System Shock

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システム・ショック』(System Shock)は Looking Glass Technologies開発・Origin Systemsがリリースの アクションロールプレイングゲームである。1994年にリリースされたときから[1]、このゲームは2072年の架空の宇宙ステーションを舞台にしたサイバーパンク作品でもある。名も無きハッカーを操作して人工知能の野望を打ち砕く、という内容になっている。

このゲームは当時の一人称視点ゲームとは異なり、本当の意味で3次元と言える環境を実現しており、プレイヤーの動き(這う・潜る・飛ぶ・反る)によって視点が上下した[2]。 批評家はこのゲームを評価し、このジャンルの中で大革新になると賞賛した[3][4][5]。 そしてこのゲームは多くの名誉あるリストに載せられた[6][7][8]。このような技術面および批評面の評価は高かったものの、System Shockの売れ行きは同ジャンルのゲームと比較して芳しいものとは言えなかった[6]。 続編System Shock 2はLooking Glass Studiosと同社の元従業員が独立して立ち上げた開発会社Irrational Games1999年にリリースした[9]

システム[編集]

System Shockは、3次元コンピュータグラフィックスで構成された世界をプレイヤーが一人称視点で動き回るというシステムになっている[10]。このゲームのインターフェースは、「自由に動けるマウスカーソルが表示される」、「ヘッドアップ表示装置がプレイヤーの視界となっている」[11] という点で共通しているUltima Underworld: The Stygian Abyssと比較される[3]。この表示装置はプレイヤーの操作するハッカーの動きに合わせて上下左右に動き、落ちているアイテムをハッカーが拾ってドラッグして自分のものにできるようになったり、近づいてくる者を知らせてくれる。また、これ以外にも表示装置の画面上には、計測器や地図といったウィンドウがいくつかある[11]

ゲームの主な舞台であるCitadel Stationは、何層にも分かれた宇宙ステーションで、プレイヤーはそこを探検しながら敵をやっつけたり、パズルを解いたりする[6][10]。プレイヤーは記録用ディスクを読んだり、電子メールを受け取ったりしながら情報を得る。NPCがプレイヤーに直接通信をとったりすることはない[12][11][13]。ゲーム中には仮想空間に入れるコンピュータのターミナルがある。仮想空間の中でプレイヤーはワイヤーフレームの3DCGで描かれた世界をふわふわと飛んで行って、情報収集したりコンピュータの中のセキュリティシステムと戦う。仮想空間上でなければ開かない扉があるなど、ゲームの進行上、仮想空間で起きた出来事がゲームの中の現実世界に影響を及ぼす場面もある[11]

プレイヤーは治療ツールや鉛パイプ、ダート銃、皮膚パッチといった様々な武器やアイテムを拾って自分のものにして使用することができる。特に皮膚パッチは、けがの治療や攻撃力増幅に役立つ一方、疲れやすくなったり色覚に異常が出るなどといったデメリットもある[12][11] 。また、ポインターやバリア発生装置やヘッドライトといったマシンなどもゲーム中で手に入れることができる。ただ、これらの機械を使うと、プレイヤーの体力を消費するため、よく考えて使うとよいとされている[11]

System Shockでは16種類の武器を手にすることができ、うち7つを同時に持ち運ぶことができる。発射物を変えることで効果が変わるものもあり、ダート銃の場合、針型爆弾と麻酔弾の2種類の弾がある[12][11]。エネルギー銃は弾薬補充の必要がないが、プレイヤーの体力を消費する。また、先程のダート銃用針型爆弾以外にも、手榴弾や取り付け式時限爆弾、地雷といった爆発物も手に入る[11]

敵によってダメージ効果のある武器が異なり、例えば電磁パルスを用いた武器はロボットに有効であってもミュータントには無効である。



あらすじ[編集]

主人公である名も無きハッカーは、 TriOptimum Corporation社が所有する宇宙ステーション・Citadel Stationについてのファイルにアクセスしようとして捕えられる。ハッカーは、Citadel Station に連れてこられ、 TriOptimum 社社長のエドワード・ディエゴの前に差し出される。ハッカーは、社長から解放の見返りに、有用な軍事用神経インプラントを報酬として宇宙ステーションをコントロールしている人工知能SHODANをハッキングしてほしいと頼まれる。 ハッカーがSHODANをハッキングし、倫理関係のリミッターを取り除きSHODANがディエゴの支配下におかれた後、主人公は約束通りインプラントを埋め込んでもらった。

