テイルズ オブ シリーズの術技形態

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テイルズ オブ シリーズ > テイルズ オブ シリーズの術技形態

テイルズ オブ シリーズの術技形態(テイルズ オブ シリーズのじゅつぎけいたい)では、RPGシリーズ『テイルズ オブ』 シリーズの戦闘システムの一部である術技について記述する。『テイルズ オブ』 シリーズの戦闘システムについては、テイルズ オブ シリーズ#戦闘システムを参照。

『テイルズ オブ』 シリーズにおける術技[編集]

『テイルズ オブ』 シリーズの戦闘システムにおける術および技は、他のRPGにおける魔法や必殺技などと同じ役割を持っている。また、『テイルズ オブ』 シリーズの戦闘システムは他のRPGよりも対戦型格闘ゲームに近いものであり、格闘ゲームにおける必殺技に近いものとも言える。

大概のRPGでは「MP(マジックポイント)」を消費して魔法や必殺技を発動するが、『テイルズ オブ』 シリーズにおいては、術技は主に「TP(テクニカルポイント)」を消費して発動する。『テイルズ オブ』 シリーズの戦闘では、その特性上、術技の使用が頻繁なものとなるため、回復アイテムの使用や宿屋での宿泊といったRPG定番の回復手段以外に、戦闘終了時にTPが一定量回復するようになっている。

『テイルズ オブ』 シリーズにおける攻撃の手段は「通常攻撃」「」「」の3つに大別される。それらについて、以下で説明する。

通常攻撃と技[編集]

武器を用いた攻撃法は「通常攻撃」と「技」に分けられる。リバース以前の作品では1つの武器に「斬り」と「突き」の攻撃力が別々に設定されていることが多く、同じ武器でも攻撃の動作によってダメージが異なっていた。通常の剣は斬り攻撃と突き攻撃のバランスが取れており、槍や細身の剣は斬り攻撃力が低く突き攻撃力が高い、斧は斬り攻撃力が高く突き攻撃力が弱いという特徴がある。作品の世界観によって術、技ともに定義や原理、名称が異なる。

通常攻撃[編集]

「通常攻撃」とは、TPを消費せず行える攻撃行動のこと。これは術技には属しない基本行動の1つであり、全てのキャラクターが最初から行える。初期の作品では1回ずつしか繰り出せなかったが、PS版『テイルズ オブ ファンタジア』、『テイルズ オブ エターニア』以降の作品では通常攻撃を連続で繰り出せるようになった。何回連続で繰り出せるかはキャラクターによって異なる。作品によってはスキルやアイテムの効果で、通常攻撃を繰り出す回数を増やすことができる。また、作品によってはこれがヒットすることによりTPも回復する。

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「技」は、剣を振って衝撃波を放ったり、一連の攻撃動作のパターンを繰り出したりといった、物理的、武術的な術技である。敵を攻撃するものが大半で、回復や防御を目的としたものは少ない。

技は「特技 (Base Arte) 」「秘技 (Master Arte) 」「奥義 (Arcane Arte) 」などの様に何段階かに分類されることが多い。上位の技は下位の技に比べ威力が高く、形態は下位の技が強力になったものや、2種類の下位の技を組み合わせたもの、全く別のものもある。技はある技からある技へと連続で繰り出すことができる。この連携のパターンは作品により様々であるが、下位から上位の技に繋ぐのが基本であり、同位の技や下位の技に繋ぐ事は基本として出来ない。但し、特定のスキルやアイテムによって可能になる作品もある。

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「術」は、「呪文を唱えて不可思議な現象を起こす」、いわゆる魔法である。攻撃目的が大半である技に対し、術は敵を攻撃するものやHPを回復するものなど様々な効果がある。

術を発動するには「詠唱時間」すなわち「術を発動するための呪文を唱える時間」が必要で、技のようにすぐに発動することはできない。術の発動を選択するとキャラクターは呪文の詠唱を開始し、一定の詠唱時間を経て術が発動する。この間、キャラクターは他の行動をとることができず、敵の攻撃を受けるなどして詠唱が途切れると術は発動しないので、術を使うキャラクターは敵からの距離を保つ必要がある。敵に近付かれてしまった場合は、防御することで自発的に詠唱を解除できる。

術も技同様に「下級」「中級」「上級」などのように何段階かに分けられることもあるが、詠唱時間が必要な術は技のように連携する事は難しいため、術の階級は威力や効力の大小および消費TPの大小、詠唱の長さなどを表すものに過ぎない場合が多い。

秘奥義[編集]

