ピンク・ジン

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ピンク・ジン
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基本情報
ベース ドライ・ジン
副材料 アロマチック・ビターズ
度数 47度[1]
淡桃色透明、淡赤褐色透明
詳細情報
作成技法 ビルド
グラス カクテル・グラス
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ピンク・ジン (Pink Gin) とは、ジンをベースのカクテルの1つである。ピンク・ジンは、基本的にステアやシェークによって作られるカクテルだが、極端な場合はジン・アンド・ビターズと同一とされることもあるカクテルである。また、単にピンク・ジンと言うのとピンク・ジン・カクテルと言うのとでは意味合いが変わり、単にピンク・ジンと言った場合は、必ずしもショートドリンクとは限らないのに対し、ピンク・ジン・カクテルと言った場合は、必ずショートドリンクである。本稿では、これらの差異についても併せて解説する。ちなみに、ピンク・ジンのピンクには、「桃色」という意味があるのはもちろんのこと、「頂点」や「極致」という意味もあって、カクテル名は「ジンの極致」などといった意味だと解釈される例もある [2] 。 なお、ピンク・ジンは、薬として用いていたアンゴスチュラ・ビターズを飲みやすくするために作られたカクテルだという説もある [3]

標準的なレシピ[編集]

  • ドライ・ジン = 60ml
  • アンゴスチュラ・ビターズ = 1dash〜4dash (約1〜4ml)

作り方[編集]

ドライ・ジン、アンゴスチュラ・ビターズをシェークして、カクテル・グラス(容量75〜90ml程度)に注げば完成である。なお、ミキシング・グラスを使ってステアで作っても構わない。(これ以外の作り方については、「ジン・アンド・ビターズとの関係」の節を参照のこと。)

備考[編集]

  • アンゴスチュラ・ビターズを使用する他のカクテルの多くがそうであるように、ピンク・ジンの場合も、アンゴスチュラ・ビターズをアロマチック・ビターズに変えても良い。
  • ジンは、日本では、ドライ・ジンを使用するとする場合が多い。しかし、イギリスでは、イングランドにあるプリマスという港町で生産している、プリマス・ジンを使用するとしている例[4]も見られる。

バリエーション[編集]

ベースはジンのままで、アンゴスチュラ・ビターズをオレンジ・ビターズに変えれば、「イエロー・ジン」(Yellow Gin)となる。

単純にバリエーションと言えないもの[編集]

以下に、単純にピンク・ジンのバリエーションのカクテルだとは言えないカクテルについて述べる。

ジン・アンド・ビターズとの関係[編集]

ジン・アンド・ビターズ(ジン・アンド・ビター、ジン・ビターズ、ジン・ビター)を、ピンク・ジンと同一のカクテルとすることもある [5] [6] [2] [7] [8] [9] 。 しかし、ピンク・ジンとジン・アンド・ビターズとが区別されることもあって、上記の「標準的なレシピ」にある、ドライ・ジンとアンゴスチュラ・ビターズをシェーカーでシェークして作ったもの [10] [11] [12] 、 または、ミキシング・グラスステアして作ったもの [10] [11] をピンク・ジンと呼ぶこともあるのである。 さらに、上記の「標準的なレシピ」にある、シェークやステアによって作ったピンク・ジンに加えて、新しい作り方であるオン・ザ・ロック・タイプのジン・アンド・ビターズはピンク・ジンと呼び、旧来の作り方であるストレート・タイプのジン・アンド・ビターズだけを、ジン・アンド・ビターズと呼んで、区別される場合もある [13] 。 そして、上記の「標準的なレシピ」にある、シェークやステアによって作ったものを、ピンク・ジン・カクテルと呼び、新しい作り方であるオン・ザ・ロック・タイプのジン・アンド・ビターズだけをピンク・ジンと呼び、旧来の作り方であるストレート・タイプのジン・アンド・ビターズのみを、ジン・アンド・ビターズと呼んで、3者を区別する場合まである [14] 。 このように、ジン・アンド・ビターズとピンク・ジンは、含有される成分には共通点が多くとも、単純にジン・アンド・ビターズはピンク・ジンのバリエーションだとは言えないのである。(ジン・アンド・ビターズのより詳しい解説については、ジン・アンド・ビターズの記事を参照のこと。)

