短絡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

短絡(たんらく)は、電気回路の二点が相対的に低いインピーダンスで電気的に接続される状態。英語で短絡を意味する short circuit から「ショート」または「ショート回路」ともいう。「ショート」はこれの日本式省略である。

ここでは、事故による短絡に限定して述べる。

現象[編集]

短絡が生じた場合、回路が誤動作したり、回路に設計値を超える大電流が流れたりするため、半導体抵抗器コンデンサなどが異常発熱し、焼損することがある。高温による火傷、発煙による有毒ガスの発生、部品の破裂などの危険を伴う。情報機器の場合、誤動作によるデータ消失がありうる。短絡により部品の破損が生じた場合、その部位を特定することが難しく、修理に手間取ることが多い。

主な原因[編集]

異物の接触[編集]

金属製品やウィスカーリード線の切れ端などが回路に接触することにより短絡が生じる。接続部分がむき出しになっているコネクタ端子類、プリント基板のハンダ付けされている面などで起こりやすい。

配線処理の不都合[編集]

電線の接続において、より線(細い銅線などを数本より合わせたもの)を用いた場合に、細い線の一部がはみ出すことがあり(ヒゲと呼ぶ)、それが短絡の原因となる。配線処理を確実に行うことが重要である。

ハンダ付けの不良[編集]

プリント基板などにおいて、ハンダ付けの際にハンダの量が多すぎたり、ハンダが跳ねて飛び散ったり(俗に「ハンダくず」とも言う)などして、本来なら接続されていない配線部分がハンダにより接続されることがあり、短絡の原因となる。複雑な回路の場合、それらを電気的に確認することは難しいので、目視による確認が重要である。

誤接続・誤動作[編集]

コネクタ端子等に電線を誤って接続したり、スイッチ等を誤って操作したりすることにより、短絡が生じることがある。

コネクタの一部には、着脱の際に配線が短絡する構造のものがあり、電源を入れた状態でコネクタを着脱すると短絡を生じる。

一つの入力を多数の出力に切り換える、切り換えスイッチの一部には、操作の際に出力端子間が短絡する構造(ショーティングタイプ)のものがあり、電源を入れた状態でスイッチを操作すると短絡を生じることがある。必要に応じて短絡しない構造(ノンショーティングタイプ)のスイッチに交換するか、設計や操作の際に配慮する必要がある。

部品の劣化[編集]

主に電源回路において、コンデンサが劣化によって絶縁抵抗が低下し、漏れ電流が流れて発熱し、さらに劣化が進んでコンデンサの内部で短絡が生ずることがある。対策としてはヒューズやブレーカーなどによる保護、定期的な点検・交換が挙げられる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]