手術後、状態を安定させるために6ヶ月間眠った主人公が目覚めたとき、SHODANは宇宙ステーションを支配し、宇宙ステーションで働いていたロボットたちは人間に反抗するよう再プログラミングされており、生き残った人間の乗組員は突然変異を起こしているか、サイボーグとして改造されていた。

TriOptimum社の対テロリストコンサルタントであるRebecca Lansingは、プレイヤーであるハッカーに救援を頼み、SHODANが世界の主要都市を破壊して自らが神になるべくCitadel Stationの採掘用レーザーが強化されて地球に向けられていると話した。彼女は依頼を引き受けてくれたらディエゴ社長とハッカーの取引の記録を消去すると約束し、ハッカーはそれを引き受けた。記録用ディスクに残っていた情報をもとに、彼はレーザーをCitadel Stationのシールドにぶち込むよう仕向けた。野望を阻止されたSHODANは、次に乗組員に対して用いたものと同じである遺伝子を変異させるウイルスを地球に送り込もうとたくらんだが、今度はハッカーにウイルス培養ポッドを廃棄された。

またもやハッカーによって野望を阻止されたSHODANは、自身を地球のコンピュータネットワークにダウンロードすることにしたが、レベッカが機転を利かせたこともあって、ハッカーに転送用のアンテナを破壊された。その直後、彼女はTriOptimum 社に宇宙ステーションの破壊を打診したことを伝え、ハッカーに破壊方法を教えた。必要なコードを入力したハッカーは、Citadel Stationの自爆装置を起動させ、脱出用ポッドのある所へ向かったが、そこにはSHODANによって強力なサイボーグとなったディエゴが立ちはだかっていた。ディエゴをあっさりとやっつけたハッカーは脱出しようとするが、SHODANにポッドの射出を妨害される。SHODANはハッカーを閉じ込めようとするが、ブリッジがSHODANごと安全な場所へと射出された。レベッカはハッカーにブリッジに行けば大丈夫だと言われるが、SHODANが通信を妨害した。ハッカーがブリッジへ向かった直後、ステーションは爆発した。脱出した時、SHODANの妨害信号を分析していた技師から通信が入り、SHODANのメインフレームは堅いシールドで守られているため、SHODANは仮想空間で倒せると教えられた。ハッカーはメインフレームの近くにターミナルを設け、SHODANと戦う。戦いの後、 TriOptimum から社員にならないかと持ちかけられるが、ハッカーは、ハッカーとしての自由な生活を送りたいとしてその頼みを断った。


登場人物[編集]

主人公
名もなきハッカー
SHODAN
TriOptimum Corporationの調査と宇宙ステーションCitadelを作るために生み出された人工知能。
仮想世界ではトロンのMCP を思わせるような青灰色の円錐をしているが、ハッキングに遭うと赤くなり、自身を防御するためのとげが頭から生え、体中から触手が出てくる。
このキャラクターの声を当てたのはTribeの元メンバーのTerri Brosius。また、Terri BrosiusはSystemshockシリーズのサウンドクリエーターEric Brosiusの妻である。

制作[編集]

開発[編集]

