アンディ、スカボロー・フェアを歌う

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アンディ、スカボロー・フェアを歌う
アンディ・ウィリアムススタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年
ジャンル AMポップトラディショナル・ポップ、ボーカル・ポップ、ソフトロック[1]イージーリスニング[2]
時間
レーベル コロムビア・レコード
プロデュース ニック・デカロ[3]
アンディ・ウィリアムス アルバム 年表
Love, Andy
(1967年)
Honey
(1968年)
The Andy Williams Sound of Music
(1969年)
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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
Allmusic2.5/5stars[1]
BillboardSpotlight Pick[4]

アンディ、スカボロー・フェアを歌う』(アンディ、スカボロー・フェアをうたう、Honey)は、アメリカ合衆国ポップ歌手アンディ・ウィリアムス1968年春にコロムビア・レコードからリリースした22枚目のアルバム[1]。英語の原題は、収録曲のひとつで、アルバム発売当時ボビー・ゴールズボロがヒットさせていた「ハニー」から採られていたが、日本では当時大ヒットしていたサイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア/詠唱」を踏まえて邦題が付けられた[5]

概要[編集]

オールミュージック (AllMusic) のウィリアム・ルールマン (William Ruhlmann) は、このLPのレビューにおいて、ウィリアムスの定石の手法について次のように述べている。「彼は、長年にわたって、最新のヒット・パレード曲を自身のレパートリーに加えてきた。しかし、『Honey』は、こうした手法への全面的なクロスオーバーを示したものである。これまでのウィリアムスのアルバムは、映画関係の楽曲スタンダード曲ポップ・ヒット、他国(特にフランス)の楽曲などから巧みに構成されていたが、『Honey』では、収録された11曲のうち10曲が、過去2年間のトップ40ヒットで占められていた。[1]

このアルバムは、1968年6月8日付の『ビルボード』誌のアルバム・チャートに初登場し、以降40週にわたってチャートにとどまり、最高9位まで上昇した[6]。その少し後の7月には全英アルバム・チャートにも入り、17週チャートにとどまって最高4位となり[7]、同年11月1日には、アメリカレコード協会 (RIAA) からゴールドディスクの認定を受けた[8]

このアルバムが最初にCDでリリースされたのは1999年3月23日で、コレクタブルズ・レコード英語版から出された2枚のアルバムを1枚のCDに収める形式のもので、一緒に収録されたのは、ウィリアムスがコロムビアから出した1969年春のアルバムハッピー・ハート (Happy Heart)』であった[9]2000年には、同じ組み合わせのCDが、ソニー・ミュージック・ディストリビューションからリリースされた[10]。コレクタブル盤のCDは、スタジオ・アルバム17枚とコンピレーション・アルバムを収めたボックス・セットClassic Album Collection, Vol. 1』に収められ、2001年6月26日にリリースされた[11]

評価[編集]

ルールマンは、「歌手は最善を尽くし、トップ10入りのゴールドディスクを獲得したが、このアルバムは以前からの努力のバランスを欠いている」と賛否相半ばの評価を下している[1]

ビルボード』誌は、「ウィリアムスのリラックスした明るい雰囲気は、見事なまでにタイトル曲と合っている」と記し、このアルバムは「確かなウィリアムスの佳作 (solid Williams fare)」だとした[4]

トラックリスト[編集]