なお、最後に挙げた例のように、3者を区別した場合、ピンク・ジン・カクテルはショートドリンクに分類されるカクテル、ピンク・ジンは冷たいタイプのロングドリンクに分類されるカクテル、ジン・アンド・ビターズはショートとロングの分類が難しいカクテルというように、分類することが可能となる。

ピンク・ジン・ライムとの関係[編集]

ピンク・ジン・ライム(Pink Gin and Lime)という、名前が似たカクテルが存在する。材料は、上記の「標準的なレシピ」に、ライム・ジュースを加えただけなのだが、オールド・ファッションド・グラスに作る点が異なる。このように説明されると、オン・ザ・ロック・タイプのジン・アンド・ビターズに、ライム・ジュースを加えただけのように勘違いするかもしれないが、ジン・アンド・ビターズでは、アンゴスチュラ・ビターズをグラスに塗り、余った分は捨てるという点が異なっている。つまり、必要最低限しかアンゴスチュラ・ビターズを使用しないようにしているジン・アンド・ビターズとは、意味が異なったカクテルなのである。さらに、ピンク・ジン・ライムではクラッシュド・アイスを使用することからも、オン・ザ・ロック・タイプのジン・アンド・トニックとは意味が異なったカクテルだと言える。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 桑名 伸佐 監修 『カクテル・パーフェクトブック』p.40 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  2. ^ a b 伊東 正之 監修 『スタンダード・カクテル』 p.96 創元社 1989年12月10日発行 ISBN 4-422-74024-5
  3. ^ 澤井 慶明 監修 『カクテルの事典』 p.109 成美堂出版 1996年12月20日発行 ISBN 4-415-08348-X
  4. ^ Maria Costantino著 今井 由美子 訳 『ホームカクテル』 p.27 産調出版 2005年12月10日発行 ISBN 4-88282-453-1
  5. ^ 杉田 米三 『最新カクテルブック』 p.72 柴田書店 1969年12月20日発行
  6. ^ 福西 英三 『カラーブックス 563 カクテル入門』 p.33 保育社 1982年3月5日発行 ISBN 4-586-50563-X
  7. ^ 上田 和男 監修 『カクテル・ブック』 p.86 西東社 1988年12月30日発行 ISBN 4-7916-0926-3
  8. ^ 花崎 一夫 監修 『ザ・ベスト・カクテル』 p.76 永岡書店 1990年6月5日発行 ISBN 4-522-01092-3
  9. ^ 福西 英三 『カクテルズ』 p.174 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
  10. ^ a b 山本 祥一朗 監修 『カラー図解 カクテル』 p.39 成美堂出版 1994年12月10日発行 ISBN 4-415-07873-7
  11. ^ a b 永田 奈奈恵 監修 『ポケットガイド カクテル』 p.58 成美堂出版 1998年1月20日 ISBN 4-415-08549-0
  12. ^ 久保村 方光 監修 『イラスト版 カクテル入門』 p.66 日東書院 1997年4月1日発行 ISBN 4-528-00681-2
  13. ^ 稲 保幸 『スタンダードカクテル』 p.102、p.108 新星出版 1993年2月25日発行 ISBN 4-405-09577-9
  14. ^ 稲 保幸 『カクテル・レシピ1000』 p.80 日東書院 2005年7月10日発行 ISBN 4-528-01412-2

参考文献[編集]

  • 福西 英三 『カクテルズ』 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
  • 稲 保幸 『カクテル・レシピ1000』 日東書院 2005年7月10日発行 ISBN 4-528-01412-2
  • 稲 保幸 『スタンダードカクテル』 新星出版 1993年2月25日発行 ISBN 4-405-09577-9
  • 永田 奈奈恵 監修 『ポケットガイド カクテル』 成美堂出版 1998年1月20日 ISBN 4-415-08549-0
  • オキ・シロー 『カクテル・コレクション』 ナツメ社 1990年3月24日発行 ISBN 4-8163-0857-1
  • 杉田 米三 『最新カクテルブック』 柴田書店 1969年12月20日発行
  • 中村 健二 『カクテル』 主婦の友社 2005年7月20日発行 ISBN 4-07-247427-4
  • 福西 英三 『カラーブックス 563 カクテル入門』 保育社 1982年3月5日発行 ISBN 4-586-50563-X
  • 澤井 慶明 監修 『カクテルの事典』 成美堂出版 1996年12月20日発行 ISBN 4-415-08348-X