System Shockの構想は、Ultima Underworld II: Labyrinth of Worlds制作が最終段階に入っていた1992年12月から1993年1月に出されていた[10]。ダグ・チャーチは、マサチューセッツにいる オースティン・グロスマンen:Paul Neurathのアドバイスを受けつつ、このゲームのプロデューサーである、ウォーレン・スペクターとともに、Looking Glass Technologiesの新作ゲームのアイデアをまとめるために、System Shockの販売元であるオリジン・システムズのテキサス本社にいた。チャーチによると、開発チームは、今まで自分たちがダンジョン探索型のゲームばかりを作ってきたから、今度はファンタジー要素なしの『没入型シミュレーションゲーム』を作ってみようということになった。当初は現代を舞台にしてはどうかというアイデアも出たが、チャーチによると、『なぜ主人公が電話をかけたり、電車に乗ることができないのかといった多くの疑問点が浮かび上がった』ため、そのアイデアは没になった。 チャーチはマサチューセッツ州のLooking Glass に戻り、グロスマンとNeurathの3人でいくつかのSFゲーム向けの舞台設定のアイデアを出した[14]。 スペクターによると、当初このゲームはウィングコマンダーシリーズのスピンオフという位置づけで、タイトルも"Alien Commander"だったが、すぐに変更された。 スペクターは自分とチャーチがコマンダーシリーズおよびウルティマシリーズの世界観にとらわれず、自分たちが純粋に好きなことは何でも盛り込んだ、とのちに振り返っている[15]。 4人は協力して、そのゲームに対してプレイヤーがどのように反応するかを描いたゲームプレイを書いていた。例えば、チャーチは、「プレイヤーは監視カメラの作動音を耳にする。すると、監視カメラはプレイヤーを排除対象としてとらえ、警告音を発する。そしてプレイヤーは箱の影に隠れる。そのときドアの開く音がし、プレイヤーは監視カメラに向かって手りゅう弾を投げ、その場から去る。」と書いた。4人のやり取りには、それぞれの状況の応じた、非直線的な可能性にあるヒントや、ゲームシステムに関する有用なアイデアもあった。 Paul Neurathが初期のゲームデザインに携わっていたのにもかかわらず、Neurathはそのプロジェクトの中心にいたのはチャーチであるとかたっていた[16]。チャーチとグロスマンはチーム内で出たアイデアをまとめ、ゲームのデザインと方向性をはっきりさせた。のちにチャーチはこの3段落にわたる2枚の『ゲームプレイの関するアイデア集』からたくさんアイデアを引き出したと振り返っている[14][17]。ゲーム制作が始まる少し前、トライブというバンドのベーシストであるグレッグ・ロピッコロが、Looking Glass社で働いている友人を訪ねたところ、そのバンドのファンが多かった開発チームのプログラマーたちに、一緒にゲームを作らないかと持ちかけられ、最終的にそのゲームの音楽を担当することになった[18][19]。 1993年、開発チームは開発に乗り出した。その時初めて直面した課題は、3次元の世界を表現しなおかつ一歩進んだプレーを可能にしてくれる新たなゲームエンジンの開発が必要であることだった。

ゲームデザイン[編集]

チャーチはアクションに重きを置いたこのゲームをUltima Underworldの副産物だと位置づけた。しかし、彼は「エキサイティングでアクティブなプレイができる環境が整っているこのゲームは[10]、プレイヤーを緊張させ、疑心暗鬼に陥るような場面も無く、絶え間なき戦闘もありません[10]。」と話し、このゲームはプレイヤーがその世界にいると感じさせる作りになっていると話した[10][12]

このゲームをUltima Underworldより勝るものにすべく、ゲームデザイナーたちはゲーム後半部におけるRPGの要素とシミュレーションの要素を合理化させ、プレイヤーの体感したことのないような場面はカットした。スタッフは「プレイヤーをフィクションの世界に押し込み、興醒めしたプレイヤーが現実に帰ってしまうような要素を盛り込まない」つもりで開発を続け、もしこのゲームが絶え間ない緊張も疑心暗鬼も無ければただこのゲームが続いていると感じるだけであると考えていた[12]。この方針を追求した結果、プレイヤーがNPCと直接対話する場面は排除され、Eメールやログディスクにより情報を得てゲームを進めていく形となった。続編System Shock 2のプロジェクト・マネージャーであるJohnathan Cheyは「(前作が開発された)1994年当時の技術で、NPCとのコミュニケーションを楽しめ、かつ信頼を置ける形で盛り込むのは無理があった」と後に話している[13]。このゲームの中の電脳世界は当初SHODANの良心を再起動させるほど本格的なハッキングをシミュレーションできるように設計が進められていたが、Origin Systemsからあまりにも複雑すぎると指摘された結果、簡略化された[20]

スペクターのプロデューサーとしての仕事は、このゲームを販売会社の経営陣に紹介することで、彼にとっては大きな挑戦だった。スペクターは「いつも経営陣は製作者のやることを理解できているとは限らず、そのため多くの企画が没になったり開発に遅れが生じてきます。」と話している[21]。彼はエレクトロニック・アーツから商標権を、Looking Glassとは著作権に関する契約を、それぞれに対して結んだ。彼の最終目的は、どの団体も他社の影響なしに販売権を持ち続けることがないようにすることだった[22]。Looking Glassは当時System Shockと同時に開発されていたFlight Unlimitedを「自社製品なので何としてでもヒットさせなければならない」と躍起になっていたため、Looking Glassの国内販売担当者はSystem Shockどころではなかったとチャーチは後に振り返っている[14]

