモデルチェンジと同時に公開されたCMで発表された[9]。4月29日には楽曲のジャケット写真が公開され、また藤井の新たなアーティスト写真も公開された。リリース日の5月3日には、当楽曲をフルコーラスで使用した「VEZEL」のWebムービーが当車種のキャンペーンサイト「GOOD GROOVE」で公開された[11]。
制作と録音
楽曲は、Hondaによる「GOOD GROOVE」というテーマの下制作された。サウンドのプロデュースは以前と同じくYaffleが手掛け、楽曲のレコーディングとミキシングのエンジニアも小森雅仁が務めている[12]。Aメロ部分は「ドン・キホーテ」でもやしか何かを買っている時にふと思いついたという。楽曲のデモテープは英語詞(本人曰くデタラメな"Kazenligh"という言語)で作られていた[13]。
音楽性
楽曲は4つ打ちのビートが中心の軽快でエレクトロニックなダンス・ポップである。Aメロは起伏が少なくなだらかなメロディーラインだが、Bメロでのさりげない転調を経て、サビで一気に高音へと駆け上がる展開となっている。Mikikiのライターである天野龍太郎は、〈さらり〉〈ほろり〉〈ゆらり〉〈きらり〉というように韻を踏むことで一曲を通して形作られている音韻のリズムが、リニアなビートや太いベース、リズミカルなギターとあいまって、楽曲全体の軽快さを生み出していると分析している[1]。
評価と批評
- 音楽ライターの荻原梓は、藤井風の音楽は「現代の人々の求める"何か"を宿らせているように思う」と述べ、また藤井がキャロル・キングらの「色褪せない名曲たち」を血肉としていることを挙げて「まさにキャロルが生み出した不朽の名盤『Tapestry(邦題:つづれおり)』が70年代当時のアメリカに漂っていたある種の疲労感を癒したように、彼の音楽もまた今の日本を救い、人々を元気付けているのだ。」と語り、特に本楽曲について「今この荒れ狂う時代を軽やかに駆け抜けていくような爽やかさがあり、聴く者の心を弾ませる力を感じる。」とした[14]。
- ビルボード・ジャパンのライターである栗本斉は、本楽曲の好調なチャートアクションについて、「ダウンロードとストリーミング、そしてYouTubeの動画再生数といった配信によって、しっかりとポイントを稼いでいる」とし、加えて「ラジオのオンエア回数が多いのも特徴」と指摘。通常はリリースタイミングだけでラジオのオンエアのピークは終わってしまうが、「きらり」に関しては多少の変動はあってもコンスタントにポイントを重ねているとし、「ラジオを始めとする媒体での評価の高さも強みとなっている」と述べた[15]。
チャート成績
本楽曲は、2021年5月12日公開(集計期間:2021年5月3日~5月9日)の「Billboard Japan Download Songs」で、38,418DLを売り上げて初登場1位をマークした。またラジオ1位、ストリーミング12位と他指標でも好調に推移して、総合チャート「Hot 100」では初登場2位を獲得した[16]。楽曲は翌週の「Streaming Songs」で順位を6つ上げて6位(6,273,258回再生)とすると[17]、同チャートにおいてはその後もTOP10圏内を推移し続け、2021年6月30日公開チャートでは発売8週目にして最高位となる5位(7,464,263回再生)を記録した[18]。
その後も目立ったメディア露出がない中でも安定してトップ10前後をキープし、チャートイン16週目となる8月25日公開の「Streaming Songs」で、自身初の1億回再生を突破した[19]。
2021年12月31日の『第72回NHK紅白歌合戦』で披露されると、ダウンロードで70位から7位、ストリーミングを27位から16位、Twitterでは圏外から39位へと各指標ポイントを伸ばし、総合では前週37位から9位へランクアップ。16週ぶりにトップ10に返り咲きを果たし[20]、翌週のチャートではさらにダウンロードで5位、ストリーミングで7位まで順位を上げ、総合では5位を獲得した[21]。
認定と売上
認定 (RIAJ) | 売上/再生回数 | |
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ダウンロード | ゴールド[22] | 189,000 DL[23] |
ストリーミング | プラチナ[24] | 100,000,000 回再生[19] |
*認定のみに基づく売上/再生回数 |
テレビ披露
日付 | 番組名 | 放送局 | 出典 |
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2021年12月31日 | 第72回NHK紅白歌合戦 | NHK総合 | [25] |
ミュージックビデオ
本楽曲のMVは、2021年5月21日にYouTubeにて公開された[26]。ビデオの監督はSpikey Johnが務めた。「もうええわ」以来、2度目のタッグとなっている。彼自身新しい試みに挑戦した映像となっており、藤井は「わしも、Spikey John監督も完全に新しい扉開いちゃってます」とコメントしている。MVの配信後には、藤井のアフタートークが生配信された[26]。同年7月18日には、MVのメイキング映像がYouTubeで公開された[27]。
リミックス
2022年1月14日、リミックスEP『Kirari Remixes (Asia Edition)』が配信限定でリリースされた[28]。藤井やYaffleによるリミックスに加え、韓国・ソウル、台湾・台北、インドネシア・ジャカルタ、中国・廈門のアジア4都市からリミキサーが参加している。
『Kirari Remixes (Asia Edition)』 | |
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藤井風 の EP | |
リリース | |
時間 | |
レーベル | HEHN RECORDS / UNIVERSAL SIGMA |
収録内容
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「Kirari (Original Remix)」(Remix: 藤井風) | |
2. | 「Kirari (Daul Remix)」(Remix: Daul) | |