秘奥義 (Mystic Arte) 」は、そのキャラクターの切り札である強力な術技。作品によっては存在しなかったり、名称が違う場合がある。通常の術技を大幅に上回る威力を持つ他、発動と同時に画面が暗転、使用キャラクターのイラスト(カットイン)が一瞬画面に割り込み、使用者以外はその時点で一旦行動が停止するなど特別な演出がなされる。

強力な反面、通常の術技のようにTPの消費だけでは発動できないことが多く、使用するには幾つかの条件を満たす必要があり、基本的に連続使用は出来ない。秘奥義にも技と術の区別があり、後者は作品によって発動するのに詠唱時間を要する。味方キャラクターやラストボスが使用する他、作品によっては秘奥義を使う敵キャラクターが複数存在することもある。敵の秘奥義を受けた時、1でダメージが止まる作品もあれば、戦闘不能になる作品もある。

属性[編集]

大半の「術」や一部の「技」は属性を持っている。登場する属性の種類や数は作品により異なるが、火、水、風、地、光、闇の6種類、次いで雷(光や風に統一されるか、火、風の両方とされることもある)、氷(水に統一されることもある。『ヴェスペリア』では水と風に統一)の2種類がよく登場する。敵が弱点とする属性の攻撃は通常よりも威力が増し、逆に敵が耐性を持つ属性の攻撃だと威力が低下し、最悪の場合はHPを回復させてしまう。PS2版『デスティニー』では音、打、斬、矢が、『エターニア』では元、時の属性が登場した。また『レジェンディア』では光は海、闇は呪として扱われる。

通常攻撃は基本的に「無属性」であるが、装備武器などが属性を持っている場合は属性を持つ。この場合、無属性の「技」も通常攻撃同様に属性を持つ。作品によっては無属性の攻撃に耐性を持つ敵も存在し、そういった作品では無属性は「属性が無い」と言うよりも「『無属性』という属性」と言える。

術技の使用回数[編集]

『テイルズ オブ』 シリーズの多くの作品では、各術技の使用回数がカウントされる。作品によっては、術技の使用回数が一定以上になるとその術技の性能が向上したり、称号を得られるなどの特典がある。また、下級の術技の使用回数が、上級の術技を修得するための条件になっている場合もある。

作品ごとのバリエーション[編集]

『テイルズ オブ』 シリーズでは、各作品ごとに「技」と「術」の呼び名が異なる。これは、その原理やパワーソースの設定が各作品によって異なる為であり、「術」の場合そういった原理やパワーソースに準じた呼び名が与えられる事が多い。一方、「技」はそういった特殊な原理やパワーソースに依存しない通常の武術という扱いである事が多く、ストーリーの上で特別な呼び名を与えられる事は少ない。