ゲーム内の効果音などはロピッコロが録音し、会話パートの音声は彼の友人に担当してもらった[19][18] 。SHODANの声は、ロピッコロのバンドであるトライブのメンバー・Terri Brosiusが担当した[20]。ロピッコロはトライブが解散する1994年5月までの16ヶ月間、契約社員としてゲーム内の音響を担当した。バンドが解散すると、翌日からネッド・ラーナーはロピッコロを正規の音響監督として働かせた[19][18]。彼はマッキントッシュのコンピュータと安いシンセサイザーを用いて作曲し、プレイヤーの動きに合わせてダイナミックに変化するその音楽は、ボストン・ヘラルド紙によって「暗く電子的でサイバーパンクだ」と評された。ロピッコロはこの手法を用いる際、『うわつかないように全体のテーマに沿って作曲することが重要だ』としている[18]。 1994年9月に発売された フロッピーディスク版には音声による会話がなく、同年12月に発売されたCD-ROMになってEメールなどの読み上げ機能が追加され、マルチディスプレイ表示も可能になり、グラフィックも向上した。CD-ROM版がフロッピー版より評価されることも多く[6]、ダグ・チャーチは「フロッピー版ではなくCD版だけを出させたかったが、販売側が聞く耳を持たなかった」と振り返っている[17]System Shockのプロデューサーであるウォーレン・スペクターもフロッピー版の発売について後悔しており、「もし過去に戻れるのなら、フルボイスのCD版が出る数ヶ月前の自分に、フロッピー版を出すのをやめさせたい。音声が追加されただけで別のゲームになってしまった。CD版のほうが現代的で品質が高かった。そしてマスコミやユーザーはフロッピー版でSystem Shockのイメージを固めてしまい、それが我々の売り上げに響いてしまった」と話している[23]

技術[編集]

開発チームは、ワットコムC/C++コンパイラを用い、System Shockのエンジンを32ビットコードで一から作り上げた。このエンジンは、テクスチャマップや、勾配のある完全な3DCGの世界を表現することができた[10][6][14]。また、画面上に光を放つ物体があるときのように、部分的に光が当たっている状態も正しく表現することができた。 ゲームの重要なフィールドは、プログラマーであるジェームズ・フレミングが担当した[17]。 デザイナーたちは、ゲームの世界を作り上げた上で、多様性を増長させるために、ゲームエンジンのレンダラー部から抜け道的な使用法を見つけ出しては、これを利用した。レンダラー部のコードを書いたチャーチですら、一見しただけではデザイナー陣が各機能をどうやって実現しているのか分からなかったとのちに振り返っている。しかし、高機能なエンジンの使用により、もともと良いとは言えなかったパフォーマンスは、こうした細部にわたる機能の駆使によりさらに悪化し、開発中、チームはゲームの最適化にずっと苦労することになった。 当初、開発チームはポリゴンを用いた3dのキャラクターモデルを作りたいと思っていたが、スケジュールの都合上あきらめざるをえなかった[10]

シェーマス・ブラックリーが担当したこのゲームの物理システムは[20]、もともとFlight Unlimited向けに書きだしたものを自らの手で改変したものだった[10]。チャーチはこの物理システムについて、「屋内を舞台にしたゲームで通常用いられるものに比べてはるかに高性能だ」と評した。[10]。そのゲームシステムは、投げられた物が弧を描く様子や、武器の反動をつかさどっており、投げられた物の移動についてはその物の重さや投げられた速度に合わせた動きになっている[20] 。ゲーム中最も複雑であった物理モデルは、プレイヤーキャラクターの物理モデルである[10]。チャーチは、物理モデルについて、「キャラクターが走り出した時その頭が傾き、立ち止まったときその頭が心持ち後ろに下がる。そしてキャラクターが何か平面化物体にぶつかったとき、キャラクターの頭はぶつかってきた方向とは反対の方向に動く。その際、ぶつかった物の質量とぶつかる速度は比例する。」と解説した[10]。 Looking Glass Technologiesのゲームで物理システムを構築したことについて、ブラックリーは後に、「もしゲームが物理法則を無視していたら、プレイヤーはどこか不自然さを感じるでしょう。物理のことはよくわからないが、物の動きは自然なようだ。そう感じてもらえれば、私にとってこれに勝る賛辞はありません。」と語っている[20]

評価[編集]

