ジャーマン・シェパード・ドッグ

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ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグ: German Shepherd Dog)は、ドイツ原産の犬種ジャーマン・シェパード・ドッグ: German Shepherd Dog)とは、ドイツの牧羊犬と言う意味である。日本国内ではシェパードと呼称されることが多いが、シェパード単体では牧羊犬という意味だけなので、海外でのドッグショーなどではジャーマン・シェパードと呼ばれるのが一般的である。

この犬種は知的で忠誠心と服従心に富み、訓練を好む性格から種々な作業犬として訓練され、災害救助犬軍用犬警察犬麻薬探知犬など特殊訓練を必要とする作業犬として活用されている。また、ラブラドール・レトリバーゴールデン・レトリバーと同様、介助犬または補助犬(盲導犬)としても使われている。飼育下における平均寿命は10-12年。

目次

体型[編集]

ホワイト

大柄な体に強靭な筋力を持っている。顔つきは精悍で鋭い。体毛はダブルコートの短毛が主体であるが、長毛も個体も存在する(ただし劣性遺伝子)。毛色は多種あるが、一般的なものはブラック&タン。他に均一なブラックやアルビノでないホワイトも存在する。また、ホワイトのものはホワイト・スイス・シェパード・ドッグという別犬種としても繁殖されている。

本種の平均的な体格は以下の通り。

体高:牡:60〜65cm 牝:55〜60cm 体長は、体高より約10〜17%長い。 体重:牡:30〜40kg 牝:22〜32kg

性格[編集]

ブラック
本種は育つ環境によって性格と性質が大きく異なる。
幼少期に正しく教育された個体は、力強い顎を持ちつつも従順であり、忠誠と服従の感情を表す。このためペットとして飼うことだけでなく、攻撃とリリース(噛み付くのをやめさせる)等の数々の命令をこなすことが可能となり、各分野での活動が行える。
反面、きちんと教育されなかった個体は、支配欲が強く非常に攻撃的な犬となり危険度が高い。このため成体の本種を再教育することは困難な作業となる。
高い忠誠心を持つため、警察犬や軍用犬としては非常に優秀であるものの、盲導犬としては使われない傾向にある。これはその高い忠誠心が仇となり、幼少期に飼い主と引き離される際、分離トラウマが発生することによるもの。

飼育上の注意[編集]

本種はブリーダーが正しく訓練したものでなければ、子供のいる家庭には向かない。また、初めて犬を飼う場合には不向きな犬種でもある。
雄(左)と雌(右)のシェパード
本種において、10-15%程の確率で耳が完全に立ち上がらないものがいる。これらは friendly-tipped と呼ばれる疾患である。
確率は低いものの、尻尾が垂直に立ち肛門が露出する疾患がある。これらはドッグショーに出場する際には失格の対象となる。ただし家庭犬、使役犬としては何ら問題がない。
他の疾患としては、股関節や膝関節に傾斜があり、後ろ足がカーブしているため関節の病気になりやすいことが挙げられる。股関節・肘関節に異形成のない犬種(イースト・ジャーマン・シェパード・ドッグ)もあるが、各国ケンネル・クラブからは認可されていない。
他の健康問題としては、フォン・ウィルブラント病(en:von Willebrand's disease)と皮膚アレルギーがある。また、体質的に太りやすい。
健康上・精神衛生上の問題から、最低限でも1日2回、1時間程度の運動が必要となる。これを怠ると激しい作業に耐えうる体力・持久力を持て余し、ストレスの原因となる。


参考[編集]

顔のクローズアップ
  • 1899年ドイツで軍人マックス・フォン・シュテファニッツが初登録している。1920年代にオランダのブリーダーが、当犬種とオオカミを交配している。
  • German Shepherd Dog は、ドイツ語の Deutscher Schäferhund を逐語訳したものである。さらに日本語に訳すとなると「ドイツ牧羊犬」である。中国語表示は「徳國牧羊犬」(徳國=ドイツ)。ドイツにはこの他にも牧羊犬種が存在するので、混乱が起こる事がある。
  • 第一次世界大戦時、ドイツ軍において伝令、弾薬運搬、陣地警備の軍用犬として使われていた。この犬の能力に感心したイギリスとアメリカの兵士が、家庭に連れて帰りペットとしたことが作業犬として人気を得ることとなる。イギリスでは大戦後の反独感情からAlsatian (アルサシアン、アルザス種の意)と呼ばれ、今でもイギリス、アイルランド、英連邦各国ではAlsatianの別名が一般的である。
  • メディアに登場した有名な本種個体には、ジョン・F・ケネディが飼っていたクリッパー(Clipper)、フランクリン・D・ルーズベルトが飼っていたメイジャー(Major:少佐の意)、アドルフ・ヒトラーが飼っていたブロンディ(Blondi)、日本初の国産盲導犬チャンピイ、同じく盲導犬のサーブ、テレビドラマで一世を風靡した名犬リンチンチン名犬ウォントントン刑事犬カールのカール号を演じたジルなどがいる。

文献[編集]

  • Hank Whittemore and Caroline Hebard 『災害救助犬が行く』新潮社、1998年、ISBN 4-10-210711-8
  • グレーフェ・彧子『ドイツの犬はなぜ幸せか:犬の権利、人の義務』中央公論社、2000年、ISBN 4-12-203700-X
  • 志摩 不二雄『軍犬ローマ号と共に:ビルマ狼兵団 一兵士の戦い』光人社、2006年、ISBN 4-7698-2511-0

関連項目[編集]

外部サイト[編集]