以下は、各作品ごとの呼び名を記したものである。

テイルズ オブ ファンタジア』(以下、ファンタジア)、『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX』(以下、なりダンX)
一部例外を除き、回復・補助型の術を「法術」、攻撃型の術を「魔術」と呼ぶ。また精霊や魔界の住人を召喚して攻撃させる術を「召喚術」と呼ぶ。
特殊なものとして、伊賀栗流「忍法」というものも存在する。
属性は「火、水、風、地、雷、光、闇、無」の8種類(作品の中には「無」という属性があり、物理攻撃とは別物である)。
テイルズ オブ デスティニー』(以下、デスティニー)
術全般を「晶術」と呼ぶ。
PS2版では術技の最上級として秘奥義に相当する「ブラストキャリバー」が存在する。
属性は「火、水、風、地、雷、光、闇」の7種類。リメイク版では「斬、打、射、音、火、水、風、地、光、闇」の10種類。
テイルズ オブ エターニア』(以下、エターニア)
術全般を「晶霊術」と呼ぶ。フリンジと呼ばれるシステムを用いて術を増やすため、一部の術を除いて属性が2つ存在する。
格闘スタイルながら回復技である「気功術」も存在する。
また、神の力(フィブリル)を用いた術技を「極光術」と呼ぶ。
秘奥義が初めて登場。名前の通り存在は隠されていた。特定の技のエフェクト中に同じコマンドを入力して発動。
属性は「火、水、風、地、雷、氷、光、闇、元素、時」の10種類。
テイルズ オブ デスティニー2』(以下、デスティニー2)
術全般を「晶術」と呼ぶ。
技の最上級として秘奥義が、術の最上級として「具現結晶」が存在する。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。
テイルズ オブ シンフォニア』(以下、シンフォニア)、『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』(以下、ラタトスク)
攻撃型の術を「魔術」、回復型や補助系の術を「治癒術」と呼ぶ。
内容を問わず天使にしか扱えない術を「天使術」と呼び、を用いた術を「符術」と呼ぶ。
術技の最上級として秘奥義が存在する。主要な敵の一部にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、雷、氷、光、闇」の8種類。
テイルズ オブ リバース』(以下、リバース)
術技の概念は「フォルス」で統一されている。
術はシステム上、攻撃型の「導術」、主に回復型の「陣術」、主に補助型の「錬術」の3種類に分類される。
また、術技の区別を問わず上位のものは奥義に分類される。
秘奥義は特定の二人で発動する止め専用の必殺技。キャラクター単独での秘奥義は存在しない。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。奥義に分類される導術は2つの属性を持つ。
テイルズ オブ レジェンディア』(以下、レジェンディア)
術技全般を「爪術」と呼び、技を「アーツ系(爪体術)」、術を「ブレス系(爪晶術)」と呼ぶ。
設定上には、テルクェスを召喚する「ガスト系(爪幻術)」があった[要出典]
通常の爪術とは輝きの強さや色が違う伝説の「聖爪術」も存在する。
属性は「火、氷、雷、地、海、呪」の6種類。基本的に海は従来作品の「水、光」、呪は「」に相当する属性。
テイルズ オブ ジ アビス』(以下、アビス)
術全般を「譜術」、音律師が使用する歌による魔法を「譜歌」と呼ぶ。
戦闘中、特定の条件下で術技が「FOF変化技」というものになる。また、術技の最上級として秘奥義が存在し、PS2版では一部のパーティーキャラクターしか複数の
秘奥義を所持していなかったが、3DS版で新たに追加された(北米版から逆輸入された)秘奥義が搭載されたことでパーティーキャラクター全員が複数の秘奥義を所持するようになった。
主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。
テイルズ オブ ザ テンペスト』(以下、テンペスト)
術全般を「魔法」と呼ぶ。正式名称は「プリセプツ」。特に大がかりな魔法のことを、戦闘で使う一般的な魔法と区別して「プリセプツ」と呼ぶ事が多い。
属性は「火、水、風、地、雷、光、闇」の7種類。
