アメリカ正教会

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聖ニコラス大聖堂(ワシントンD.C.)のドーム内部

アメリカ正教会英語: Orthodox Church in America, 略称OCA)とはアメリカ合衆国カナダメキシコを管轄する独立正教会モスクワ総主教庁が承認、ただしコンスタンディヌーポリ総主教庁は承認せず)。

正教会は一カ国に一つの教会組織を具える事が原則であるが(アメリカ正教会以外の例としてはギリシャ正教会ロシア正教会日本正教会など)、これら各国ごとの正教会が異なる教義を信奉している訳では無く、同じ信仰を有している[1]。ただしアメリカには、アメリカ正教会以外にもコンスタンディヌーポリ総主教庁系、アンティオキア総主教庁系等の教会組織が存在し、「一カ国に一つの教会組織」の例外として際立っている(後述)。

沿革[編集]

アラスカを経由してロシアから伝えられた正教会がアメリカの正教伝道のはじまりであり、当初はその流れの継続としてロシア系の教区が設置されていた。アメリカ正教会はその直系にあたるが、時を経た現在ではロシア系にとどまらない、民族の枠を越えた伝道活動・教会運営を行っている。初期の伝道・教会運営に当たった主教達の中からは聖人が輩出された。アラスカの聖ゲルマン(ハーマン)アラスカの聖インノケンティモスクワ総主教聖ティーホンなどが挙げられる。

1970年独立正教会位を認めるトモスモスクワ総主教庁ロシア正教会から与えられた。この時、姉妹教会の関係にあった日本正教会にも自治正教会位が認められた。ただしそれぞれの独立正教会位・自治正教会位はコンスタンディヌーポリ総主教庁からは承認されていない。

独立正教会としてのアメリカ正教会の確立、および後述する正教の離散問題の解決を目指し尽力した神学者として、長司祭アレクサンドル・シュメーマンがいる。

「正教の離散」問題[編集]

ロシア革命以後、アメリカには民族別に教区・教会組織が分離形成されてきた結果、2010年現在、上記原則(一カ国に一つの教会組織)の例外が際立つ地域の一つとなっている。独立正教会であるアメリカ正教会よりも信徒規模の大きなギリシャ系移民で主に構成されるコンスタンディヌーポリ総主教庁系の教区や、中東系移民に基盤のあるアンティオキア総主教庁系の教区なども存在している。このような民族別教区が分離された状態のまま設立されている現状は「正教の離散問題」とも呼ばれる[2]

1960年、米州においてこうした分離状態にある相互の教区同士で、正教会としての一致を図る事を目的として、米州カノン的合法正教会常設主教会議Standing Conference of the Canonical Orthodox Bishops in the Americas)が設立され、各教会・教区の主教が定期的に会合を持った[3][4]

同会議は、北中米カノン的合法正教会主教会議に承継された。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]