鬼ごっこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

鬼ごっこ(おにごっこ)は、日本の伝統的な遊びの一つである。かくれんぼと並んで子供の屋外遊びとしては最もポピュラーなものである。は子を追いかけ、子は鬼から逃げるという単純な図式は、多くの派生した遊びを生み出している。古くは鬼事(おにごと)とも呼ばれた。

ルール[編集]

鬼ごっこに明確なルールは存在しないが、一般に遊ばれているルールを総合すると、次のようなものになる。

鬼ごっこは2人以上の参加者によって行われ、1人の鬼(親ともいう)と残りの子に分かれる(人数が多い時は鬼を複数人にすることもある)。最初の鬼はじゃんけんなどによって定めることが多い。

スタートと同時に、子は一斉に鬼から遠く離れるべく逃げ出す。鬼は一定時間(これは開始に先立って参加者間で定められる。たとえば「10数える間」など)その場にとどまり、その後で子を追いかける。鬼・子ともに移動は自由だが、逃げる範囲(開始前に「この公園の中」など明確に定められるか、あるいは漠然と不文律的に定められている)を逸脱することは禁じられている。また、自転車などの乗り物の利用や絶対的に鬼が子にタッチできない状態をつくる(例えば屋内での鬼ごっこであれば一部屋に鍵を掛けて立て籠もるなど)ことは禁じられている。鬼は子の体の一部分に触れることで子を捕まえることができる。捕まった子は新たに鬼となり、捕まえた鬼は新たに子となる。これを繰り返すことでゲームは進行する。子を捕まえても鬼は子にならず、鬼が増えていくというルールもあり、一般に「増え鬼」、「増殖鬼」、「ゾンビ鬼」と呼ばれる。鬼ごっこのゲーム終了は明確に定められていなく、参加者が疲れる、飽きる、家に帰る時間が来る等の理由で自然に終了するのが普通である。「増え鬼」であれば、全員が鬼となった時点で一般的に終了とされている。成績を定めるような基準はなく、順位の決定などは行われることはあまり無い。但し、「増え鬼」においては、最初にタッチされた人が次のゲームの鬼になる、という次のゲームへの続行の意味合いで順位をつけることはある。

ギネス記録[編集]

2011年6月5日富山市富山県総合運動公園陸上競技場で1566人が参加した鬼ごっこが行われた。「増え鬼」のルールで鬼5人からスタートし、約7分で全員が鬼になり終了した。アメリカの小学校で樹立された937人の記録を大きく上回り、ギネス記録達成となった[1][2]

派生した遊び[編集]

「逃げる - 捕まえる」という関係はかくれんぼの「隠れる - 見つけだす」という関係同様、非常に基本的なものであり、この2つを同時に行う隠れ鬼ごっこというものがある他、この枠組みをアレンジして利用した遊びは非常に多い。たとえば鬼が子を捕まえることができない安全地帯を設ける、というのがその一例で、たか鬼いろ鬼かべ鬼などの遊びがある。また、前述のかくれんぼと融合して「全員を捕まえる」というのを鬼の最終目的とし、子の側にすでに捕まった仲間を救出する手段を与えたものも多い。たとえば、ケイドロ(あるいは「ドロケイ」、「警察と泥棒」、「探偵」、「ドロタン」とも)は、鬼を「警察」もしくは「探偵」・子を「犯罪者」に模して互いに複数とし、捕まえた子を「牢屋」に収容するとともに、まだ収容されていない「泥棒」が仲間を助けに来る「牢破り」のルールを定めている。こおり鬼は「牢屋」のルールを持たず、捕まえられた子はその場で静止しなくてはいけない。缶けりは、ケイドロの「牢破り」を缶の移動によって表現したものである。また影踏み鬼しっぽ鬼など鬼が触れられる部分を制限したものもある。また遠距離から捕まえることが可能なボール鬼も存在する。鬼はボールを持ち子に向けて投げる。当たった子は鬼となりボールを拾い子を追いかける。鬼は子になり鬼から逃げる。

また、増え鬼や手つなぎ鬼など鬼の数が変わるルールもある。これらは体育の授業の一環として行われることも多く、鬼も「今日の日番」とか「体育帽を忘れた人」といった基準で選ばれる。

鬼や子が一定の制限を持って捕まえたり逃げたりするルールもある。鬼が手ぬぐいなどで目隠しをして視覚を封じ、子の「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」という声をたよりに手探りで捕まえる目隠し鬼英語版や、地面に閉じた線で大きな「島」を書き、鬼は島の外・子は島の中だけを移動できる島鬼というルールもある。他にだるまさんがころんだなども鬼ごっこのルールが一部に生かされている。

近年では、ニンテンドーDSピクトチャットを連絡手段に使う鬼ごっこを行う子供達が現れる[3]など、時代と共に鬼ごっこの風景も変わっている。

タッチの呼称[編集]

一部地域では鬼が子にタッチする行為に特定の名称が存在する。

  • でん(をつく)(大阪府) - 鬼ごっこ以外でもタッチそのものを指す用語や、短時間の滞在、とんぼ返りを指す用語としても使用される(「○○さんの家にでんして帰ってきただけや」など)。鬼ごっこそのものが「でんつき」と呼ばれる事もある(ただし「でんつき」はどちらかというと「缶蹴り」に近い遊びの意味で使われることが多い)。
  • あがり(奈良県の一部)
  • えった(北海道) - ロシア語が語源という説がある。

鬼ごっこを企画した番組[編集]

出典[編集]

  1. ^ 鬼ごっこでギネス新記録樹立[リンク切れ]
  2. ^ ギネス新記録樹立!1500人超が鬼ごっこ”. 日テレNEWS24. 日本テレビ. 2013年4月13日閲覧。
  3. ^ DS鬼ごっこで遊ぼ 無線通信で“情報戦””. 東京新聞 (2008年7月12日). 2008年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月10日閲覧。