テイルズ オブ イノセンス』(以下、イノセンス)
術全般を「天術」と呼ぶ。
術技の最上級として秘奥義が存在する。主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。
テイルズ オブ ヴェスペリア』(以下、ヴェスペリア)
回復・補助型の術を「治癒術」、攻撃型の術を「魔術」と呼ぶ。メテオスウォームのみ「精霊術」と呼ばれる。
一撃必殺の「フェイタルストライク」、また奥義・上級魔術の上に「バーストアーツ」、最上級として秘奥義が存在する。主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、光、闇、物」の7種類。
属性は「火・風」、属性は「水・風」とされ、その他に「火・土」や「風・光」という特殊な組み合わせも存在する。
テイルズ オブ ハーツ』(以下、ハーツ)
術全般を「思念術」と呼ぶ。
術技の最上級として「コンビネーションブラスター」が登場する。主要な敵にも搭載される。
物理属性」として「斬、打、射」の3種類と、「思念属性」として「火、水、地、風、光、闇」の6種類がある。
PS Vita版では「コンビネーションブラスター」は従来作通り「秘奥義」という名称となり、かつ特定の2人による合体秘奥義が追加された。
また「物理属性」の概念が無くなり、すべての術技が「思念属性」で統一された。
テイルズ オブ グレイセス』(以下、グレイセス)
既存シリーズの分類とは違い、「アーツ」と「バースト」という二種類の体系があり、根底にある力を「煇術」と呼ぶ。
さらに細分化すると、アーツに「帯刀技格闘技両剣技投剣技細剣技操刃技長銃技」、バーストには「抜刀術再生術双銃術神聖術威圧術攻撃術法陣術」がある。
術技の最上級として秘奥義が登場する。主要な敵にも搭載される。
他の作品とは異なり属性の概念が存在せず、敵にどの攻撃が有効かを示す、26種にも及ぶ「有効特性」がある。
テイルズ オブ エクシリア』(以下、エクシリア)
シリーズ従来における技のことを「武身技」、術のことを「精霊術」と呼ぶ。
術技の最上級として秘奥義が存在する。主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。続編の『テイルズ オブ エクシリア2』(以下、エクシリア2)では「物理属性」として「斬、打、射」の3種類が追加された。
属性は「火・風」、属性は「水・地」とされる。
テイルズ オブ ゼスティリア』(以下、ゼスティリア)
術全般を「天響術」と呼ぶ。
術技の最上級として秘奥義が存在し、パーティキャラクターには原則2種類の秘奥義が搭載されている(一部を除く)。主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、無」の5種類。
テイルズ オブ ベルセリア』(以下、ベルセリア)
技全般は「特技」「奥義」、術全般は「聖隷術(回復術)」と呼ぶ。さらに特定の条件下で発現する「ブレイクソウル(秘術)」「スイッチブラスト」も登場。味方キャラクターは特技、奥義、聖隷術の3種類のうち2種類を持っている。
キャラクターごとの条件を満たすと使用できる術技を「ブレイクソウル」と呼び、ベルベットとマギルゥはブレイクソウル中に特定の条件下で発動する「秘術」という術技が使える。「スイッチブラスト」は交代時に繰り出す術技。秘奥義は術技の最上級として存在し、主要な敵にも搭載される。味方キャラクターは単独で3種類の秘奥義を持ち、特定の二人による協力秘奥義がある。
属性は「火、水、風、地、無」の5種類で、すべての術技がいずれか1つ以上の属性を持っている。またすべての敵は「獣、甲殻、不定形、無足、有翼、獣人、装甲、不死者、妖魔、竜、人、不明」の12種類のうち、ひとつ以上の種族を備えている。味方キャラクターは属性と種族を持たない。
テイルズ オブ アライズ』(以下、アライズ)
術全般を「星霊術」と呼ぶ。
また敵の「ブレイクゲージ」と呼ばれる耐久度を0にすることで、特定の2人で発動できる「ブーストストライク」や特定の種族や条件を満たすことで敵を強制的にダウンさせる「ブーストアタック」などがある。
術技の最上級として秘奥義があり、パーティキャラクターは全員2種類の秘奥義を有する。主要な敵にも搭載される。
属性は「火、水、風、地、光、闇」の6種類。

