ヤブミョウガ

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ヤブミョウガ
Yabumyoga 07c4477.jpg
開花期のヤブミョウガ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: ツユクサ目 Commelinales
: ツユクサ科 Commelinaceae
: ヤブミョウガ属 Pollia
: ヤブミョウガ P. japonica
学名
Pollia japonica Thunb.
和名
ヤブミョウガ(薮茗荷)

ヤブミョウガ(薮茗荷、学名 Pollia japonica)は、ツユクサ科分類される多年生草本植物である。

分布[編集]

アジア中国朝鮮半島台湾日本)に分布し、日本では関東地方以西の暖地の林縁などに自生するが、湿気の多い土地を好む。

沖縄県の山地には変種コヤブミョウガ(学名 Pj var. minor)が自生する。

特徴[編集]

5月頃から発芽し、夏にかけて草丈 50cm〜 1m 前後に生長、ミョウガに似た長楕円形のを互生させ、葉の根元は茎を巻く葉鞘を形成する。葉は茎の先端部分だけに集中する。なお本種の葉は表面がざらつくところ、葉が2列に出ないことなどでミョウガと区別できる。なお、ミョウガはショウガ科であり、花の構造は全く異なる。

8月頃になると茎の先端から花序をまっすぐ上に伸ばし、白い花を咲かせる。花には両性花雄花があり、前者は白い雌蘂が目立ち、後者は黄色い葯の付いた雄蘂が目立つところで判別できる。白い花弁が 3枚、も白く 3枚、雄蘂 6本、雌蘂 1本で、花冠直径は 8mm 程度である。

花が終わると初秋にかけて直径 5mm 程度の状の実を付け、じきに葉を落とす。実は若いうちは緑色で、熟すと濃い青紫色になる。この種子のほか、地下茎を伸ばしても殖え、群生する。

写真[編集]

人間とのかかわり[編集]

食用[編集]

若芽は、初夏の葉が開ききらないうちに採取し、塩茹でしてそのままで、または炒め物汁物などにして食用にされる[1]

ヤブミョウガ属[編集]

ヤブミョウガ属学名 Pollia Thunb.)は、ツユクサ科分類される多年草。

東半球熱帯から亜熱帯温帯の暖地に分布する。 地上茎は直立し、葉は互生する。は球形または卵形。は熟しても裂開せず、紫色がかる。また根茎を伸ばしても殖える。 [2] [3] [4]

主な種[編集]

  • Pollia americana Faden[5]
  • Pollia crispata (R.Br.) Benth.[6]
  • ナンゴクヤブミョウガ Pollia hasskarlii R. S. Rao
    日本では石垣島に分布し、絶滅危惧II類(VU)に指定されている。[7]
  • ヤブミョウガ Pollia japonica Thunb.
  • コヤブミョウガ Pollia japonica var. minor Walker
    沖縄県鹿児島県甑島屋久島以南)に自生する。ヤブミョウガに似るが、背丈が低く、花の数も少ない。
  • Pollia macrobracteata D. Y. Hong
  • Pollia miranda (Levl.) Hara
  • ザルゾコミョウガ Pollia secundiflora (Blume) Bakh. f
    日本では石垣島に分布し、沖縄県版RDBで絶滅危惧II類に指定されている。[8]
  • Pollia siamensis (Craib) Faden ex D. Y. Hong
  • Pollia subumbellata C. B. Clarke
  • Pollia thyrsiflora (Blume) Endley ex Hasskarl

ヤンバルミョウガ Forrestia chinensis は同じツユクサ科だが別属。

参考文献[編集]

  1. ^ 橋本郁三 『食べられる野生植物大辞典』 柏書房2003年、61頁。ISBN 9784760123896
  2. ^ Pollia in Flora of China @ efloras.org(英語)
  3. ^ 植物通 www.plant.ac.cn 杜若属 Pollia(簡体字中国語)
  4. ^ oNLINE植物アルバム ヤブミョウガ属
  5. ^ JSTOR: Annals of the Missouri Botanical Garden: Vol. 65, No. 2 (1978), pp. 676-680(英語)
  6. ^ PlantNET - FloraOnline(英語)
  7. ^ 絶滅危惧種情報(植物)ナンゴクヤブミョウガ環境省生物多様性センター
  8. ^ 植物レッドデータブックCOMPLETE ザルゾコミョウガの全国マップ