隈之城村

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くまのじょうむら
隈之城村
廃止日 1929年5月20日
廃止理由 新設合併
隈之城村平佐村東水引村川内町
現在の自治体 薩摩川内市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 鹿児島県
薩摩郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
総人口 12,993
角川日本地名大辞典[1]1925年
隣接自治体 薩摩郡東水引村平佐村永利村高江村日置郡串木野村
隈之城村役場
所在地 鹿児島県隈之城村大字東手字向田
座標 北緯31度48分49秒 東経130度18分14秒 / 北緯31.8135度 東経130.30394度 / 31.8135; 130.30394座標: 北緯31度48分49秒 東経130度18分14秒 / 北緯31.8135度 東経130.30394度 / 31.8135; 130.30394
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隈之城村(くまのじょうむら)は、鹿児島県の北西部、薩摩郡に属していた

郡制下における薩摩郡役所の所在地であり、現在の薩摩川内市さつま町における中心地として発展した[2]1929年(昭和4年)5月20日平佐村東水引村と対等合併し川内町(1940年に市制施行し川内市)となり、自治体としては消滅した[3][4]

地理[編集]

川内平野の南東部、川内川の南岸に位置していた。村役場は東手の向田に設置されていた。1881年明治14年)に村内の大字東手に薩摩郡高城郡出水郡伊佐郡甑島郡の5郡の郡役所が設置された[2]

大字[編集]

隈之城村には西手東手、宮里の3大字があった[1]

現在の冷水町隈之城町中福良町青山町都町尾白江町木場茶屋町宮崎町矢倉町勝目町山之口町川永野町向田町宮里町向田本町東向田町西向田町神田町若松町東開聞町西開聞町が村域にあたる。

河川[編集]

隣接する自治体[編集]

沿革[編集]

  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、隈之城郷に属していた向田町、宮里村、西手村、東手村の区域より薩摩郡隈之城村が成立[5]
  • 1920年(大正9年)頃 - 単独での町制施行をしようとする動きがみられるも、鹿児島県が隈之城村に単独町制実施は慎重に考慮すべきと指示したことにより頓挫[6]
  • 1927年(昭和2年) - 第4代村長折田勇吉の任期満了に伴う村長推挙の村会において助役の選任に関する問題が発生し、大字西手の住民が分村を提起する[7]
  • 1929年(昭和4年)

行政[編集]

歴代村長[編集]

町村制施行以降の村長を記載する。『川内市史 下』の表記に基づく[13]。但し、旧字体については新字体に置換えるものとする。

氏名 就任年 退任年
木原 義高 1889年(明治22年) 1901年(明治34年)
2 浜田 時中 1901年(明治34年) 1913年(大正2年)
3 木原 武秀 1913年(大正2年) 1919年(大正8年)
4 折田 勇吉 1919年(大正8年) 1927年(昭和2年)
5 江口 助志 1927年(昭和2年) 1929年(昭和4年)

官公庁[編集]

人口[編集]

以下の人口遷移表は『川内市史 下』の別表の記述に基づく。

凡例
人口(人)
1882年 6,449
1902年 8,220
1912年 10,885
1922年 12,993
1926年 13,443

交通[編集]

鉄道[編集]

出身有名人[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 角川日本地名大辞典編纂委員会 1983, p. 263.
  2. ^ a b 芳即正 & 五味克夫 1998, p. 415.
  3. ^ a b 川内町設置(昭和4年鹿児島県告示第158号、昭和4年5月6日付鹿児島県公報号外所収、 原文
  4. ^ a b 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 107.
  5. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 154.
  6. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 110.
  7. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 112-113.
  8. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 115.
  9. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 116.
  10. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 119.
  11. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 120.
  12. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 123.
  13. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 169-170.
  14. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 565.
  15. ^ a b 九州川内線串木野川内町間鐵道運輸營業開始(大正3年鉄道院告示第40号、大正3年5月30日官報所収、 原文
  16. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1005.
  17. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1005-1006.
  18. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1023.
  19. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1034.
  20. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1012.
  21. ^ 衆議院事務局 1940, p. 280.
  22. ^ 歴代知事編纂会 1991, p. 102.

参考文献[編集]

  • 衆議院事務局『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。 
  • 川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。 
  • 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609 
  • 歴代知事編纂会『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。 
  • 芳即正五味克夫日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 978-4582910544 

関連項目[編集]