コンテンツにスキップ

藤本梨恵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藤本 りえ
基本情報
本名 藤本 梨恵
通称 りえ坊
階級 フライ級 - バンタム級
身長 163cm
国籍 日本の旗 日本
誕生日 (1983-03-11) 1983年3月11日(41歳)
出身地 埼玉県上尾市
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 16(JBCによる女子公認前後の通算)
勝ち 9
KO勝ち 4
敗け 5
引き分け 2
テンプレートを表示

藤本 梨恵(ふじもと りえ、女性、1983年3月11日 - )は、日本オートレース選手、元プロボクサー。ボクサー時代のリングネームは藤本 りえ埼玉県上尾市出身。初代OPBF女子東洋太平洋スーパーフライ級王者。元JWBC日本フライ級、同バンタム級王者。入場曲はジャネット・ジャクソンALL FOR YOU」。ボクサー時代は協栄ボクシングジム、オートレーサーとしては伊勢崎オートレース場所属。

来歴

[編集]

ボクシング

[編集]

日本女子体大二階堂高校3年でボクシングを始める[1]

2003年9月21日、八尾基代を2RKOで下しプロデビューを果たした。

2006年6月10日、猪崎かずみを判定で下し、JWBC認定となる日本フライ級王座を獲得した。

2006年12月15日、猪崎かずみとの再戦で1Rに偶然のバッティングによる出血で続行不可能となった。レフェリーストップによるTKO負けという不可解な裁定で王座を失った。

2007年4月15日、ツバサをTKOで下し、JWBC日本バンタム級王座を獲得した。同年9月4日、自身のブログにてKAKINUMAジムから協栄ジムに移籍することを表明した。

2008年1月17日、JWBCが解散となり、藤本の保持していたバンタム級王座も消滅した。

2008年2月28日に行われた第1回プロテストで合格。同年5月9日、「G Legend」にて四ヶ所麻美に判定勝利を収めた。

2008年12月31日、広島サンプラザホールにて韓国バンタム級4位李恵林韓国)を3R1分47秒TKOで勝利した。この興行のメインでは同門の坂田健史が世界王座を失った。

WBC女子世界スーパーフライ級王者柳明玉北朝鮮)の防衛戦欠場に伴い、2009年2月13日に暫定王座PABA女子スーパーフライ級王者ウサナコン・ゴーキャットジムタイ)と争うことが決まった。しかし2月3日、ウサナコンがデング出血熱感染のため3週間の治療を要すると診断されたことにより急遽延期となり、暫定王座決定戦は正規王座のタイトルマッチ後に行われることになった。

2009年3月2日、タイパンガーの屋外特設リングで行われたWBC女子世界スーパーフライ級暫定王座決定戦10回戦では、前日計量で不正行為が行われた可能性について藤本陣営が指摘、抗議したが受け付けられず[2]、試合ではウサナコンに4RTKO負けを喫し、王座獲得はならなかった[3]。6月14日、WBA女子フライ級12位としてOPBF女子スーパーフライ級8位の金善縞(韓国)と116ポンド契約6回戦を行い、5RTKO勝利を収めて再起を果たした。

2009年9月21日、OPBF女子東洋太平洋スーパーフライ級の初代王座を同2位として1位のミッシェル・プレストン(ニュージーランド)と争い、3-0(99-92、99-92、98-93)で判定勝利。日本人としては菊地奈々子に次いで2人目となる東洋太平洋女子王座を獲得した。

2010年2月20日、初防衛戦で山口直子と対戦し、4Rにはダウンを奪い、この回までのポイントを3-0でリードしたが、徐々に挽回を許し、9RTKO負けを喫して王座を失った[4]

2010年12月6日、後楽園ホールで天海ツナミが持つWBA女子世界スーパーフライ級王座に挑戦。しかし8回TKOで王座奪取失敗。

2011年1月に引退を表明。4月9日に後楽園ホールで坂田とともに引退セレモニーを行った。

2013年11月20日、佐藤洋太引退興行に来場。新たに協栄ジムに移籍した高野人母美のセコンドなどを引き受けた。

オートレース

[編集]

2012年5月25日、ボートレーサーを目指していることが報道された[1]が、不合格だった[5]

2012年8月13日、オートレース第32期選手候補生入所試験に合格[6]

2013年7月19日、伊勢崎オートレース場でデビュー、8着に終わった[7]

2013年9月8日、伊勢崎オートレース場にてデビュー19走目で初勝利[8]

2017年8月6日、伊勢崎オートレース場で初優勝を飾る。競走車名は「サバズシ」。女子選手の優勝は佐藤摩弥益春菜、岡谷美由紀に次いで4人目[9]

2020年7月1日 - 競輪・オートレース⾞券販売サイト「チャリロト.com」を運営する株式会社チャリ・ロトとスポンサー契約を締結[10]

2021年2月21日、飯塚オートレース場で開催された「ミッドナイトオートレース」で2回目の優勝を飾る。競走車名は「サバズシ3」。女子選手では初めてのミッドナイトオートレース優勝で、初日から3日間全て1着入線の完全優勝だった[11][12]

2022年2月16日、川口オートレース場で開催された「普通開催」の第9レースにて、1着入線し通算100勝達成[13]

戦歴(プロボクシング)

