いただきます
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いただきますは、日本における食事前の挨拶である。「もらう」や「受ける」の謙譲語。食事を作った人と食材を作った人への感謝を表す。
[編集] 語源
食事の際の挨拶は、信仰に基づくものとそうでないものに分けられる。「いただきます」という単純な言葉では、どこまで信仰に根ざしているのか疑問だが、一般に日本で広く知られているのは、アイヌや浄土真宗のようなアニミズム的な解釈、食材となった動物に対しての感謝の言葉であるというものである。浄土真宗による説では、食材である生き物の植物や動物の命を絶ち調理し、それらの命をもらって、それを食べる人間が自分の命を維持し生存することの感謝を表すこととしている[1][2][3]が、その真偽は不明である。この説では、それら生き物たちが、彼らの命を我ら人間にお布施として与えてくれるとする[1]。また、食事後は「ご馳走さま(ごちそうさま)」と言い、いずれも合掌と共に言うのが浄土真宗における正式な作法である。なお、仏教一般における食前の合掌とお祈りの本来は、食事を恵む御仏に対する敬意の表れである。「馳走」は食材の調達や調理に「走り回る」事を意味し、その人達への感謝であるとされる[4]。
このように「いただきます」の語源に関しては、慣習的に知られている俗説しか残っておらず、正確に証明できる資料はない。しかし現在の俗説は、後世に創作されたものと考えられることもある。
[編集] 脚注
- ^ a b 「いのち」をいただいて、自分の「いのち」を養っている浄土真宗本願寺派
- ^ 向山洋一; TOSS道徳教育研究会 (2000年4月1日). “ヒーローから生き方を学ぶ道徳授業” (日本語). 明治図書出版 ISBN 4-18-803829-2
- ^ 小倉朋子 (2008年8月10日). “「いただきます」を忘れた日本人” (日本語). アスキー・メディアワークス ISBN 978-4-04-867287-0. p. 68
- ^ “馳走の意味”. goo辞書、三省堂大辞林第2版. 2009年10月6日閲覧。