ヴァーツラフ・ハヴェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヴァーツラフ・ハヴェル
ヴァーツラフ・ハヴェル

ヴァーツラフ・ハヴェルVáclav Havel, 1936年10月5日 - ) は、チェコ劇作家チェコスロバキア大統領(1989年-1992年)、チェコ共和国初代大統領1993年-2003年)。プラハ生まれ。

目次

[編集] 経歴

プラハの名家に生まれる。1954年、中学校卒業後、映画・音楽芸術アカデミー(FAMU)を受験するが試験に落ち、高等専門学校(運輸経済専攻)に進む。1957年、他の大学に移ろうとしたが失敗し、その後軍に召集。軍内では工兵として勤務しつつ、劇団を組織し、自身も俳優として活動した。除隊後、演劇批評活動を再開し、「Divadlo」、「Kultura」誌に記事を掲載した。

1968年プラハの春と呼ばれる改革運動がワルシャワ条約機構軍によって潰された後の「正常化」時代に、反体制運動の指導者として活躍。1977年に、ヘルシンキ宣言に謳われた人権擁護を求める「憲章77」を起草。以後、幾度となく逮捕・投獄される。1986年エラスムス賞受賞。

1989年、反体制勢力を結集した「市民フォーラム」を結成し共産党政権打破(ビロード革命)の中心となる。ビロード革命後の12月に連邦最後の大統領に選出され、連邦解体後の1993年1月に新たに成立したチェコの初代大統領に就任、1998年に再選され、2003年2月の任期満了で退任した。

[編集] その他

ハヴェルがチェコスロバキア大統領当時、来日の際に作家の安部公房に会いたいという事で、元々パーティ嫌いの安部が親しい辻井喬と一緒に東京で開かれた来日記念パーティに参加したが、あまりにも人の多さに5分ぐらいしか話せなかったエピソードがある(「新潮1993年4月号・辻井喬と大江健三郎との対談で)。

笹川陽平日本財団会長)と世界の指導者が国際問題について議論する「フォーラム2000」を立ち上げた。

北朝鮮の拉致問題について、人権の観点から問題提起を行い、強い抗議の意を示した。

2008年2月、チェコ大統領就任時代からのドキュメンタリー映画「市民ハヴェル(Občan Havel)」が公開され、ベルリン映画祭でも上映される。

[編集] 邦訳著書

  • 『ビロード革命のこころ――チェコスロバキア大統領は訴える』(岩波書店, 1990年)
  • 『反政治のすすめ』(恒文社, 1991年)
  • 『ハヴェル自伝――抵抗の半生』(岩波書店, 1991年)
  • 『プラハ獄中記――妻オルガへの手紙』(恒文社, 1995年)
  • 『ジェブラーツカー・オペラ : <乞食オペラ>』(松柏社, 2002年)

[編集] 外部リンク

先代:
グスターフ・フサーク
チェコスロヴァキア大統領
1989年 - 1992年
次代:
(連邦解体)
先代:
チェコ共和国大統領
1993年 - 2003年
次代:
ヴァーツラフ・クラウス