Side 1
#タイトル作詞・作曲時間
1.見果てぬ夢(『ラ・マンチャの男』より)(The Impossible Dream (The Quest)" from Man of La Mancha)」ジョー・ダリオン英語版ミッチ・リー
2.愛のセレナーデ (This Is My Song)」チャールズ・チャップリン
3.恋はフェニックス (By the Time I Get to Phoenix)」ジミー・ウェッブ
4.哀愁の花びら ((Theme from) Valley of the Dolls)」アンドレ・プレヴィンドリー・プレヴィン英語版
5.スカボロー・フェア/詠唱 (Scarborough Fair/Canticle)」ポール・サイモンアート・ガーファンクル
6.恋はみずいろ (|Love Is Blue (L'Amour Est Bleu))」Brian Blackburn、ピエール・クール英語版アンドレ・ポップ
合計時間:
Side 2
#タイトル作詞・作曲時間
1.ハニー (Honey (I Miss You))」ボビー・ラッセル英語版
2.ウィンディ (Windy)」ルーサン・フリードマン英語版
3.「ラスト・グッドバイ (Our Last Goodbye)」ニック・デカロ、William "Ju Ju" House
4.スプーキー (Spooky)」バディ・ビューイ英語版ジェイムズ・B・コッブ・ジュニア英語版、Harry Middlebrooks、Mike Shapiro
5.アップ・アップ・アンド・アウェイ(ビートでジャンプ) (Up, Up and Away)」ジミー・ウェッブ
合計時間:

日本盤[編集]

日本盤では曲順が大きく入れ替えられており、2013年に『アンディ・ウィリアムス・オリジナル・アルバム・コレクション第二集』中の1枚としてCD化された際にも、この曲順が維持された[5]

Side 1
#タイトル作詞・作曲時間
1.スカボロー・フェア (Scarborough Fair)」ポール・サイモンアート・ガーファンクル
2.恋はみずいろ (|Love Is Blue (L'Amour Est Bleu))」Brian Blackburn、ピエール・クール英語版アンドレ・ポップ
3.恋はフェニックス (By the Time I Get to Phoenix)」ジミー・ウェッブ
4.哀愁の花びら ((Theme from) Valley of the Dolls)」アンドレ・プレヴィンドリー・プレヴィン英語版
5.愛のセレナーデ (This Is My Song)」チャールズ・チャップリン
6.見果てぬ夢(『ラ・マンチャの男』より)(The Impossible Dream (The Quest)" from Man of La Mancha)」ジョー・ダリオン英語版ミッチ・リー
合計時間:
Side 2
#タイトル作詞・作曲時間
1.ハニー (Honey (I Miss You))」ボビー・ラッセル英語版
2.ウィンディ (Windy)」ルーサン・フリードマン英語版
3.アップ・アップ・アンド・アウェイ(ビートでジャンプ) (Up, Up and Away)」ジミー・ウェッブ
4.「ラスト・グッドバイ (Our Last Goodbye)」ニック・デカロ、William "Ju Ju" House
5.スプーキー (Spooky)」バディ・ビューイ英語版ジェイムズ・B・コッブ・ジュニア英語版、Harry Middlebrooks、Mike Shapiro
合計時間:


パーソネル[編集]

オリジナル盤のライナーノートによる[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e Honey”. allmusic.com. Rovi Corporation. 2010年9月28日閲覧。
  2. ^ Andy Williams – Honey - Discogs (発売一覧)
  3. ^ a b (1968) Honey by Andy Williams [album jacket]. New York: Columbia Records CS 9662.
  4. ^ a b “Album Reviews”. Billboard: p. 73. (1968年5月25日) 
  5. ^ a b アンディ・ウィリアムス / アンディ・ウィリアムス・オリジナル・アルバム・コレクション第二集【完全生産限定盤】”. SonyMusicShop. 2020年7月25日閲覧。
  6. ^ Whitburn 2010, p. 844.
  7. ^ Andy Williams”. Official Charts. 2016年4月20日閲覧。
  8. ^ Gold & Platinum”. riaa.com. 2017年4月6日閲覧。 Type Andy Williams in the Search box and press Enter.
  9. ^ Honey/Happy Heart”. allmusic.com. Rovi Corporation. 2010年10月2日閲覧。
  10. ^ Honey/Happy Heart by Andy Williams”. rateyourmusic.com. 2010年10月2日閲覧。
  11. ^ Classic Album Collection, Vol. 1 - Andy Williams”. allmusic.com. Rovi Corporation. 2011年5月6日閲覧。

参考文献[編集]

  • Whitburn, Joel (2010), Joel Whitburn Presents Top Pop Albums, Seventh Edition, Record Research Inc., ISBN 0-89820-183-7