キヤノン EOS 10D

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

キヤノン EOS 10Dは、キヤノンデジタル一眼レフカメラのハイアマチュア向け下位シリーズである。ハイアマチュア向け上位機種はEOS 5Dシリーズ、中位機種はEOS 7D。下位機種はキヤノン EOS Kiss デジタルシリーズ。

EOS 10Dと、後継機種のEOS 20DEOS 30DEOS 40DEOS 50DEOS 60Dについて取り上げる。

EOS 10D[編集]

EOS 10D

2003年3月21日発売。2002年に発売されたEOS D60のマイナーチェンジ版として登場。当時のライバル機種にはニコンD100D70がある。店頭での販売価格が20万円を切ったことでデジタル一眼レフカメラがアマチュアにもより身近なものになり、注目を集めた。

主な仕様[編集]

EOS 20D[編集]

EOS 20D
EOS 20Da

2004年9月18日発売。EOS 10Dの後継機種。発売当時、同価格帯のデジタル一眼レフカメラで820万画素、5枚/秒の連写機能をもつ機種はなかった為、大いに注目を集め、発売当初は品切れ状態が続いた。2005年には天体撮影用のEOS 20Daも発売されている(受注生産のみ)。

主な仕様(10Dとの変更点のみ)[編集]

  • 有効画素数:約820万画素(総画素850万画素)
  • 画像エンジン:DIGIC II
  • レンズマウント:キヤノンEFマウント(EF-Sレンズ使用可能)
  • フォーカス:9点オートフォーカス
  • シャッター速度:1/8000-30(1/3、1/2段ステップ)、バルブ、X=1/250秒
  • E-TTL II自動調光対応
  • 最大連写枚数:5枚/秒(JPEG:最大23枚、RAW:最大6枚)
  • 大きさ:144(幅)×105.5(高さ)× 71.5(奥行)mm
  • 重量:685g(本体のみ)

その他変更点[編集]

  • ファインダーが少し見やすくなった
  • 高感度撮影時のノイズが少なくなった。
  • 別売のバッテリーグリップ及びそれに付属のバッテリーマガジンを使うことで単3乾電池6個でも起動することが可能になった。
  • ペンタ部の「Canon」のロゴが印刷から彫り文字に変更された。

EOS 30D[編集]

EOS 30D

2006年3月17日発売。EOS 20Dの後継機種だが、マイナーチェンジ版でもある。ライバル機種、ニコンD200に画素数は劣るものの、大きくなった液晶モニター、高感度撮影時の低ノイズなどは評価された。

主な仕様(20Dとの変更点のみ)[編集]

  • ISO感度:100~1600相当、1/2段、1/3段ステップ(ISO3200相当への拡張設定可能)
  • 測光方式:35分割SPC使用、TTL開放測光(評価測光、部分測光、スポット測光、中央部重点平均測光)
  • ピクチャースタイル:スタンダード、ポートレート、風景、ニュートラル、忠実設定、モノクロ、ユーザー設定
  • モニタ:23万画素2.5インチTFT液晶モニタ
  • 最大連写枚数:高速5枚/秒、低速3枚/秒(JPEG:最大30枚、RAW:最大11枚)
  • 大きさ:144(幅)× 105.5(高さ)× 73.5(奥行)mm
  • 重量:700g(本体のみ)

EOS 40D[編集]

EOS 40D

2007年8月31日発売。EOS 30Dの後継機種。CMOSセンサー画素数は1,010万画素にまで向上したほか、DIGIC III、ほこり除去機構「EOS Integrated Cleaning System」、ライブビューなど、上級機のEOS-1D MarkIII譲りの機能を搭載している。

同機はフィルムカメラを含む日本国内で販売されるEOSシリーズではじめて「4」の数字を持つ機種番号となった[1]

イメージキャラクターには渡辺謙を起用している(後継機の50D・60Dでも引き続き出演)。

主な仕様(30Dとの変更点のみ)[編集]

  • 撮影素子:22.2×14.8mmAPS-CサイズCMOSセンサー
  • 有効画素数:約1,010万画素(総画素1,050万画素)
  • 画像エンジン:DIGIC III
  • モニタ:23万画素3インチTFT液晶モニタ
(モニタのサイズがひとまわり大きくなったので、従来左縦位置にあった操作ボタンが下側水平に配置された)
  • 最大連写枚数:高速6.5枚/秒、低速3枚/秒(JPEG:最大75枚、RAW:最大17枚)
  • ライブビュー機能搭載
  • 大きさ:145.5(幅)×107.8(高さ)×73.5(奥行)mm
  • 重量:740g(本体のみ)

その他変更点[編集]