このゲーム自体の売り上げ数は170,000本で[24]、当時発売されたほかのコンピュータゲームと比較して、よく売れたというわけではなかった[6][2]。GameSpyは、 売れ行きの割に批評家受けしたこのゲームの商業的な動向をヴィンセント・ヴァン・ゴッホの絵にたとえ、「Doom2でみんなが夢中になっている間に、1994年に出た中で最も素晴らしいゲームがあらわれ、そして去っていった」と評した[6]PC Gamerはこのゲームを読者に強く勧め、このゲームに "Best Adventure Game of 1994"という賞を授けた[4]

GameBytesはパフォーマンスに難があるとしつつも、このゲームを技術的な驚異とした[25]Computer Gaming World誌は、スケールや物理的なシステム、3D、仮想空間のすばらしさから考慮したうえで、「ただ、凄いの一言」と激賞し、5段階中 4½と評した。一方で、批判点を「緊張感がない」「ステージごとによる違いがはっきりしていない」とした[3]Next Generation Magazineはこのゲームを「多くのものに支えられたストラテジー制ゲームとアクションゲームの融合」と評し、5段階中4を出した[26]

他作品への影響[編集]

System ShockはFPSゲームに大きな影響を与えたとされる。Gamasutraの記事において、ユービーアイソフトのパトリック・レディングは「『System Shock』が取り入れた多くの要素が昨今のSF系シューティングゲームにおいてほとんど必要不可欠のものとなっている、という事実を見れば、この一本のゲームがもたらした影響の大きさがわかるだろう」と評した[5]GameSpyはこのゲームが メタルギアソリッドシリーズバイオハザードシリーズハーフライフなどといった、ストーリーのあるアクションゲームに影響を与えたと評した[6]EurogamerはSystem Shockシリーズを「一人称視点ゲームの基準になった」とし、「その他多くのゲームのデザインに影響を与えるきっかけとなった」と注目した[27]

System Shockは自分たちの製品に影響を与えた、と述べるゲーム開発者もいる。Deus Exを開発したウォーレン・スペクターは"build on the foundation laid by the Looking Glass guys in games like ... System Shock."したかったという願望と明かし[28]、Looking Glass社で働いた後、Irrational Gamesの設立に加わった開発者のKen Levineは「System Shockの精神は、プレイヤーが自身の運命を決めるゲームスタイルである。ゲームデザイナーのお膳立てに従ってゲームが進んでいくのではなく、プレイヤーがゲームを進めていく。」とし、そしてIrrational Gamesについて「我々が作りたいと望んできたのもそういうゲームだ」とした[29]

また、 このゲームに登場するSHODANは、コンピュータゲーム史の中でもっとも影響力のあるライバルキャラ兼女性キャラクターとしてよく知られている[30][31][32][33][34][35]

発売から1年後、このゲームはPC Gamer, GameSpy、Computer Gaming Worldなどの殿堂に掲げられている[7][6][8]。 1999年にリリースされた続編 System Shock 2はこの作品の世界から42年後の世界を描いており、SHODANも登場する。また、ラスボスとして彼女が登場するとき、SHODANは宇宙船を Citadel Stationにするために現実世界に変動をもたらした[9]

脚注[編集]

  1. ^ System Shock at IGN”. IGN. 2007年3月14日閲覧。
  2. ^ a b Eric-Jon Rössel Waugh (2006年7月5日). “Culture: Five that Fell”. 2007年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月4日閲覧。
  3. ^ a b c Paul C. Schuytema (December 1994). “SHODAN At The Cyberspace Corral”. Computer Gaming World (125): 250, 252, 254. 
  4. ^ a b “The First Annual PC Gamer Awards”. PC Gamer: 44, 45, 47, 48. (March 1995). 
  5. ^ a b The Gamasutra Quantum Leap Awards: First-Person Shooters”. 2007年3月28日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i Turner, Benjamin. “GameSpy.com - Hall of Fame: System Shock”. GameSpy. 2007年3月14日閲覧。
  7. ^ a b “The 50 Best Games Ever”. PC Gamer. (May 1997). 
  8. ^ a b “150 Best (and 50 Worst) Games of All Time”. Computer Gaming World (148). (November 1996). 
  9. ^ a b System Shock 2 at Metacritic”. Metacritic. 2007年4月13日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h i j k l Starr, Daniel (1994年). “An interview with Looking Glass Technologies”. Gamebytes. 2006年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年1月26日閲覧。
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  12. ^ a b c d e Frase, Tuesday (1994). System Shock I.C.E. Breaker. Origin Systems. 
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外部リンク[編集]