希少性

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希少性(きしょうせい、: Scarcity)は、欲望される量に比べて利用可能な量が少ない状態をいう。

概要[編集]

経済学では、希少性には必然性があると考えられる。希少性を解消するためには、使える量を増やすか、使いたい量を減らせばよい。しかし資源は有限であり、欲望は無限であると仮定されるかぎり、希少性そのものが解消されることはないと考えられる。

希少性と価格[編集]

アダム・スミス価値のパラドックスでは、使用価値において勝る水のほうが、交換価値においては宝石より低価格となることが問題となる。これは希少性との関係では、水が豊富であることによる。かりに砂漠などの水が希少な条件下では、水のほうが高価格となるものと考えられる。

また財が価格を有するということは、その財が希少性を有するということを意味している。かりに希少性がないような財(たとえば空気)を想定すれば、そのような財は価格を有しない自由財となる。

希少性と選択[編集]

希少性は、選択を余儀なくするものでもある。利用可能な選択肢の集まりは機会集合と呼ばれるが、時間制約を考慮するかぎり、予算制約のないような資産家も含め、すべての人間が希少性から派生する選択の問題に直面していることになる。なお選択において選ばれなかったもののうち最高の価値は、機会費用と呼ばれる。

また希少性は経済学の出発点でもある。そこからは、生産される財の種類と数量の選択(what)、生産技術の選択(how)、誰のために生産され配分されるべきか(for whom)という経済学の基本問題が発生する。よって、経済学を応用したビジネスの原理もここから生まれることになる。

関連項目[編集]