代表的な術技[編集]

以下の項目で、『テイルズ オブ』 シリーズのマザーシップタイトルの内、3分の1以上の作品にパーティキャラクターの術技として登場する(移植版やリメイク版のある作品はそれら全体で1作品とする)代表的な術技を紹介する。「マザーシップタイトル」についてはテイルズ オブ シリーズ#ゲームタイトル一覧を、各作品のパーティキャラクターは各作品の記事を参照。

技は武器や目的別、術は目的や属性別に分類して紹介する。作品により属性が異なったり、術だったものが別の作品では技扱いであるなど、術技の分類は必ずしも一定ではなく、この項目における分類もシリーズ作品全てに当てはまるとは限らないので注意。

術技名の頭についている「*」マークは、その術技がいずれかの作品にパーティキャラクターの秘奥義、またはそれに相当する術技(『デスティニー』のBCなど)として登場した事がある事を意味するものであり、術技の正式名称に含まれるものではない。

代表的な技[編集]

剣技[編集]

剣を用いて放つ技。主に剣士が使用する。

魔神剣(まじんけん)
剣を振るうと同時に地面を這う衝撃波を放ち、離れた敵を攻撃する技。作品によって衝撃波の射程が異なる。『ヴェスペリア』の「魔神犬」「スターストローク」も同様。作品によっては表記の違う「魔神拳」という技もある(こちらは剣ではなくを地面に当てた際の衝撃波を飛ばす)。テイルズの主人公の代表的な技であり、(あくまで外伝作品などのネタとしてだが)使えない事をコンプレックスにする者もいる。
魔神剣・双牙(まじんけん・そうが)
魔神剣の後に追い討ちで魔神剣や斬撃を放つ。『レジェンディア』のセネルは「魔神拳・双牙」を、『ヴェスペリア』のラピードは「魔神犬・走牙」を使う。
蒼破刃(そうはじん)
剣を振るうと同時に飛来する青色の衝撃波を放つ技。風属性を持つ場合が多い。似た技に「光波刃」があるが、こちらは光属性。
魔王炎撃波 / 魔王炎撃破(まおうえんげきは)
炎を纏った武器を振るい、周囲の敵を攻撃する技。PS版『デスティニー』では技の特性上、スタンがディムロスを装備していないと発動しない。
虎牙破斬(こがはざん)
斬り上げと同時に前方へ跳躍し、斬り下ろしへとつなぐ連続斬り。作品によって斬り上げと斬り下ろしの間に蹴りが入る。
虎牙連斬(こがれんざん)
虎牙破斬を二連続で繰り出す。作品によっては縦方向に虎牙破斬を繰り出した後、横方向に繰り出す場合もある。
紅蓮剣(ぐれんけん)
斬り上げと同時に跳躍し、前方下部へ向けて炎を纏った剣、もしくは火炎を投げつける。『ヴェスペリア』の「紅蓮犬」も同様。『ファンタジア』では投げた剣は一定時間後に手元に戻ってくるが、PS版『デスティニー』では自力で拾いに行かなければならない(もちろんその間は素手)。
*龍虎滅牙斬(りゅうこめつがざん)
敵の足元に円陣を発生させ、上空からの斬り下ろしと円陣からの衝撃波を同時に浴びせる。『デスティニー2』の「蒼龍滅牙斬(そうりゅうめつがざん)」、PS2版『シンフォニア』の「龍虎滅牙陣(りゅうこめつがじん)」も同様。『リバース』ではアニーが円陣を発生させ、ヴェイグが斬り下ろす秘奥義。
襲爪雷斬(しゅうそうらいざん)
跳躍して落雷と共に斬り下ろす。作品によって虎牙破斬系の上位技という位置付け。PS版『ファンタジア』では、この跳躍を利用して一部を除く敵を飛び越えることも可能。
烈空斬 / 裂空斬(れっくうざん)
宙返りしながら放物線を描くように前方に飛び込み、軌道上の敵を縦回転の斬撃で斬り裂く。エターニア以降では使用回数によって空中で発動できるようになり、主に敵との距離を詰めるあるいは離れる為に使われる。
真空裂斬(しんくうれつざん)
裂空斬とは異なる軌道で跳躍しながらの縦回転斬り。裂空斬より高く跳躍する、一旦下降した後に再度上昇するなど、作品によって跳躍の軌道が大きく異なる。また、風属性が付加されている事が多い。
断空剣(だんくうけん)
剣で周囲に旋風を巻き起こしつつ垂直に跳躍し、周囲と上空の敵を斬り刻む。『エターニア』ではある条件の下で発動。
魔神双破斬(まじんそうはざん)
魔神剣から虎牙破斬につなげる技。『ファンタジア』では奥義であり、虎牙破斬部分が2回入る。
瞬迅剣(しゅんじんけん)
前方への踏み込みと同時に突きを放ち、敵を大きく突き放す。『ヴェスペリア』の「瞬迅犬」も同様。
雷神剣(らいじんけん)
前方への踏み込みと同時に突きを放ち、刺した敵に小規模な落雷を浴びせる。『ヴェスペリア』の「雷神犬」も同様。
秋沙雨(あきさざめ)
素早い連続突きから強力な突き上げや斬り上げ、蹴り上げ、斬り抜けなどにつなげる技。
散沙雨(ちりさざめ)
素早い連続突き。秋沙雨よりも突きを繰り出す回数が少ない下位技。
鳳凰天駆(ほうおうてんく)
炎を纏い、空中から前方下部へ向けて滑空する様に突進する。作品によっては纏った炎が鳥型になっているほか、「緋鳳絶炎衝(ひおうぜつえんしょう)」という別の技に派生することがある。『レジェンディア』『ハーツ』では蹴り技。類似・派生技として「鳳凰天翔駆(ほうおうてんしょうく)」がある。
閃空裂破 / 閃空烈破(せんくうれっぱ)
垂直に飛びながらの回転斬りで敵を浮かし、前方へ急降下する突きで追撃する。読み方の異なる「閃空裂破(せんくうれつは)」が登場する作品もあるが、技の内容はこの技とは異なり、闘気を巻き上げつつ前進し、敵を吹き飛ばす強烈な突きを繰り出す。
閃空翔裂破 / 閃空衝裂破(せんくうしょうれっぱ)
垂直に跳躍しながらの回転斬りで敵を浮かし、闘気を纏った薙ぎ払いで敵を弾き飛ばす。尚、『ヴェスペリア』においては閃空衝烈破であり、閃空裂破と閃空衝裂破のモーションが逆転している。
守護方陣(しゅごほうじん)
自分の足元に小さな円陣を発生させ、陣から立ち昇る光弾で陣内の敵を攻撃する。作品によっては周囲の味方のHPを小回復する効果が同時発生。作品によっては上位技の「守護氷槍陣(しゅごひょうそうじん)」が存在。
*殺劇舞荒剣 / 殺劇舞荒拳(さつげきぶこうけん)
主に秘奥義として使われる剣技や格闘技の連続技。『ラタトスク』『ハーツ』では「拳」だが蹴り技になっている。

格闘技[編集]

