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ベラボット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ベラボットは、飲食店が用いている商用ロボット

概要[編集]

プードゥ・ロボティクスという企業によって開発されたロボットである。飲食店において、出来上がった料理を客席まで運ぶということに使用するロボット。メーカーのCEOはロボットには2つの価値があるとしており、1つはツールとしての価値でありちゃんと届けられたり動くかであり、もう1つとして文化的な受け入れやすさを重視してスタッフコミュニケーションができるかとする。そのためこのようなデザインにした。新バージョンも現行バージョンの見た目を保つ予定で、今後開発する製品動物に似たデザインにすることを検討すると語る[1]

2021年8月すかいらーくで実証実験を開始してから、それからグループの各店舗に急激に導入されていき、2022年12月時点で日本全国のグループ約2,100店舗で約3,000台が導入。すかいらーくグループの各店舗では、ベラボットは配膳専用として使用されている。ベラボットのトレイに食事を載せてテーブル番号を押すと、指定したテーブル近くまでベラボットが運んで行き、注文した客が受け取る。そしてセンサーでトレイに置かれていないことを検知すると自動的に戻るようになっている。このようなベラボットを導入する決め手となったのは顧客満足度と従業員の働きやすさであった。他社の配膳ロボットも検討したがベラボットを導入したきっかけは、走行の安定性であった[2]

2022年3月より千葉県富津市に所在する「漁師料理かなや」という飲食店では8台のベラボットの使用が始まり、2023年3月時点では国内の店舗では最大の10台のベラボットが使用されている。この飲食店は座席数が450席とかなり多く、平日の昼間でもかなり混雑しているという飲食店である。客足は好調であったものの立地の影響から求人を出しても応募が来ず、従業員の労働負荷が高い状況が続いていたことからベラボットの導入が決められていた。ベラボットを導入してから人による配膳が5割から7割ほど削減でき、少ない人数で店舗の運営ができるようになった。この飲食店には20人ほどのスタッフがいたがどんどん辞めていき、サービスが低下していたという時期があった。それがベラボットを導入してからスタッフは10人もいないが店舗運営をできるようになっている[3]

2023年7月12日にはKEAK JAPANよりベラボットをモチーフにしたブロックトイが発売される。製作には開発元に許諾を得ている。価格は1700円で、すかいらーくグループの各店舗で発売される。仕様はブロックの数が全117個の組み立て式のおもちゃ。完成品の高さは約14cmで、底面にタイヤが付いており転がして遊ぶこともできる[4]

2023年12月7日にはベラボットがカプセルトイ化して販売される。これはすかいらーくグループの各店舗の自動販売機で購入できるようになる。200円かキッズメニューに付いているガチャコインで購入できる。仕様はベラボットを5.5cmのミニサイズで再現したというもの。ガストバーミヤンしゃぶ葉ジョナサン夢庵ステーキガストの6つが用意されており、それぞれのデザインが異なる。ベラボットがスタンプになったものもカプセルトイ化されており、これも200円かガチャコインで購入できる[5]

2024年1月15日には宝島社よりベラボットの公式ファンブックが発売される。付録にはベラボットを再現できる約29cmのペーパークラフトがある。ファンブックには漫画や最新のロボットの紹介などが掲載されている[6]

2024年4月にはバンダイナムコヌイから発売されているシリーズの「ぷりぬいマスコット」からベラボットをマスコットにした製品が発売される。本体にはぬいぐるみの生地を使用しており、ベラボットのフォルムを損なわないようにマスコットらしい形状で表現している[7]

脚注[編集]