チン・シウトン

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チン・シウトン
程 小東
生年月日 1953年
出生地 香港の旗イギリス香港
国籍 香港の旗 中国香港
活動期間 1970年 -
活動内容 監督テレビドラマ武術指導アクション監督
主な作品
男たちの挽歌 II
チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
スウォーズマン 剣士列伝
チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2
スウォーズマン 女神伝説の章
ドラゴン・イン/新龍門客棧
ワンダー・ガールズ 東方三侠
少林サッカー
HERO
 
受賞
ポルト国際映画祭
最優秀作品賞
1988年チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
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チン・シウトン
程 小東
各種表記
繁体字 程 小東
簡体字 程 小东
拼音 cing4 siu2 dung1(粤拼
chéng xiăo dōng(拼音)
英語名 Tony Ching Siu-Tung
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チン・シウトン程 小東1953年 - )は、香港出身の映画監督武術指導アクション監督。妻は俳優汪禹(ワン・ユー)の妹[1]

人物・経歴[編集]

1953年、香港に生まれる。父は最盛期のショウ・ブラザーズを支えた監督の1人であり、第11回金馬奨の監督賞も受賞した程剛(チェン・カン)[2]。幼い時に香港東方戲劇學院に入学、武術と京劇を学び[3]、就学中に胡金銓(キン・フー)監督の『大酔侠』に出演した。

のちに17歳でスタントマンとなり、1972年に父程剛の『14アマゾネス 王女の剣』で副武術指導となる。その頃より武術指導として、亜洲電視の前身である麗的電視や佳藝電視無綫電視といった香港三大TV局で働き[3]ツイ・ハークジョニー・トーらと出会う。このテレビ局時代には、時間と予算のない中、自らカメラを回し編集をこなし、スタントダブルを多く使って撮影する、のちのスタイルを構築していった[4]。1979年には『出籠馬騮』(原題)で武術指導と主演を務めたが[5]、その後アクション俳優を選ばなかった理由について、彼は「当時、男性の主役の給料は7000元[注 1]、武術指導は2万元で、もちろん武術指導を選択したよ」と語っている[6]

1980年にはツイ・ハーク監督の現代バイオレンスアクション映画である『ミッドナイト・エンジェル/暴力の掟』でアクション監督を務め、1983年には『妖刀・斬首剣』で映画監督デビュー。1986年の監督作『サイキックSFX/魔界戦士』では第6回香港電影金像奨においてアクション設計賞を初受賞する。

翌年の香港電影金像奨では『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』で最優秀監督賞にノミネートされる。この作品は国内外でヒットを記録し、身体をキリ揉みさせながら瞬時に舞い上がるといったシウトン監督の斬新で卓越したワイヤーワークは人気を博した。当時はまだデジタル技術がなく、ワイヤー隠しに現場で細かい工夫を凝らしており、1ショットで撮影出来る動きも短いため必然的にカットを細かく割ることになる。しかしかえってその手法が、武術家ではない俳優や女優を達人に見せることができるという効果を生んだ[7]。一方で、ジャッキー・チェンサモ・ハン・キンポーなどが危険なスタントで格闘シーン撮影に長い時間をかけていた時代である[8]。そこへテレビ時代に培ったアイディアと臨機応変さを多用、スタントダブルを大胆に起用し [注 2]、豪快でありながら舞うように美しいアクションをより短いスケジュールで完成させることを可能にしたシウトンのワイヤーアクションは一躍時代の流行となる[7]

その後は、自身の監督作以外でもツイ・ハークやジョン・ウー、ジョニー・トー、王晶(ウォン・ジン)といった監督とタッグを組み作品を量産する。1991年香港電影金像奨のアクション設計賞では、チン・シウトンが4つのノミネート中3作品で選出されるという異例の事態のなか[注 3]、『スウォーズマン 剣士列伝』で受賞している[9]

2003年にはチャン・イーモウが監督した『HERO』でアクション監督を担当し、香港金像奨でアクション設計賞を獲得。「ワイヤーワークの神様」[10] ともThe master of wire fu(ワイヤーマスター)[11]とも称され、中華圏だけでなくスティーヴン・セガール主演の『沈黙の聖戦』の監督やジェイソン・ステイサムの『デス・リベンジ』、日本映画『どろろ』、インド映画など、活動の場を広げた。

また、2008年に開催された北京オリンピックでは、開会式および閉会式のチーフディレクターであるチャン・イーモウのもと、開会式の空中アクションの設計を担当している[3]

主な作品[編集]

監督作品[編集]

1983年

1986年

1987年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1996年

2000年

2002年

2003年

2008年

2011年

2019年

武術指導、アクション監督担当作品[編集]

1980年

1981年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1995年

1996年

2000年

2001年

2002年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2013年

主な受賞[編集]

1987年

1991年

1992年

2001年

2003年

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 原文ママ
  2. ^ チン・シウトンが武術指導をつとめた『ドラゴン・イン/新龍門客棧』に出演したドニー・イェンは著書で、「過酷な砂漠のアクションシーンだったが、幸い相手がみんなスタントダブルだったおかげでかなり速く動くことが出来た」と綴っている (ドニー・イェン (2005). ドニー・イェン アクション・ブック. キネマ旬報社. pp. 192-193. ISBN 978-4873762593 
  3. ^ ノミネートは元德(ユン・タク)の『赤の広場の龍』チン・シウトン『スウォーズマン 剣士列伝』、『テラコッタ・ウォリア 秦俑』、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2

出典[編集]

  1. ^ 功夫小子汪禹肺炎病逝”. hk.apple.nextmedia.com. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月16日閲覧。
  2. ^ 1973年度 依獎項査看”. 台湾金馬奨. 2015年5月2日閲覧。
  3. ^ a b c 特技師程小東解構追日點火 李寧升空前威 勾腳 險!”. hk.apple.nextmedia.com. 2015年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月12日閲覧。
  4. ^ 程小东解密《大灌篮》:周杰伦身上有姚明缩影”. 搜狐娱乐. 2015年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月18日閲覧。
  5. ^ 影人特写:程小东--新派武侠电影的掌门人(图)”. 腾讯娱乐. 2015年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年3月13日閲覧。
  6. ^ 程小东40年打下《江山》 与徐克合作遇唾骂(组图)”. ent.163.com. 2015年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年3月4日閲覧。
  7. ^ a b 孤胆“英雄”程小东”. 网易娱乐. 2014年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2003年4月30日閲覧。
  8. ^ 悲しくも美しい女幽霊の恋物語!『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』シリーズ/知野二郎”. imagica-bs.com. 2015年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月2日閲覧。
  9. ^ 第10屆香港電影金像獎得獎名單”. 香港電影金像奨 Hong Kong Film Awards. 2014年5月20日閲覧。
  10. ^ 沈黙最新作! スティーヴン・セガール主演×チン・シウトン監督”. cinema.pia.co.jp. 2014年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月22日閲覧。
  11. ^ Lisa Odham Stokes (2007). Historical Dictionary of Hong Kong Cinema. Scarecrow Press. p. 99. ISBN 978-0810855205 

外部リンク[編集]