拳や脚を用いて放つ技。主に格闘家が使用するが、剣士などの接近戦タイプのキャラは格闘技を持ち合わせる事も少なく無い。

三散華(さざんか)
蹴りや拳による三連撃を繰り出す。『グレイセス』の「三散」も同様の技。
獅子戦吼(ししせんこう)
獅子の闘気を放出して敵を吹き飛ばしダウンさせる。
飛燕連脚(ひえんれんきゃく)
連続で回し蹴りを放つ。ハーツの「疾風脚(しっぷうきゃく)」も同様。剣士系のキャラが使う場合、最後に剣での突きや斬撃が入る。
鷹爪蹴撃(ようそうしゅうげき)
空中から真下に急降下し、蹴りを浴びせる技。『アビス』では「鷹爪襲撃」である。

弓技[編集]

弓矢を用いて放つ技。

疾風(はやて)
前方に矢を連射する技。『デスティニー2』の「牙連閃(がれんせん)」、『アビス』の「シュトルムエッジ」、『ハーツ』の「針雀(はりすずめ)」「槍鴎(やりかもめ)」も同様。また、『レジェンディア』では投げ槍技で「連破(れんぱ)」という。
震天(しんてん)
上空に大量の矢を放ち、敵の頭上から雨の様に降らせる技。『デスティニー』の「雹雨(はくう)」、『アビス』の「エンブレススター」、『ヴェスペリア』の「天の嘆き」、『ハーツ』の「鳶氷雨(とびひさめ)」も同様。『レジェンディア』では投げ槍技。
鷲羽(しゅうう)
射手自身が飛び上がり、地上の敵に目掛けて矢を放つ技。作品によっては連射したり、一度に数本の矢を放ち、放たれた矢が跳弾して飛んでいくものもある。『ファンタジア』では地上へ向けて放たれた複数の矢が一定時間滑空した後、軌道を若干上に変えて飛び去る。『デスティニー』の「飛燕(ひえん)」、『アビス』の「スターストローク」、『ハーツ』の「雉薙(きじなぎ)」も同様。『レジェンディア』は「鷲羽(わしゅう)」といい、投げ槍技で単発。

攻撃以外[編集]

HP回復やパラメータアップなどを目的とした技。作品によっては敵への攻撃力を持つものもある。

剛招来(ごうしょうらい)
一定時間、自身の攻撃力を上昇させる。『ヴェスペリア』の「剛招ビート」、『ハーツ』の「フォルスルージュ」も同様。作品により攻撃力上昇と同時に至近距離の敵にダメージを与える。
柔招来(じゅうしょうらい)
一定時間、自身の特定のパラメータを上昇させる。上昇するパラメータは命中率、防御力、集中力など作品により様々。DC版『デスティニー』では更にHP小回復+至近距離の敵に体当たり攻撃の効果。
ローバーアイテム
敵の持つアイテムを盗み取る。『ファンタジア』の「不知火(しらぬい)」、『ハーツ』の「カルマールグリップ」も同様。『シンフォニア』ではガルドも一緒に盗み、アイテムのみを盗む「アイテムスティール」も存在する。作品によってはスキルの一種として登場している。

代表的な術[編集]

火属性[編集]

火属性を持ち、火炎や熱風などで攻撃する術。

ファイアボール
敵に向けて小さな火の球を飛ばす。作品によっては追尾式だったり、条件により弾数が変化したりする。『デスティニー2』の「フレイムドライブ」、『リバース』の「フレアショット」も同様。
イラプション
敵の足元から溶岩を噴出させる。作品によっては、噴出した溶岩が上空からランダムに敵に降り注ぐ。『デスティニー2』の「ヴォルカニックレイ」も同様。
フレアトーネード
対象となる敵の周囲に炎の嵐を巻き起こして攻撃する。作品によっては「フレアトルネード」と表記されることもある。
エクスプロード
炎の爆発を起こして敵をダウンさせる。

水属性[編集]

水属性を持ち、流水や水塊などで攻撃する術。

スプレッド
敵の足元から真上方向に水を噴出して敵を浮かせる。『リバース』の「スプラッシャー」(画面上では水がやや斜めに吹き上がる。攻撃範囲は単体)も同様。
スプラッシュ
敵の上空から水流を落として攻撃する。『ハーツ』では敵の足元から真上方向に水を噴出させる、前述のスプレッド仕様。逆にスプレッドも作品によっては上空から水流を落とすこともあり、スプラッシュとスプレッドの名称と攻撃様式は明確に区別されていない。
アクアレイザー
一直線に水流を発射し、射線上の敵を攻撃する。『ハーツ』の「アクアゲイザー」も同様。『イノセンス』では銃技。『エターニア』の「アクアスパイラル」は水流が螺旋を描きながら直進する以外、同様の銃技。
メイルシュトローム / メイルストローム
水の竜巻が敵を飲み込み、宙へ打ち上げる。『ファンタジア』ではターゲットの足元に大渦を起こして画面内の敵全体を攻撃する。『エターニア』ではある条件の下でスプレッドを発動させると、TPを追加消費した上で発動。
タイダルウェーブ / タイダルウェイブ
大津波を引き寄せて広範囲を攻撃する。