[編集]
  • プロボクシング:16戦 9勝 4KO 5敗 2分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2003年9月21日 勝利 2R 0:52 TKO 八尾基代(ソルジャーファクトリー) 日本の旗 日本 プロデビュー戦
2 2003年11月30日 引分 4R 判定1-0 古賀友子(シュガーレイ) 日本の旗 日本
3 2004年5月23日 勝利 4R 判定3-0 古賀友子(シュガーレイ) 日本の旗 日本 日本フライ級トーナメント
4 2004年7月18日 敗北 2R 1:59 TKO 山口直子(山木) 日本の旗 日本 日本フライ級トーナメント準決勝
5 2005年6月12日 勝利 4R 判定3-0 久保真由美(鴨居) 日本の旗 日本
6 2005年10月1日 引分 4R 判定1-0 マーベラス(SPEED) 日本の旗 日本
7 2006年6月10日 勝利 8R 判定2-0 猪崎かずみ(鴨居) 日本の旗 日本 日本フライ級タイトルマッチ
8 2006年12月15日 敗北 1R 1:58 TKO 猪崎かずみ(鴨居) 日本の旗 日本 日本王座陥落
9 2007年4月15日 勝利 7R TKO ツバサ(山木) 日本の旗 日本 日本バンタム級タイトルマッチ
10 2008年5月9日 勝利 6R 判定2-0 四ケ所麻美(フラッシュ赤羽) 日本の旗 日本
11 2008年12月31日 勝利 3R 1:47 TKO 李恵林 大韓民国の旗 韓国
12 2009年3月2日 敗北 4R TKO ウサナコン・ゴーキャットジム タイ王国の旗 タイ WBC女子世界スーパーフライ級暫定タイトルマッチ
13 2009年6月14日 勝利 5R 1:48 TKO 金善鎬 大韓民国の旗 韓国
14 2009年9月21日 勝利 10R 判定3-0 ミッシェル・プレストン ニュージーランドの旗 ニュージーランド OPBF女子東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ
15 2010年2月20日 敗北 9R 1:55 TKO 山口直子(白井・具志堅) 日本の旗 日本 OPBF陥落
16 2010年12月6日 敗北 8R TKO 天海ツナミ(山木) 日本の旗 日本 WBA女子スーパーフライ級タイトルマッチ
テンプレート

獲得タイトル(プロボクシング)

[編集]
  • JWBC日本フライ級王座
  • JWBC日本バンタム級王座
  • OPBF女子東洋太平洋スーパーフライ級王座

戦歴(オートレース)

[編集]
  • プロフィール(2022年現在)
    • 選手登録 2013年7月1日
    • 身長 162.0cm
    • 体重 47.5kg
    • 血液型 O型
  • 戦歴
    • 通算優勝回数:2回
  • 受賞歴
    • オートレース選手表彰
      • 特別賞:1回(2013年)

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b “美人ボクサー藤本がボートレーサー挑戦”. 日刊スポーツ. (2012年5月26日). https://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20120526-957202.html 
  2. ^ 女子暫定王座戦で藤本の相手が体重操作か 日刊スポーツ 2009年3月2日閲覧
  3. ^ 藤本TKO、王座獲得失敗 日刊スポーツ 2009年3月3日閲覧
  4. ^ 山口逆転の9回TKO新王者 日刊スポーツ 2010年2月21日閲覧
    この記事中で、山口が「人生初となる」ダウンを奪われたとあるのは誤りで、2003年9月21日の柴田早千代戦ではダウンを喫して3RKO負けとなった。
  5. ^ 元東洋太平洋女子王者オートレーサー転身 - 日刊スポーツ2012年8月13日付
  6. ^ 第32期選手候補生入所試験合格者の発表について - オートレースインフォメーション 2012年8月13日付
  7. ^ 藤本梨恵8着 ボクサー魂に火/伊勢崎 - 日刊スポーツ 2013年7月20日付
  8. ^ レース結果|伊勢崎オート|ネットスタジアム”. オートレース オートレース (2013年9月8日). 2021年2月22日閲覧。
  9. ^ 藤本梨恵が女子レーサー4人目の優勝 6日伊勢崎”. サンスポZBAT!オート. サンケイスポーツ (2017年8月6日). 2021年2月22日閲覧。
  10. ^ 荒尾聡選手(飯塚・27期)、片野利沙選手(川口32期)、藤本梨恵選手(伊勢崎32期)の3選手がチャリロトとスポンサー契約を結びました!”. オートレース オフィシャルサイト. 公益財団法人JKA (2020年7月1日). 2021年5月24日閲覧。
  11. ^ レース結果|飯塚オート|ネットスタジアム”. オートレース オフィシャルサイト (2021年2月21日). 2021年2月22日閲覧。
  12. ^ 飯塚オートレース場 - 【チャリロト杯ミッドナイトオートレース】 優勝は…...”. Facebook (2021年2月21日). 2021年2月22日閲覧。
  13. ^ レース結果|川口オート|ネットスタジアム”. オートレース オフィシャルサイト. 公益財団法人JKA (2022年2月16日). 2022年2月16日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
前王者
猪崎かずみ
第4代JWBC日本フライ級王者

2006年6月10日 - 2006年12月15日

次王者
猪崎かずみ
前王者
ツバサ
第3代JWBC日本バンタム級王者

2007年4月15日 - 2008年1月17日

次王者
JWBC解散により消滅
前王者
2009年創設
初代OPBF女子東洋太平洋スーパーフライ級王者

2009年9月21日 - 2010年2月20日

次王者
山口直子