  • AF測距点は9点とEOS 30Dから変更はないが、全点クロスタイプ(中央部はF2.8対応、他はF5.6対応)となったことにより、AF精度が向上した。
  • sRAWでの記録が可能になった(sRAW+JPEG同時記録も可)。
  • オプションのワイヤレスファイルトランスミッターWFT-E3の使用により、LAN(有線・無線)を介した画像転送や、外部USB記録媒体(メディアストレージM80を含む)への記録が可能になった。
  • バッテリー蓋が防塵防滴となった。

EOS 50D[編集]

EOS 50D

2008年9月27日発売。EOS 40Dの後継機種。画素数が1,510万画素にまで向上した。また、同社の製品としては初のDIGIC 4を搭載したモデルである。

主な仕様(40Dとの変更点のみ)[編集]

  • 撮影素子:22.3×14.9mmAPS-CサイズCMOSセンサー
  • 有効画素数:約1,510万画素
  • 画像エンジン:DIGIC 4
  • ISO感度:100-3200相当、1/2段、1/3段ステップ(ISO6400,12800相当への拡張設定可能)
  • 最大連写枚数:高速6.3枚/秒、低速3枚/秒(JPEG:最大90枚、RAW:最大16枚)
  • モニタ:約92万ドット(VGA)3インチTFT液晶モニタ
  • sRAW2:約380万(2376×1584)画素
  • 重量:730g(本体のみ)

EOS 60D[編集]

EOS 60D
フリップスクリーンを開いた背面

2010年9月18日発売[2]。EOS 50Dの後継機種。EOS 7DやEOS Kiss X4同等の1,800万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーに、EOSデジタルシリーズ初のバリアングル液晶モニター(フリップスクリーン)を搭載する。また、EOS二桁シリーズで初めて動画撮影に対応し、カメラ内でRAWを現像する機能も備える[3]。「趣味なら、本気で」の宣伝キャッチフレーズに謳われるように、EOS7DとEOS KissX4の中間に位置するハイ・アマチュア向けの機種といえる。なお、このシリーズでは従来のCFカードに替え、本機種からSD規格メモリーカードを記録媒体として採用するようになった。

2012年4月19日には、本機をベースとして、ローパスフィルターのHα輝線透過率を3倍にした天体撮影向けモデル「EOS 60Da」も発売されている[4][5]

主な仕様(50Dとの変更点のみ)[編集]

  • 記録媒体:SD/SDHC/SDXCメモリーカード
  • 有効画素数:約1,800万画素
  • ISO感度:100-6400相当、1/2段、1/3段ステップ(ISO12800相当への拡張設定可能)上限設定可能
  • 最大連写枚数:5.3枚/秒(JPEGラージ/ファイン:最大約58枚、RAW:最大約16枚、RAW+JPEGラージ/ファイン:約最大7枚)
  • クリエイティブフィルター4種類(ラフモノクロ・ソフトフォーカス・トイカメラ風・ジオラマ風)
  • モニタ:約104万ドットワイド3インチバリアングルTFT液晶モニタ
  • 動画記録
    • 映像圧縮方式:MPEG–4 AVC/H.264可変(平均)ビットレート方式
    • 記録サイズ
      • 1920×1080(Full HD):30p/25p/24p
      • 1280×720(HD):60p/50p
      • 640×480(SD):60p/50p
      • クロップ640×480(SD):60p/50p
  • 大きさ:144.5(幅)×105.8(高さ)×78.6(奥行)mm
  • 重量:約755g(CIPA基準)/約675g(本体のみ)
  • ボディ材質 : エンジニアリングプラスチック

EOS 70D[編集]

2013年 8月29日発売。EOS60Dの後継機種。イメージセンサーの画素数は約2020万画素に向上し、ライブビュー撮影時、特に動画撮影に威力を発揮するデュアルピクセルCMOS AFを採用している。

上位機種[編集]

キヤノンは EOS 50D の上位機種として、EOS 7D を2009年10月2日に発売した。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 日本国外では、2006年9月にEOS 400DEOS Kiss デジタルXの欧州仕様)が発売されている。
  2. ^ デジカメWatch (Impress Watch) (2010年9月10日). “キヤノン、「EOS 60D」を18日に発売”. 2010年9月14日閲覧。
  3. ^ デジカメWatch (Impress Watch) (2010年8月26日). “キヤノン、EOS初のバリアングル液晶モニター搭載機「EOS 60D」”. 2010年8月28日閲覧。
  4. ^ デジカメWatch (Impress Watch) (2012年4月3日). “キヤノン、天体撮影用の「EOS 60Da」。ローパスフィルター特性を変更”. 2013年3月9日閲覧。
  5. ^ デジカメWatch (Impress Watch) (2012年4月13日). “キヤノン、天体撮影向けの「EOS 60Da」を4月19日に発売”. 2013年3月9日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]