パルムの僧院

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『パルムの僧院』1846年版
文学
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パルムの僧院(ぱるむのそういん、La Chartreuse de Parme)は『赤と黒』と並ぶスタンダールの代表作(小説)。1839年出版。

この小説はしばしば、当時主流だったロマン主義とは180度違う、リアリズム文学の初期の一例として挙げられ、多くの文学者たちが、この作品を影響力の強い作品だと考えている。たとえば、オノレ・ド・バルザックは「当時にあって最も意義深い作品」と言い、アンドレ・ジッドは「これまでで最も偉大なるフランス小説」と評した。レフ・トルストイも、この小説の中のワーテルローの戦いの描写にかなりの影響を受けたと述べている。

目次

[編集] 概要

主人公は、若いイタリア人貴族ファブリス・デル・ドンゴ。ナポレオン時代の彼の不運が物語の骨子である。事件はイタリアのパルマ公国(パルムはフランス読み)とコモ湖に面した城を中心に起こるが、ファブリスが戦闘に参加したワーテルローなど、ヨーロッパのあちこちも舞台となる。

ナポレオンを崇拝する青年ファブリスはワーテルローの戦いに参加するが、何も出来ないまま、重傷を負う。ファブリスの叔母で「魔性の女」サンセヴェリーナ公爵夫人ジーナは、その愛人で腹黒い総理大臣モスカ伯とともに、ファブリスをパルムの宮廷で出世させようと計る。 しかし、ファブリスはつまらない事件で殺人を犯し、ファルネーゼ塔に幽閉される。そこで監獄長官の娘クレリヤと恋に落ち、そして……。

陰謀と軍隊のエピソードを交えたロマンティック・スリラーのようだが、スタンダールの鋭い人間観察と心理分析が冴えわたる傑作である。

[編集] トリヴィア

  • ニューヨーク・タイムズによると、この小説はわずか52日間で書き上げられたという[1]
  • 小説の舞台はフィクションである。スタンダールが小説に登場させたパルム大公エルネスト4世なる人物は存在せず、実際にパルマ公国を治めていたのは女公マリア・ルイーザ(在位:1814年 - 1847年)だった。
  • 本物の「パルムの僧院」はパルマ郊外の未舗装道路の端にあって、現在はイタリアの刑務所・警察学校の敷地内にある。シャルトリューズ会修道院(Chartreuse)は小説に描かれる僧院(Chartreuse)は自分たちと何の関係もないとしながらも、身分証明書(パスポート)を提示すれば、季節によって異なる訪問時間中、見学できるようにしている。ちなみにこの建物は物語を通じて、たった一度、それも最終ページに登場するだけで、さして重要な意味を持たないわけだが、それを題名にしたことがきまって読む人たちを驚かせる。
  • 1947年ジェラール・フィリップ主演で映画化された。彼は後に、同じスタンダール原作の『赤と黒』でも主演している。
  • 1981年マウロ・ボロニーニ監督でTVシリーズされた(イタリア=フランス=ドイツ合作)。
  • 1964年製作の映画『革命前』(監督ベルナルド・ベルトルッチ)は、この小説を元にしたものである。

[編集] 参考文献

Also mentioned in The English Patient

[編集] 外部リンク