フォーンプラグ
フォーンプラグ (phone plug) とは、音響機器において民生用から業務用に至るまで広く利用される端子のひとつである。19世紀に電話交換機用に発明された。フォーン端子、TSフォーン(2極)、TRSフォーン(3極)とも呼ばれる。用途に応じてミニ、標準などいくつかの種類がある。なお、本文中で主として解説されているのは「プラグ(オス端子)」であり、対するメス端子を「ジャック」と呼ぶ。形状についてはEIAにおいてEIA-453として規格化されている。
目次 |
特徴など [編集]
接続が容易であり頻繁に抜き挿しする用途に向く。一般的には2極(モノラル入出力)あるいは3極(ステレオ入出力)の接続で用いられ、プラグの先端をチップ (Tip)、根元をスリーブ (Sleeve) と呼ぶ。また、3極のスリーブと同径で絶縁された部分をリング (Ring) と呼ぶ。TRSフォーンプラグは3極プラグのことである。挿抜時に端子がショートすることがあり、電源が入った状態での抜き挿しが想定される場合には機器側での対応が必要である。
主な用途 [編集]
マイクロフォン、ヘッドフォン、電子楽器の端子に多用される。パーソナルコンピュータのマイク端子、ヘッドフォン端子にも使用されている。
楽器用途において、両端にフォーンプラグが取り付けられたケーブルは慣用的にシールドと呼ばれている。信号線を編組シールドで覆ったシールドケーブルが使用されることに由来している。
規格の乱立 [編集]
3極のTRSコネクタ—がステレオ音声信号(不平衡接続)用にデファクトスタンダードとして広く利用されているが、スリーブ端子をさらに分割して機能を割り当てているものが存在する。映像やコントロール信号も伝送したい場合、外形をオリジナルに保ったまま4極以上の端子を増設し利用する。3極であっても、インサーションケーブルのように入出力を一つのコネクタで運用するなど、規格が乱立している。
種類 [編集]
- 標準
- 6.3mm(1/4インチ)径の端子。一般的な音楽機器類で使用されている。元は電話交換機用。
- ミニ
- (ミニプラグともいう)
- 3.5mm径の端子。一般的な音楽プレイヤーやパソコンなどで使用されている。
- ミニミニ
- (超ミニやマイクロプラグ ともいう)
- 2.5mm径の端子。ポータブル機器やデータレコーダ・ICレコーダーのコントロール端子に使用されている。
-
ソニー・ウォークマン用規格「マイクロプラグ」(左)と3.5mm 3極(ステレオミニプラグ)(右)
構造と接続 [編集]
2極 (TS) [編集]
モノラル用、アンバランス(不平衡)接続。
3極 (TRS) [編集]
モノラル信号において平衡回路と接続する場合とそうでない場合(不平衡接続)、あるいはステレオ信号で使用する場合において下記のように使い分けられている。
| モノラル (不平衡接続) |
モノラル (平衡接続) |
ステレオ (不平衡接続) |
右図の番号 | |
|---|---|---|---|---|
| チップ (T) | 信号線 | 正相 (Hot) | 左チャンネル | 3 |
| リング (R) | 未定義 | 逆相 (Cold) | 右チャンネル | 2 |
| スリーブ (S) | 接地 | 接地 | 接地 | 1 |
標準->ミニやステレオ->モノラルなどの変換ケーブル/アダプタも販売されている。
インサーションケーブル [編集]
特殊な利用法としてはミキシング・コンソールでエフェクターなど外部機器に接続する場合において、チップを送出側 (tip send)、リングを帰還側 (ring return) として1つの端子で入出力を兼ねるインサーションケーブルがある。PCエンジンGTの通信ケーブルはこの仕組みを応用したものと思われる[1]。
4極以上 [編集]
3極のTRSコネクタ—がステレオ音声信号用にデファクトスタンダードとして広く利用されているが、スリーブ端子をさらに分割して機能を割り当てているものが存在する。例えば、iPhoneやBlackBerryではヘッドフォンコネクタが4極で、マイク端子を割り当てている。ソニーのノイズキャンセル機能付きウォークマンではヘッドフォンコネクタが5極で、追加した2極はノイズキャンセル機能に割り当てられている。デジタルカメラ用に4極ミニプラグ[2]、MDプレーヤー用に6極スプリットステレオミニプラグ[3]もある。ポータブルDVDプレーヤーなどではコンポジットビデオに割り当てているものもあり、形状は同じだが、信号に互換性がない規格が乱立している。例えばAVミニプラグは一般的にはソニー方式のものが使われているが、ツインバード社製DVDプレーヤーでは違うものが使われており、ソニー規格のケーブルで出力すると出力先のRCAプラグの色と信号が合わなくなる[4]。
脚注 [編集]
外部リンク [編集]
|
||||||||||||||||||||