細見和之

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細見 和之(ほそみ かずゆき、1962年2月27日 - )は、日本の詩人京都大学教授、大阪文学学校校長。専門はドイツ思想、特にテオドール・アドルノ

来歴[編集]

兵庫県、現在の丹波篠山市生まれ。丹波篠山市在住。兵庫県立篠山鳳鳴高等学校大阪大学文学部卒業、同大学院人間科学研究科博士課程満期退学。2007年「アドルノの場所」で大阪大学から博士(人間科学)。

大阪府立大学講師、助教授、教授を経て、2013年5月より自分の詩に曲を付けはじめるとともに、高校時代のバンド仲間とtheチャンポラパンbandを結成、丹波篠山市を中心に大阪でもライブ活動も行ない、ソロでの展開をふくめて活動を模索している。

2008年10月、高階杞一山田兼士四元康祐らとともに詩誌「びーぐる」を創刊。

2014年から大阪文学学校校長兼任。[1]

2016年4月から京都大学大学院 人間・環境学研究科 総合人間学部 教授。[2]

2021年から京都大学大学院人間・環境学研究室の小林哲也准教授とティーアガルテンと言うデュオを結成して音楽活動もしている。[3]

2023年11月18日にシンガーソングライターとして東大阪の「喫茶美術館」にてソロライブを行なった。[4][5]

受賞歴[編集]

  • 2009年「日本独文学会学会賞」受賞「第8回」(日本語研究書部門)受賞作品『「戦後」の思想 - カントからハーバーマスへ』[6]
  • 2012年「三好達治賞」受賞「第7回」受賞作品『家族の午後』[7]
  • 2019年「日本詩人クラブ詩界賞」受賞「第19回」受賞作品『「投壜通信」の詩人たち』[8]
  • 2020年「歴程賞」受賞「第58回」受賞作品『ほとぼりが冷めるまで』[9]

著書[編集]

  • 『沈むプール - 詩集』(イオブックス) 1989[10]
  • 『バイエルの博物誌』(書肆山田) 1995
  • 『アドルノ - 非同一性の哲学』(講談社) 1996
  • 『アイデンティティ / 他者性』(岩波書店) 1999[11]
  • 『言葉の岸』(思潮社) 2001
第7回中原中也賞候補[12]
  • 『アドルノの場所』(みすず書房) 2004[13]
  • 『言葉と記憶』(岩波書店) 2005[14]
  • 『ポップミュージックで社会科』(みすず書房) 2005[15]
  • 『ホッチキス』(書肆山田) 2007[16]
第13回中原中也賞候補)
第7回日本独文学会賞
第7回三好達治賞受賞[19]
  • 『ディアスポラを生きる詩人 金時鐘』(岩波書店) 2011
第3回鮎川信夫賞候補
  • 『闇風呂』(澪標) 2013
  • フランクフルト学派 : ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ』(中公新書) 2014[20]
  • 石原吉郎 - シベリア抑留詩人の生と詩』(中央公論新社) 2015
  • 『「投壜通信」の詩人たち <詩の危機>からホロコーストへ』(岩波書店) 2018[21]
  • 『ほとぼりが冷めるまで』(澪標) 2020[22]
第58回歴程賞
  • 『京大からタテ看が消える日 細見和之歌詞集』(澪標) 2023[23]

共編著[編集]

翻訳[編集]

第12回レッシング翻訳賞受賞
  • 『哲学のアクチュアリティ』(T・W・アドルノ、みすず書房) 2011
  • 『ワルシャワ・ゲットー詩集』(イツハク・カツェネルソン、未知谷) 2012

楽曲[編集]

  • 「京大からタテ看が消える日」(作詞・作曲:細見和之)
  • 「夢の中で約束の時間に遅れないように」(作詞・作曲:細見和之)
  • 「夢みたいなこと」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「自序」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「遠い日」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「政策発表会」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「骨」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「予感」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)
  • 「化石の夏」(作詞:金時鐘 作曲:細見和之)

他、theチャンポラパンbandでも多数制作

参考[編集]

出典[編集]

  1. ^ 校長プロフィール - 大阪文学学校
  2. ^ 京都大学 大学院 教授 - 京都大学
  3. ^ 創作曲「京大からタテ看が消える日」の紹介 - 京都大学職員組合
  4. ^ 「自由と対話」の京大はどこに、愛ゆえの批判 教授がソロライブへ - 朝日新聞デジタル
  5. ^ 「目覚めれば 廃虚」京都大教授・細見さんソロライブ - 朝日新聞デジタル
  6. ^ 日本独文学会 学会賞 / Preise der JGG - 日本独文学会
  7. ^ 三好達治賞 - 大阪市
  8. ^ 日本詩人クラブ詩界賞受賞者一覧 - 日本詩人クラブ
  9. ^ 暦程賞に細見和之さんら - 産経新聞
  10. ^ 沈むプール : 細見和之詩集 - 国立国会図書館サーチ
  11. ^ アイデンティティ / 他者性 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  12. ^ 言葉の岸 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  13. ^ アドルノの場所 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  14. ^ 言葉と記憶 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  15. ^ ポップミュージックで社会科 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  16. ^ ホッチキス 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  17. ^ ベンヤミン「言語一般および人間の言語について」を読む : 言葉と語りえぬもの 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  18. ^ 「戦後」の思想 : カントからハーバーマスへ 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  19. ^ 第七回三好達治賞発表 受賞詩集 「家族の午後」細見和之 - 国立国会図書館サーチ
  20. ^ フランクフルト学派 : ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  21. ^ 「投壜通信」の詩人たち : 〈詩の危機〉からホロコーストへ 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  22. ^ ほとぼりが冷めるまで : 詩集 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  23. ^ 京大からタテ看が消える日 : 細見和之歌詞集 細見和之 著 - 国立国会図書館サーチ
  24. ^ 対論 : この詩集を読め 2 : 細見和之, 山田兼士 著 - 国立国会図書館サーチ
  25. ^ ニーチェをドイツ語で読む = EINLADUNG,AUF DEUTSCH NIETZSCHE ZU LESEN : 細見和之 編著 - 国立国会図書館サーチ

外部リンク[編集]