風属性[編集]

風属性を持ち、かまいたちや強風などで攻撃する術。

ウインドカッター
敵一体の周囲に風の刃を発生させて切り刻む。『ファンタジア』の召喚術「シルフ」、『デスティニー2』の「ウインドスラッシュ」、『リバース』の「ウインドエッジ」も同様。
エアスラスト
幾つもの巨大な風の刃を発生させて敵を連続で切り刻む。『デスティニー2』の「スラストファング」も同様。
サイクロン
巨大な竜巻を発生させてダメージを与えつつ広範囲の敵を巻き上げる。『デスティニー2』『リバース』の「フィアフルストーム」(『リバース』では闇属性も兼ねる)も同様。『ヴェスペリア』では「ハヴォックゲイル」。

地属性[編集]

地属性を持ち、岩石や大地のエネルギーなどで攻撃する術。

ストーンブラスト
空中や地面から出した複数の石飛礫で敵を攻撃する。『ファンタジア』ではアーチェが発動させた場合のみ、レベルに応じて数が増える。『デスティニー2』の「ストーンザッパー」、『リバース』の「ロックバラージ」も同様。
グレイブ/グレイヴ
敵の足元から鋭利な岩石を突き出す。『デスティニー2』の追加晶術「スティングレイブ」も同様。
ロックブレイク
敵の足元の地面を大きく隆起させて敵を浮かし、ダウンさせる。
グランドダッシャー
直線状に地割れを起こし、大地からのエネルギーや岩石の隆起で攻撃する。『リバース』では光属性を兼ねる。『ファンタジア』の「アースクェイク」、『デスティニー2』の「グランヴァニッシュ」も同様。『イノセンス』では銃技。
グラビティ / グラヴィティ
敵の周囲に重力場を発生させる。過重力などの状態異常を付加する作品もある。作品によっては無属性や闇属性。

雷属性[編集]

雷属性を持ち、落雷や放電などで攻撃する術。雷属性の無い作品では主に風、光属性として扱われる。

ライトニング
単発の雷を落として攻撃する。
サンダーブレード
雷の剣で攻撃する術。作品により演出が異なるが、「一直線状に放出した雷を剣のように振りぬく」「空中から雷を纏った巨大な剣を落下させる」の2つの内のいずれかが多い。
*インディグネイション
舞い上がる光が敵上空に収束し、その後大規模な落雷を浴びせる。作品によっては文字数の制限の関係上「インデグニション」「Iネイション」などと表示される。

氷属性[編集]

氷属性を持ち、氷や冷気などで攻撃する術。氷属性の無い作品では主に水属性として扱われる。

アイスニードル
氷の針を三発、敵に突き刺す術。『ハーツ』では術発動者の正面から5発が拡散しながら飛ぶ。『ファンタジア』では、アーチェのレベルに応じて針の数が増える。
フリーズランサー
前方広範囲に複数の鋭利な氷を飛ばす。『リバース』では地属性を兼ねる。『イノセンス』では銃技。
アブソリュート
地面から氷山を生やして敵を貫くと共に動きを封じ、氷塊ごと敵を砕く。『ヴェスペリア』の「インヴェルノ」、『エクシリア』『エクシリア2』の「アブソリュート・コア」も同様。
*インブレイスエンド
敵を氷塊の中に閉じ込める。『リバース』ではマオが火炎を浴びせてからヴェイグが冷気を纏った剣で斬り付け、氷塊に閉じ込めたのち、2人が同時に攻撃して氷塊ごと敵を砕く秘奥義。

光属性[編集]

光属性を持ち、光線や聖なる力などで攻撃する術。

レイ
上空より無数の光線を発射し、敵を焼き払う。『デスティニー2』の「プリズムフラッシャ」も同様。ただし、こちらは光の剣が降り注ぐエフェクトになっている。
ホーリーランス / ホーリィランス
敵一体を数本の光の槍で串刺しにする。『デスティニー2』の追加晶術「シャイニングスピア」も同様。
フォトン
光の爆発で敵一体を攻撃する。『デスティニー2』の追加晶術「フォトンブレイズ」も同様(ただし、こちらは炎属性)。
フラッシュティア
地面に聖なる刻印を描いて攻撃する。『アビス』の「エクレールラルム」は仏語訳の同様の術。
ディバインセイバー / ディヴァインセイバー
神の雷を落として攻撃する。作品により雷または風属性。