3. | 「Kirari (FunkyMo Remix)」(Remix: FunkyMo) | |
4. | 「Kirari (pxzvc Remix)」(Remix: pxzvc) | |
5. | 「Kirari (Kaze & Yaffle Just For Fun Remix)」(Remix: 藤井風 & Yaffle) | |
6. | 「Kirari (Knopha Remix)」(Remix: Knopha) | |
7. | 「Kirari (Naken Remix)」(Remix: Naken) | |
8. | 「Kirari (Yaffle Remix)」(Remix: Yaffle) | |
9. | 「きらり」 |
脚注
- ^ a b “藤井 風 “きらり” 快進撃はまだまだ続く。最高に気持ちのいいグルーヴィンな一曲のすばらしさについて”. Mikiki (2021年6月5日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “藤井風 きらり 歌詞”. 歌ネット (2021年5月3日). 2021年5月3日閲覧。
- ^ “Hot 100”. Billboard JAPAN (2021年5月12日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “Download Songs”. Billboard Japan (2021年5月12日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “Streaming Songs”. Billboard Japan (2021年6月30日). 2021年6月25日閲覧。
- ^ “Hot 100 Year End 2021”. Billboard Japan (2021年12月11日). 2021年12月11日閲覧。
- ^ “Download Songs Year End 2021”. Billboard Japan (2021年12月11日). 2021年12月11日閲覧。
- ^ “Streaming Songs Year End 2021”. Billboard Japan (2021年12月11日). 2021年12月11日閲覧。
- ^ a b “藤井風、Honda「VEZEL」テレビCMに新曲「きらり」書き下ろし”. 音楽ナタリー (2021年4月22日). 2021年5月3日閲覧。
- ^ “井浦新、玉城ティナら13名のキャストが出演! Honda「新型VEZEL」CM”. MOVIE Collection. 有限会社キッチュ (2021年4月22日). 2021年7月25日閲覧。
- ^ “藤井風、新曲「きらり」ジャケ写&新ビジュアル公開”. 音楽ナタリー (2021年4月29日). 2021年5月3日閲覧。
- ^ mkmix4のツイート(1389048319117127684 )
- ^ 『きらり』 MV AFTER TALK - YouTube
- ^ “藤井風の“与える力” 新曲「燃えよ」も披露、歌とピアノのみで日産スタジアムから発信した世界への癒し”. Real Sound (2021年9月6日). 2021年9月15日閲覧。
- ^ “実直な積み重ねの結果?! 藤井風「きらり」のロングヒット”. Billboard JAPAN (2021年9月13日). 2021年9月15日閲覧。
- ^ “【ビルボード】藤井風「きらり」DLソング首位デビュー、Official髭男dism新曲が2位に続く”. Billboard JAPAN (2021年5月12日). 2021年6月12日閲覧。
- ^ “【ビルボード】優里「ドライフラワー」15度目のストリーミング首位 YOASOBI「怪物」最高位更新&新曲4位に初登場”. Billboard JAPAN (2021年5月19日). 2021年7月16日閲覧。
- ^ “【ビルボード】BTS「Butter」がストリーミング6連覇 ずとまよ「あいつら全員同窓会」が初登場”. Billboard JAPAN (2021年6月30日). 2021年7月16日閲覧。
- ^ a b “藤井 風「きらり」自身初のストリーミング累計1億回再生突破”. Billboard JAPAN (2021年8月25日). 2021年8月25日閲覧。
- ^ “【ビルボード】King Gnu「一途」3冠で総合首位に到達 年末音楽特番を賑わせた楽曲が軒並みランクアップ”. Billboard JAPAN (2022年1月7日). 2022年1月9日閲覧。
- ^ “【ビルボード】King Gnu「一途」「逆夢」がワンツーフィニッシュ 藤井 風「きらり」勢い衰えず総合7位に”. Billboard JAPAN (2022年1月13日). 2022年1月13日閲覧。
- ^ “7月度ダウンロード認定~坂本 真綾「色彩」がプラチナ認定”. PR TIMES (2021年8月20日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ “オリコン年間 2021 デジタルシングルランキング”. オリコン (2021年12月22日). 2021年12月22日閲覧。
- ^ “9月度ストリーミング認定~YOASOBI「夜に駆ける」が史上初のダイヤモンド認定(累計再生数5億回突破)”. PR TIMES (2021年10月25日). 2021年10月25日閲覧。
- ^ “「NHK紅白歌合戦」曲順発表!トップバッターはLiSA、大トリはMISIA”. 音楽ナタリー (2021年12月27日). 2022年1月2日閲覧。
- ^ a b “藤井風が新しい扉開いた「きらり」MV公開、監督は「もうええわ」のSpikey John”. 音楽ナタリー (2021年5月21日). 2021年6月5日閲覧。
- ^ “藤井風がカメラに向かって“あーん”、「きらり」MVメイキング映像”. 音楽ナタリー (2021年7月17日). 2021年7月16日閲覧。
- ^ “藤井風「きらり」リミックスEP配信リリース 紅白で実家から披露した話題曲”. ORICON NEWS. 2022年1月14日閲覧。