闇属性[編集]

闇属性を持ち、闇のエネルギーや邪悪な力などで攻撃する術。

ブラックホール
ブラックホールの引力で広範囲を攻撃する。作品によっては一定確率で即死の効果が発生する。『ファンタジア』では禁呪文とされるもののひとつ。
ブラッディハウリング
闇の咆哮とエネルギーが対象の敵を包み込むように立ち昇り、打ち上げるように攻撃する。
ネガティブゲイト
対象の敵を中心とする一定範囲内を異空間へ引き込み、歪みの力で攻撃する。『ハーツ』ははじき出すようになる。

無属性[編集]

属性を持たない攻撃用の術。作品によっては属性を持つものもある。

*メテオスウォーム / メテオスォーム
数多の隕石を呼び寄せ、戦闘フィールド全体にランダムで攻撃する。『エターニア』では元属性。近作では火属性として扱われることが多い。また作品によっては、全体攻撃ではなくターゲットを中心とした集中攻撃のパターンもある。『ファンタジア』では禁呪文とされるもののひとつ。『デスティニー2』の「クレイジーコメット」も同様。

回復[編集]

HP回復やバッドステータスの治療などを行う術。

ファーストエイド
味方一人のHPを小回復する。
ヒール
味方一人のHPを中回復する。
キュア
味方一人のHPを大(又は全)回復する。
ナース
ナースが現れて味方全体のHPを中回復する。ナースの演出は作品によって異なる。
ハートレスサークル
味方一人を中心に円陣を発生させ、範囲内の味方のHPを中回復する。移動中に使用すると、全員のHPを中回復する。
*フェアリーサークル
味方一人を中心に円陣を発生させ、範囲内の味方のHPを中回復、範囲内の敵にダメージを与える。作品によってはダメージを与える効果は無い。
リザレクション
味方一人を中心に巨大な円陣を発生させ、範囲内の味方のHPを大(又は中)回復する。単純に味方全員のHPを回復する術である作品もある。
リカバー
味方一人の状態異常を回復する。
ディスペル
味方一人の魔法効果を効果の有利不利を問わず解除する。対象が味方全員、状態異常を含め回復する、不利な状態しか解除しないなど、作品により細かい効果に差がある。
レイズデッド
味方一人の戦闘不能を回復し、HPを中回復する。『エターニア』の「回生功」も同様。

補助[編集]

能力値の上昇や低下、状態異常付加などの効果を持つ術。

シャープネス
一定時間、味方一人の攻撃力を上昇させる。『レジェンディア』の「チアリング」も同様。
バリアー
一定時間、味方一人の防御力を上昇させる。『レジェンディア』の「シールド」も同様。
レジスト
一定時間、味方一人の術防御力を上昇させる。
リバイブ / リヴァイブ
味方1人に、戦闘不能時自動復活効果を付与。

その他の代表的な術技[編集]

作品によって技か術かが頻繁に異なる術技。

ピコハン
敵の頭上から玩具のハンマーを落としてぶつけ、一定確率で気絶状態にする。技扱いの場合、使用者が敵に向かってハンマーを投げ付ける場合が多く、一度に複数のハンマーを投げ付ける場合もある。作品により攻撃力を持つが、術扱いの作品では攻撃力は僅か。
ピコピコハンマー
巨大なハンマーや複数のハンマーを落とし、高確率で気絶状態にする。作品によっては攻撃力を持ち、ピコハンより威力が高い。
フォースフィールド
光の壁で自分、または味方を包み込む防御用の術技。攻撃性能のある壁を発生させる事で敵の侵入を阻む、光の壁の発生中のみあらゆるダメージを軽減するなど、防御の形態は作品により様々。

同音・異記の技[編集]

『テイルズ オブ』 シリーズには、「空斬」と「空斬」(どちらも読みはれっくうざん)、「鷹爪撃」と「鷹爪撃」(どちらも読みは「ようそうしゅうげき」)のように、発音が同じだが表記は異なる技が幾つか存在する。こういった違いは単に表記の「揺れ」であり内容は変わらない場合が多い。

しかし、剣で2度斬りつける剣技「」と掌で気を炸裂させる格闘技「」(どちらも読みは「れっぱしょう」)のように、「内容も全く異なる別の技」である場合もある。

上記の「#代表的な術技」の項では、表記の揺れのケースのみ、同じ技として記している。

関連項目[編集]